Apr 08, 2025

研究所で そのよん

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マヤの提案を受けて、
転送装置が運ばれてきた。
ミューはシステムにアクセスして、
装置の起動を始めている。


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するとモニターに、
人工知能アンがミューの姿で現れた。

ごめんなさい。
今、転送機能は使えないの。
ヤビーの記憶の修復中にちょっと問題が起きちゃって。
膨大な計算が必要でミューにも手伝ってもらうから、
ミューの機能もしばらく停止するわ。
ツナとナディアは消えちゃうわけじゃないから、
そのまま現実世界にいてね。
回復したらお知らせします。


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ミューが静止しちゃったわよ。


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ミューと人工知能アンは元は同じもの。
今では人工知能アンが巨大なシステムを作っていて、
研究所の施設や転送装置などもコントロールしている。
ミューは独立した人格を持つロボットだけど、
人工知能アンとは手足のように繋がってもいるの。
ミューの力まで借りたいなんて、よっぽどのことね。
とシェリー博士が言った。


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私たちが消えちゃたりもするんですか。
とツナとナディアが言った。

あなたたちは元は仮想現実世界のNPCだから、
装置が停止すれば消えてしまうはず。
でも転送されたこちらの世界で
すでに実体化してるから消えないのかな。
時空の歪みが関係しているみたいだけど、
人工知能アンが言うんだから大丈夫なんでしょう。
私にはよくわからないの。


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でもね。色々考えてたんだけど、
ヤビーさん。あなたの住んでいた世界と、
ツナやナディアの暮らしていた
仮想現実の未来世界が似ていることはわかった。
でも同じ時空だとしても、
もっと過去かも未来かもしれない。

ずれてたらどうなるんでしょう。

それもわからないわ。人工知能アンは
辻褄を合わせるために、
そう言う計算をしてるのかもしれないわね。
ヤビーさんは、これからどうされるおつもり?

生き残っている人を見つけて
ミミコのところに連れて戻るのが僕の使命です。
ミミコは人間に育てられる方が幸せだと思うし。
でもこんな別世界に来てしまい
誰に声をかけていいのか。
どうやって戻ったらいいのか。
とりあえず、アイスさんたちに相談してみます。


a7

ヤビーは、自分の記憶が戻ったことや、
現状の一部始終をアイスとノヴァに報告している。

じっくり話を聞いていたアイスは言った。
そのミミコって言う赤ん坊、
テレパシーや魔法が使える魔族なのね。
そんな能力を持っている魔族の人を知ってるわ。
それに魔法で生み出せる鏡の扉を使えば、
あなたの世界に戻れるかもしれないわよ。


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その頃サラたちの部屋では、
みんなが賑やかに歓談していた。


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そのお揃いのペンダント素敵ですね。
とメアリーが訊いている。

フミコが二つに分けてくれたのよ。
直近にあんな魔法を見るのは久しぶりだったわ。
局長でもそうなんですか?
お花を咲かせたりするじゃないですか。
あれはお花が自分で咲くのを手伝うだけ。


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おかげで楽しく過ごせたわ。
流石にそろそろ帰らないと。

ペンギン前まで送りますよ。
ありがとう。
その前に広場で肉まん買っていきましょう。


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サラたちが出かけた後に、
入れ違いに、アイスとヤビーとノヴァが訪ねてきた。

こんにちわ。
フミコいるかな?



解説)
続きます。
Posted at 20:23 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 08, 2025

模様がえ

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今日は好天。
日差しを浴びて
棕櫚の葉が輝いているが、
風音が絶えない。


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そろそろ春めいてきたし、
このストーヴ片付けましょうか。


a3

アンに運ぶの手伝ってもらおう。
僕呼んでくるよ。
とジェットが言った。


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ジェットは広場に出かけてきた。


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広場には、ルビーたちも
喫茶ペンギンから戻ってきていた。

ペンギンどうでした?
お店の様子は変わってたけど、
マスターは変わっていなかった。
そうなのね。
昔の思い出があるって羨ましいわ。
などと舞とサニーが話している。

管理局って謎の組織ね。
実質的には何もしてないのかも。
とアイスとルビーが話している。


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演奏中すみません。
アン、ストーヴ運ぶの
手伝ってくれないかなあ。

喜んで。
とアンが言った。


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二人はサラたちの部屋へ。

まず煙突外そう。
とジェットが言っている。


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二人は広場のドルフィンの倉庫に
ストーヴを運んでいる。

流石にアン。
運ぶの一回で済んじゃうね。
もう毎年恒例になってるわね。


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随分すっきりしたわ。


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壁の煙突用の穴の前に、
エアコンを設置して完成。


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お疲れ様。
イチゴとバナナの
スムージーをどうぞ。
と言っている。



解説)
続きます。
Posted at 20:22 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Feb 08, 2025

またホテルに戻る

a1

アイスとエレナは、
鏡の扉を使ってフラハの家に戻ってきた。

やあフラハ。
おやまた初めてみるお連れさんだね。
宇宙から来たエレナさんっていうんだ。


a2

エレナさん、今日はこれからどうします?
ここには小さな集落があるのよね。
先住民の民芸品があるかしら。
美術品にはなんでも興味があるの。

集落の長のマークに聞いてみるといいかもしれないな。
あとはクラウド博士たちの家に行けば、
蒐集品がいくつかあるだろう。
クラウド博士もリンも、彼女の父親のハンスも
アフリカの遺跡の研究者で探検家だからね。

フラハ、じゃあエレナさんの案内を頼める?
私はもう一人の訪問者のノヴァっていう人のことが
ちょっと気になってるの。

いいよ、どうせ暇だし。


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美術品の鑑賞が済んだら、
エレナさんをホテルまで送ってきてね。
外泊は禁止になってるみたいなのよ。

ややこしいんだな。

変な取り決めでしょう。
でもそれがレプテュリアンたちの建前なの。
宇宙連合からの訪問客それぞれの
本当の来訪の意図までわからない。
だからなるべく行動を把握しておきたいのよ。
言い分はわかるけどね。
実際には宇宙からお構いなくやってくる者もいる。
私みたいに。と言ってエレナは笑った。

移動手段は、どうやって来るの?

レプテュリアンたちは、
ふつうは円盤で空中から地球観光をさせてくれるけど、
同乗した時に途中で乗り降りさせてもらう。
上に見つかれば規約違反で問題になるけど、
そこは、じゃの道に蛇よ。
自分たちの宇宙船を使ってる惑星人もいるけど、
それは流石にレアケースね。

結構ずさんなんだなー。


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アイスは、フラハたちと別れて、
ホテルに戻ってきた。

良いお天気で。
と言われている。


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ホテルの前では、
ピピがひっくり返っていた。

ど、どうしたの?


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やあ、アイス。
マリアさんに、
黒猫に変身してもらってたんだ。
変身するのみるの面白いねー。

ひっくり返って笑うほど
面白いかしら。
とマリアが言った。

ところでノヴァさん知らない?
今朝二人連れでホテルに来た人の一人。

さっき裏の広場の方にいたよ。


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アイスが広場に行くと、
ノヴァとカーミラが連れ立って歩いていた。


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散歩してたら、
こちらの方と知り合って。
とカーミラが言った。
宇宙から観光にいらっしゃっていて、
色々な惑星の精神文明に興味がおありとか。

朝方お目にかかりましたね。
僕はノヴァ。
カーミラさんは魔族の方なんですってね。
僕は、この星の魔族に以前から興味があって、
これまでも何度かこの星に来ているんですよ。

そーなの。
私はアイス。普通の人間です。

これからお茶でも飲みに行こうと思ってたところです。
よかったらご一緒しませんか。


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あれ、行き先はホテルの食堂じゃないのね。
宇宙ステーションへの転送装置が使えるって
リザードから聞いたので。
そこのエデンのドリンクが美味しいんですよ。

あの転送装置、ノヴァにも使わせているんだ。
結構管理がゆるゆるなのね。
というか、ノヴァは何度か地球に来たことがあるって
言っていた。
彼らの力関係が今ひとつよくわからないけど、
カーミラのガードのためにも一緒に行かなくちゃ。
とアイスは思っている。



解説)
続きます。
Posted at 21:40 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jan 08, 2025

ちょっと動き始める そのに

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サラは大道芸人たちの歌を聴いている。

倖せ~ それは~ああ~
そこにいたこと~🎵

なんか懐かしい歌だわ。


a2

あ、サラ。リズの記念写真撮るんで、
悪いけどそこちょっと移動してくれない。
とボニーに声をかけられた。


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初七日すぎたし、そろそろ、
門松片付けちゃうそうなので。
急いで撮らないと。


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はいチーズ。


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サラはアイスに声をかけてみた。
ホテルねー。
ちょうど本部の少佐に呼ばれてるの。
残念だけど、また今度にするわ。


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サラは、いつもバー・デジャの
ガードマンをしているヨシフに
声をかけている。

あ、サラさん。
おめでとうございます。
どうぞお通りください。


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サラはデジャの常連客のアンジーや
バーテンのジョニーと
年始の挨拶を交わしている。
確か店の奥に
魔術劇場へ通じる鏡の扉があるはず。


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あらサラ。今年もよろしくね。
とヴィヴィアンが言った。
その格好、ホテル・ナジャに行くんでしょ。
私たちにも招待券という名前の割引券が送られてきて、
両親が泊まりに行ってるわ。
私はパス。どうも親子一緒だと、
気を使っちゃうから。
ドアはそこの隅よ。


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サラが鏡の扉を抜けると、
魔術劇場の室内だった。
尼僧姿のデュアンが切り花の手入れをしていた。

あ、サラさん。ハリーご夫妻は
アフリカのホテルに行ってらしてお留守なんです。
もしサラさんも、ホテルに行かれるのでしたら、
そこの扉です。フラハさんの家の裏庭に通じていますよ。



解説)
続きます。
Posted at 20:29 in n/a | WriteBacks (0) | Edit
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