Apr 25, 2025

みすずの家

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アイスたちの一行は、
みすずに先導されて
ジャングルを踏み分けていく。


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あれは。
あれはアンキロサウルス。
草食でおとなしい恐竜よ。
尻尾の先がハンマーみたいになっていて、
怒ると怖いけど。


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一行は湖のほとりに出た。
ついたわ。向こうに見えるのが私の家。


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対岸に建物が見える。
みすずと一緒にいた鹿が
駆け足で戻っていって
振り向いている。


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一行は岸沿いに湖のへりを回って
建物の入り口に到着した。
鹿が出迎えている。


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一行はみすずに招かれて
室内に入った。

湖に面しているので、
見晴らしはいいわよ。
とみすずが言っている。


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案内されて奥のベランダに出ると、
先ほど見た湖の眺望が広がっている。

やはり大きいのがいるのね。
ここにはお魚が豊富なの。


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一人住まいにしては、
随分立派なお住まいなんですね。

たまに来客があるから、
おもてなし用なんですよ。
あ、表で声がするわ。
来たみたいね


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ヤビーが声のする方角のベランダに出てみると、
ちょうどシノたちが
到着したところだった。

ここもずいぶん貫禄のある建物ね。
でもきっと屋内は快適なのよ。
夢の中なんだから。
などいうツナの声が聞こえる。



解説)
続きます。
Posted at 20:21 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 25, 2025

フリマは続く そのご

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ベランダには、
ペギーが戻ってきていた。

随分買い物したのね。
ペンダントもバッグも
随分ねぎったのよ。


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エトナは広場を見下ろす位置で
撮影している。


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流石に最近マンネリじゃない?
そうかしら。
お客さんは毎日違うわよ。


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ペンギンのバイトを休んだはるなは、
探偵事務所のエリスと連れ立って
フリマに遊びに来ていた。

二人ともフミコのブースで
ネックレスを購入したようだ。


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音符のペンダントもかわいいけど、
その青い宝石も洒落てるわね。
黒に映えるでしょう。


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サラたちのブースには、
ケイが様子を見に来ていた。

売れ行きはどう?


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古い雑誌がぼちぼちね。
肉まんとビール代くらいにはなるわよ。

やっぱりねー。


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これは油絵の具のセットですね。
倉庫の隅にあったのよ。
相当古そうですね。
絵の具まだ使えるのかなあ。
買って試してみたら?
いえ、見るだけで。


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アベルは気に入った靴を
見つけたようだ。
あなたたちは靴の種類が
沢山あっていいわねえ。
と言われている。



解説)
続きます。
Posted at 20:22 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Feb 25, 2025

高台の眺望など

a1

ノヴァは高台のフェンス越しに、
迷いの森方面を見下ろしている。

あの人の腕の位置、
なんか不思議だなあ。
とトマソンは思っている。


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見かけは普通の森みたいな
感じですね。


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良い景色でしょう。
と江本友恵が言った。
西の方角なので夕焼けがとても綺麗なの。

そうなんですね。

私たち、毎日ここで見てるのよ。
とルルが言った。


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ヴィヴィアンさん。
何してるんです。

ちょっと魔法を使ってね。
この彫像に芽生えかけている
精霊に話を聞いてみたの。

そんなことできるんですか?
あなたが一生懸命造ったんでしょう。
そういう作品には念が宿ることがあるのよ。


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なんて言ってるんです。

雨ふると濡れるから
帽子があると嬉しい。
って言ってるわ。

笠地蔵みたいですね。


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さて、ノヴァさん。
迷いの森も見たし、
これからどうしましょうか。

どうせなら、
迷いの森に行ってみたいなあ。

うーん。それは難しいわね。
そうだ。
迷いの森の中にある管理局に
勤めている職員が町にいるから、
行く方法を聞いてみましょうか。


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二人は喫茶ペンギン前にやってきた。

いらっしゃいませ。
あいにくただいま店内は満席で、
このテーブル席なら
相席でご用意できますけど。
とはるなが言っている。

あらヴィヴィアン。久しぶりね。
とミラが言った。


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じゃあ、ここの席で、
コーヒー二つお願いするわ。

あ、ミラ、こちらはノヴァさん。
遠い宇宙からのお客様よ。
こちらは。


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ミラと、バグです。
どうぞよろしく。



解説)
続きます。
Posted at 20:29 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jan 25, 2025

バー・エデン そのさん

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リザードも席について話している。

なるほど、お姉さんにも再会できて、
あの広場の店の肉まんも食べられましたか。
観光を楽しまれているようで結構なことだ。
ところで、あのホテル、
できれば公式に観光用に利用できればと
思っているんですが、どうでしょうか。

私まだ泊まる前に帰ってきた状態だからね。
これから戻って1泊してから感想を教えるわ。
でも印象は良かったわよ。

やはりね。楽しい感想をお待ちしてます。

リザードさん、ご自身でお泊まりになってみればいいのに。
とサラが言った。



a2

ああサラさん。
そこがちょっと微妙なところなのです。
私たちレプテュリアンは、自ら人間や魔族との接触を禁じています。
ところが一方で宇宙連合に加入して以来、
いくつかの友好惑星文明から、
あの星を観光したいという要望があるんです。
大抵円盤に同乗してもらって上空から私たちが案内するんですが、
中には地上に降りたいというケースもある。
それで安全な場所にホテルがあれば好都合なわけです。
あのホテルの立地はアフリカのジャングルの中で最適。
しかも至近に私たちが大昔に使っていた転送装置もある。
その上、ホテルは人間や魔族ではなく、精霊の化身や
魔法生物たちが運営しているから、無用なトラブルも避けられる。
ただし。
ホテルには当然、人間や魔族も泊まりに来るでしょうから、
もし私が泊まりに行けば、そこで接触が生じる。
今の状態では、それが規約違反となるわけです。

すごく長い説明だったけど、ご事情はわかったわ。
とサラが言った。

もし、ルースやカコがホテルに泊まって
快適に過ごされたという前例があれば、
全体会議で外惑星からの観光客用にホテルの使用を
例外的に認めるという決定が下されるための
有力な理由づけになるわけです。
そうしたら観光客をガードするという名目で、
晴れて私も泊まれるようになるでしょう。

結局、鶏を調査したいというルースやそれに付き添った私は、
あなたの深謀遠慮の構想に利用されたわけね。
あ、全然非難してるわけじゃないのよ。
すごくいい構想だと思うし、
あなたの立場なら私でも同じことを考えたかもしれない。
とカコが言った。


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そこにシベールがやってきた。

おいおい。帰ってこないと思ったら、
こんな店の奥で油を売っていたのか。
おや、カコと、たしかサラさんだったね。


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四人は隣のテーブル席に移動した。

ふーん。サラさんたちは
あの町からアフリカまで固定式の魔法の扉で
移動したんだって。
あの星の科学文明はまだまだ未熟だけど、
魔族の連中のやることはやはり別みたいだな。
もっともフミコだけが特別なのかもしれないが。
いや、ヴィヴィアンという
蘇生の魔術を使える悪魔もいたな。

シベールさん、お言葉ですど、
その固定式の魔法の扉を作ったのは
フミコでもヴィヴィアンでもなくて、
アイスっていう普通の人間の女性よ。
アイスはフミコから呪力を授かったの。
とサラは言った。

アイスか。彼女がそんなに変わったか。
蘇生してフミコの呪力を授ける力が
パワーアップしたんだ。
普通の人間が呪力を持つようになると、
これはあの惑星の文明全体が
やがて大化けするかもしれないな。
とリザードが言った。

姉が言ってた通り、
面白そうなことが起こってるのね。
とカコが言った。


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そこにダックがやってきた。

こんにちわ。みなさん。
立ち聞きする気はなかったんですが、
僕の耳は結構なんでも聞けちゃうんで。


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実はさっきピピが、チョコパフを
カコさんからいただいたんですが、
そのあとで、あのチョコパフは、
ホテルで朝食にもらったって言ってましたよね。
そのことをピピに話したら、
絶対そのホテルに泊まりに行きたいって言い出して。
良かったら連れて行ってもらえませんか。


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ピピ。
君はあの星で九官鳥に攫われて
危うく光もののコレクションに
されるところだったんだぞ。

ホテルは安全なんでしょう。
一度襲われた僕が泊まれば、
ホテルが安全だっていう
いい証明になるよ。
とピピが言った。

話を聞いていたのか。

ピピはチョコパフが食べたいだけなんでしょうけど、
いいんじゃない。私たちと一緒に行きましょう。
ダックさんもいらっしゃる?

お供しましょう。
ホテルがすでに複数の友好惑星文明の
観光に使われているという
既成事実があれば全体会議で有利ですよ。

話を聞いていたのか。


a8

かくて4人はバー・エデンを後にして、
転送装置に向かった。


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4人は地球に移動してきた。



解説)
続きます。
Posted at 20:24 in n/a | WriteBacks (0) | Edit
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