Apr 01, 2025
コンテストの結果発表など

サラたちの部屋で。
今日は雨になったわね。
桜大丈夫かしら。
明日も雨で、
晴れるのは週末くらいだって。

ジェットが広場からレコードのケースを
運んできていた。
ご苦労様、結局全部無事だったのね。
うん、一枚も売れなかったみたいだよ。
私これ聴きたい。
とミラが言っている。
ケイは?
広場で打ち上げ会をやってるよ。

広場ではフリマが終わって、
ブースも片付いてすっきりしていた。

しかし広場の一画では、
ブースの出店者たちが、
打ち上げの懇親会をしていた。
ものを売るのって初めてだった。
みんなそうだよね。
売れなくても雰囲気が楽しいのよ。
うんうん。
買う人がいるとは思えないものが売れる。
そうそう。
売れると思えるものは売れない。
みんな好みが違うのよ。
などと話している。

大道芸人たちは演奏の準備をしている。
タムタムがどっかに行っちゃって。
よくあることなんだよね。
ドラコは久しぶりにダーダーと歌い、
ドミノはギターのチューニングをしている。

ベランダではニッキーとペギーが
洗濯物を干していた。
雨降るんじゃない?
ずっとブースでここ使ってたから、
洗濯物が溜まってるのよ。

今日は3月分のコンテストの優勝者の発表でしょう。
先月は広場でフリマをずっとやってたから、
登録者が随分多かったわね。
そうねー。多すぎて全然覚えてないくらい。

ルビーは広場を眺めている。

ルビーはマイクを手にして、
アナウンスを始めている。
みなさん、3月のコスプレコンテストの
優勝者を発表します。
厳正な審査の結果、
優勝したのはルルさんです。

え。私なの。
とルルは驚いている。

聴衆の拍手と喝采を浴びて、
ルルはトロフィを授与されている。
どうして私が。
訳は色々なのよ。
とりあえずおめでとう。
解説)
続きます。
Mar 31, 2025
3月の終わり

サラたちの部屋で。
今日も曇りだけど、
お花見には寒いわね。
明日ももっと寒いって。

ジェットは壁に
「眠り姫」の絵画を飾っていた。
これは誰が描いたの?
エドワード・バーン=ジョーンズ
っていう人よ。

サラはデイリープラネット紙を
見ている。
フリマの紹介記事は載ってる?
ええ。写真入りで。開催期間は、
今月いっぱいって書いてあるわ。

探偵事務所では、
探偵と鷲尾翠がフリマに出かけるところだった。
今日までなんだろう。
僕らも見に行ってみるよ。
ごゆっくりどうぞ。
私たちは留守番してるわ。

フリマ最終日の広場は
賑わっていた。

もう終わっちゃうなんて残念ね。
靴は売れた?
ぼちぼちね。
どうせなら二足三文セールをやろうよ。

ロベリア、今日で閉店しちゃうのよ。
ええ。ずっと迷ってたけど、
この服に決めたわ。

魔術劇場に居候している
デュアンが来ていた。
デュアンさん。
こういう本がありましたよ。
とケイが言っている。

バイブルを見るなんて修道院以来。
買って行きたいけど、ちょっと問題あるかも。

フミコのブースには、
ジルとギルダが来ていた。
嬉しいわ。
この指輪とても素敵。

あなたたちは宿命的なカップルのようね。
え?
人間とフィギアの精霊のカップルなんて、
ピュグマリオーンの神話みたい。
ジルさんが選んだその指輪の青い宝石は、
私の肩飾りから外したものよ。
宝石の力があなたを守ってくれるでしょう。
とフミコが言った。
僕のコレクションにしたいなあ。
あ、もちろん冗談ですよ。
と怪盗のゼロが言った。
解説)
続きます。
Mar 30, 2025
ナオミの散歩など

今日も肌寒いけど、
桜を見に行かない?
まだ咲き始めよ。
わたし確かめてくるわ。
とナオミが言っている。

結局ナオミは一人で
桜並木のある堤防に向かった。

道端にも花が咲いている。

日曜日なので、
堤防に人出はそこそこ。
うーん。これは。

やっぱりまだ5分咲かなあ。

その頃マンゴー亭の二階のバー・デジャでは、
アンジーとトマソンが
フリマで入手した品を披露していた。
二人ともなかなかお洒落だね。
とジルが言っている。

フミコのブースには
他にも色んなアクセサリーがあるわよ、
ジルさんも何かギルダにプレゼントしたら?
ギルダはいつも軍服姿で、
ネックレスやペンダントは身につけないんだ。
だったら指輪とか。
エトナは羨ましい話だなあと思いながら、
広場を覗き込んでいる。

このガラス戸かなり曇ってるけど、
これも味があっていいか。
あれ、あの帽子の人誰だろう。

ナオミが堤防への散歩帰りに
広場に寄って帽子を買っていたのだった。
あの帽子も売れちゃうのね。
とロベリアは思っている。
解説)
続きます。
Mar 29, 2025
フリマは続く そのきゅう

今日は気温がぐっと下がって、
朝から雨だね。
桜が散らないといいけど。
フリマはやってるのかしら。
広場の方には滅多に雨が降らないよ。
なぜかしら。

文学青年は我関せずね。
何か面白い本読んだ?
最近はヨン・フォッセの小説を
読んでるんだ。
誰それ?
ノルウェイの作家だよ。
「朝と夕」ですごく興味を持って、
今は「三部作」を読んでる。
知らない人ね。
ノーベル賞作家だよ。
ふーん。

降りそうな曇り空だったが、
フリマは続いていた。

カコは本を返しにきている。
返品ですか?
ざっと読んじゃったから、
引き取ってもらえる?
速読ですね。
返金はできませんよ。
それはいいの。
荷物になるから。

モモコはビーズのブレスレットが
気に入ったようだ。

観光客は購入した帽子とTシャツを着ている。
まだ服を物色していたロベリアが、
やっぱりそれにすればよかったなあ。
と言っている。

舞、ネックレス買ったのね。
ちらっと見えるのがいいでしょう。
あ、雨降りそうね。
予報では大丈夫そうよ。

マンゴー亭の前では
アンナとカメラマンが話していた。
やっぱりね。
この蛇この彫像が気に入ってるのよ。
どうなることかと思ったよ。

マンゴー亭のテーブルでは、
ノヴァとピエールたちが話している。
ノヴァさん、この前、
自分は宇宙から来たっていってましたよね。
ええ。それは一応秘密なんですけど。

実は、この人もどこか
別の世界から来たらしいんですよ。
つい昨日、迷いの森で出会ったんです。
宇宙人ってノヴァさんしか知らないので、
お連れしたんです。
それって、この世界では、
侵入者っていうことになるんじゃないですか?
そうなんですが、そこはそれ。
困ってる人は助けないといけないので。
義を見てせざるわ。
っていうでしょう。

僕の名前はヤビーと言います。
森の中で迷ってしまって、
気がついたら泉のほとりにいて、
途方に暮れていたら、
ピエールさんに出会ったんです。

管理局のミラさんが、
迷いの森はいろんな異世界に接してるって
言ってたからなあ。
ヤビーさんはどんな世界から来たんですか?
あんまり覚えてないらしいんですよ。
解説)
続きます。
Mar 28, 2025
フリマは続く そのはち

サラと局長とミラは、
部屋に戻っていた。
やっぱり部屋に戻ると
ほっとするわね。
あとは堤防の桜の見頃まで、
ゆっくりしましょう。

これはなあに?
それはフミコが使う道具よ。
強い魔法をかける時に持ってるから、
呪具なんじゃないかしら。

ミラは情報管理部の仕事はしなくていいの?
局長のお供ですから。
私はお忍びの休暇中で、
サラと一緒だから気にしなくていいのに。
最近は宇宙人も来てるんですよ。
万全を期してお花見にもついていきます。
じゃあ、ずっと休むつもりなのね。

そこの絵は何かしら。
前にこの部屋に飾ってあった絵です。
フリマに出品しようと思って
絵画類を部屋の隅から出してきたんですが、
この絵は、もし売れちゃうと惜しいので、
出品をやめることにしたんです。
みんな気持ち良さそうに寝てるのね。

広場の賑わいは続いていた。

大道芸人は絵画のパネルを見ている。
この絵は、どうなってるんだろう。
人々がみんな階段を登り続けてるでしょう。
マウリッツ・エッシャーの
「上昇と下降」っていうタイトルの作品よ。
とマンスフィールドさんが言った。

フミコのブースには怪盗のゼロが来ていた。
2階からずっと拝見してました。
僕のコレクションも
出展させてください。
どうぞどうぞ。

木箱には高価そうな
宝飾品が並んでいる。

この指輪欲しい。
どれもすごく高いんですよ。
これみんな盗んだんですか?
え。何ということを。

ヘルミーネが皮のジャンパーを
ドルフィンの倉庫に預けにきていた。
ヘルミーネさん。
素敵なペンダントね。
ええ。いただき物なの。

マンゴー亭では、
カメラマンが蛇に絡まれていた。
どうしちゃったのかな。
あなた、そこの蛇の彫像の上に、
ヘルメットを被せたでしょ。
多分蛇が戻りたがってるのよ。

テーブル席にいたノヴァのところに
ピエールたちがやってきた。
ああ、ピエールさん。
この前は森に案内していただき、
お世話になりました。
いえいえ。
実はちょっと折り入って
ご相談が。
解説)
続きます。
Mar 27, 2025
フリマは続く そのなな

人は入れ替わり立ち替わり、
フリマの賑わいは続いていた。

エトナ、撮影の方はどう?
どれも同じ感じになっちゃって、
視点を変えてみようと思ってるんだけど。

こっちから撮るのはどうかな。
あんまり変わらないかもね。

BBとバーバラは郊外から、
バービー人形を買いに来たようだ。

モモコとマンスフィールドさんが、
話している。
これチェコの足ひも人形でしょ。
すごく可愛いけど、
置く場所がないのよね。
もし売れ残ったら、
ドルフィンの2階に置いとくから、
見にくるといいわ。

農家の岸芳樹とフミコが話している。
いつも出店を手伝ってくれる
へルミーネに似合いそうな
アクセサリーはないでしょうか。
それはあなたが選ばなくちゃ。
あ、そうですね。

市街地から来たブラッドは交渉している。
魔術劇場に居候しているトマソンは
ショルダーバッグを買ったようだ。
それって大きすぎないですか。
大きい方がいいんだ。
工作道具がいろいろ詰められるんだよ。
などと、トマソンと佳奈が話している。

ジョー軍曹たちのブースには、
盗掘人のピエールとコートの男性が来ていた。
何か探し物ですか。
丈夫な水筒が欲しいんだ。
それと日用品を収納できるバッグがないかな。

うちに置いてるのはみんな軍用品なので頑丈ですよ。
ちょうどセットになったのがあります。
ドイツ製ですが、ベルトもついています。

コートの男性は、
ベルト付きのバッグと水筒を買って首にかけた。
どもありがっと。
これで安心です。
と言っている。

ルビーとダリオが話している。
あの黒いコートの人、
初めてみますね。
ピエールと一緒の人でしょう。
普通の観光客じゃない?
盗掘人のピエールが観光ガイド始めたって
境界警備隊のイメルダが言ってて、
冗談かと思ってたら本当だったみたいね。
あ、そういえばダリオさんは
別世界で魔族だったそうね。
あの人見てて何か感じたの?
何となくなんですが、
ちょっと気になったんです。
解説)
続きます。
Mar 26, 2025
フリマは続く そのろく

エリスとはるなは、
広場からペンギン前に帰ってきた。

リズはお土産にもらった
ペンダントをつけている。
メイド服には、
やっぱりこれね。

サラたちの部屋では
ジェットとジェイソンが話している。
みんな出かけちゃったね。
店番の交代だから、
サラたちは戻ってくるよ。

堤防の桜はもう咲いてるんでしょう。
週末には見頃になるはず。
しかしこの部屋の風景は
あんまり季節感がないね。
ドライフラワーが多いから。

広場のサラたちのブースでは、
サラと局長が交代して、
ケイとメアリーが店番をしていた。

テーブルライトと旧式のラジオも売られている。
このラジオ聴けるんですか。
それは木彫りのインテリアなのよ。

サラと局長はフラハのブースで
話している。
何か記念になるものを
買いたいわね。

だったら、このペンダントなんてどうかしら。
面白いデザインだけど、一つしかないわ。
私が二つにしてあげる。
とフミコが言って呪文を唱えた。

すると周囲に薄い煙がたちのぼり、
なんとペンダント付きのネックレスは、
二つに分かれた。

このペンダントには
何か特別な魔法がかかってるの?
二つに分かれちゃったから、
お互いに惹きあう力があるかも。

マンゴー亭で、
エレナたちが話しているところに、
ノヴァが加わったようだ。
あなたもペンダントを買ったの?

フミコが特別にくれたんだ。
ペンダントの部分は古代の魔族が作ったんだって。
草の葉の模様見たいね。
身につけると、
何かの効力を発揮するらしいけど、
僕は人間じゃないから。
何が起きるかわからないわけね。
解説)
続きます。
Mar 25, 2025
フリマは続く そのご

ベランダには、
ペギーが戻ってきていた。
随分買い物したのね。
ペンダントもバッグも
随分ねぎったのよ。

エトナは広場を見下ろす位置で
撮影している。

流石に最近マンネリじゃない?
そうかしら。
お客さんは毎日違うわよ。

ペンギンのバイトを休んだはるなは、
探偵事務所のエリスと連れ立って
フリマに遊びに来ていた。
二人ともフミコのブースで
ネックレスを購入したようだ。

音符のペンダントもかわいいけど、
その青い宝石も洒落てるわね。
黒に映えるでしょう。

サラたちのブースには、
ケイが様子を見に来ていた。
売れ行きはどう?

古い雑誌がぼちぼちね。
肉まんとビール代くらいにはなるわよ。
やっぱりねー。

これは油絵の具のセットですね。
倉庫の隅にあったのよ。
相当古そうですね。
絵の具まだ使えるのかなあ。
買って試してみたら?
いえ、見るだけで。

アベルは気に入った靴を
見つけたようだ。
あなたたちは靴の種類が
沢山あっていいわねえ。
と言われている。
解説)
続きます。
Mar 24, 2025
フリマは続く そのよん

フリマは今日も続いている。

エトナはフリマのスナップ写真を撮って、
専属契約している
デイリープラネット紙に
買ってもらおうと思っている。

ペギーとドミノが
カバンの値段の交渉をしているようだ。
もう一声。
などと言っている。

観光客は縞柄のTシャツを
買うことに決めたようだ。
ロベリアが、
あ、それ売れちゃうのね。
と言っている。

テレビ局のカメラマンは
ヘルメットを試着している。
全然危険じゃなくても、
現地取材するときに、
それらしくていいんですよ。
そういうものなんですね。

ノヴァはフミコと話している。
このペンダントの草のモチーフって、
あの草ですか。
そうなの、大昔から使われている草よ。

エトナは引き気味のショットを
撮影していた。
こんな感じの方が
フリーマーケットぽいかなあ。

アンナは、移動させられていた
干支の蛇の彫像を見ている。
あら、巻きついていた蛇はどこに
行ったのかしら。

蛇はミラが捕まえていた。
その生き物のスタイルはシンプルで最高ね。
手足がなくて不便じゃない?
進化して覚醒すれば必要ないわよ。
自分の尻尾を食べ続けて成長していけば完璧ね。
本気で言ってる?
などとカコとエレナが話している。

アベルは佳奈と話している。
流石にここでローラースケートは無理でしょ。
ええ。それで普通の靴を買いにきたの。

アンジーとルビーが話している。
久しぶり。
連日フリマが賑わっていて、
主催者としては忙しいでしょう。
そうでもないのよ。
みんなそれぞれお店開いてるだけだから。
あ、それ美味しそうなイチゴね。
やっぱりそう思う?
ちょっと大きめのところが気に入ってるの。
解説)
続きます。
Mar 23, 2025
フリマは続く そのさん

バー・デジャから、
ゼロが広場を見下ろしている。
今日もフリマは賑やかだなあ。
アンジー見かけなかった?
とジムが言っている。

アンジーなら広場にいるよ。

アンジーはネックレスを
試着していた。
この服に合うかしら。
そのイチゴ美味しそうですね。
それは似合うってことね。

サラたちのブースでは、
「キネマ旬報」の表紙の話題が続いていた。
その人って、俳優じゃないですよ。
とロジャーが言っている。

ほら、名前も書いてあるでしょう。
本当だ。映画「キル・ビル」の監督なのね。

ルビーとフラハが立ち話をしているところに、
マリアがやってきた。
マリア。ホテルは順調に行ってる?
ヴィヴァアンも泊まりにきてるし、
宿泊する宇宙人たちで賑やかなものよ。
そうそう、今日はフリマに買い出しに来たの。
フラハさん、運ぶの手伝ってくれない?
お安いご用ですよ。

マリアは、ホテルで使う
食器を探しに来たのだった。

アフリカの郷土料理を出すには、
エスニックな器がいいわね。

マリアは大量に
食器類を買い込んでいった。

友恵は
高台の休憩所に戻っていた。
随分大きなバッグ買ったのね。
煙草なら1カートンは入るわ。

そこのトカゲ、
ベーカリーでルビーたちが飼ってる
レプティでしょ。
と和歌子が言った。

服やバッグの色に惹かれて
ついてきちゃったみたいなの。
並んでるとお洒落でしょ。
レプティはカラスと
会話しているようだ。
解説)
続きます。
Mar 22, 2025
フリマは続く そのに

フリマは今日も
賑わっていた。

マンゴー亭でミラたちが話している。
変わった彫像買ったのね。
目が三つで、腕が6本。
腕に巻き付いてるのは蛇でしょう。
すごい想像力。
でも三つ目の生物って結構いるのよね。
アイスはどこに行ったの?
フミコのブースを作るって、
言ってたわ。

アイスの勧めでフミコもお店を開いていた。
並べているのはアクセサリー類で、
早速注目を集めている。

これって昔の魔族の人が作ったんですか。
そればかりじゃないけど、
そういうネックレスも混じってるわ。
身につけてるといいことがあるかも。

局長とサラは、ジェットと交代して
店番をしている。
この「キネマ旬報」の表紙の
俳優さん誰ですか?
とエトナが訊いている。

古すぎて誰も知らなかった。

アフリカのマークの集落から来た男性が、
水筒を買っている。
とても売れると思っていなかった
ジョー軍曹とエルザは驚いている。
ジャングルでは
こういう頑丈なのがいいんですよ。

ロベリアさん。初日からずっと。
そうなのよ。私目移りしちゃって、
選ぶの苦手なの。

友恵は服とバッグで
微妙にピンクの色合いが違うことに気づき、
バッグを買う決断をしたようだ。
同系色のトカゲのレプティが
嬉しそうにみている。

フラハさん。バンダナお似合いですね。
向こうの様子はいかがです?
至って平穏ですよ。
集落の外れのホテルに泊まっている連中は
滅多に集落まで来ることもなく、
もっぱらジャングルの自然環境を
満喫しているようです。
しかしここも平穏ですなあ。
何もないのが一番です。
考えずに済みますし。
解説)
続きます。
Mar 21, 2025
フリマは続く

たまきたちはテレビを見ていた。

画面では多恵がフリーマーケットを
紹介している。
「何かと話題のこの広場では、
フリーマーケットを3月いっぱい開催しています。
掘り出し物が沢山あるようです。」
堤防の方では桜も咲くし、
また見物客で賑やかになるね。
桜はもう咲いてるの?
東京の開花予想は23日よ。

サラたちの部屋では。
それでフリーマーケットに
ジェットがずっと出店しているのよ。
そろそろ交代してあげようかと思ってるの。
じゃあ私も付き合うわ。
と局長が言っている。

今日の広場はそこそこの
賑わいだった。

ジョー軍曹とエルザが
アーミーグッズのブースを始めていた。
軍用品の水筒や飯盒、ヘルメットや、
軍服などが並んでいる。
この迷彩のバンダナ気に入ったなあ。
とフラハが言っている。

友恵はバッグを選んでいる。
色が被りすぎで、
面白くないかしら。

マンスフィールドさんのブースでは、
ドラクエやスヌーピーのフィギアが
売れてしまったので、
新たなフィギアを並べていた。

これって、
ベアブリックですね。
私集めてるんです。
何となく貯まっちゃったの。
お安くしとくわよ。

サラたちが広場に到着した。

交代しに来たんだけど、
宴会開いていたのね。
お昼休みの休憩が長引いちゃって。

フミコはダリオと話していた。
あなたも来てたのね。
この蛇がどうも気になりまして。
ここが気に入ったみたいで、
アフリカに帰ろうとしないんですよ。

ミラも妹のカコと再会していた。
あらお姉さん。
広場にはあまり出かけないって言ってたけど。
今日は局長のお供なのよ。
あ、その本のデータ古すぎるわよ。
そうなのね。
解説)
続きます。
Mar 20, 2025
フリマと局長の来訪

広場ではまだ
フリーマーケットが続いていた。

フリーマーケットの噂を聞いて、
テレビ局のレポーターの
多恵とカメラマンが来ている。
これでまた
観光客が増えるのかしら。

友恵はドルフィンの倉庫に返却しようと、
革のコートを脱ぎかけている。
まだ寒くない?
今日はもう春分の日なのよ。
明日も気温が上がるって。

ジョー軍曹とルビーが話している。
マーケットいつまで開催してるんですか。
そろそろやめようと思ってたんだけど、
多恵がテレビで紹介するって言うから、
夏木さんと相談して、
3月いっぱい続けることにしたの。
だったら僕らも出店できないかなあ。
アーミーグッズだったら、
村に沢山あるんですよ。
そうねえ。じゃあ、うたに頼んで、
階段の横のスペースを
少し空けてもらいましょう。
植木も移動したら何とかなるわ。
でも武器は売らないでね。

その頃、ペンギン前では。
今日はミラさんはいらっしゃらないんですか。
局長が休暇で町に来るっていうんで、
迎えに行ってるんですよ。
もうそろそろ。

局長を連れてミラがやってきた。
あ、局長さん。
1年ぶりですね。
はるなさんだっけ、
早いものね。

ちょうど広場で
フリーマーケットが開かれてるそうです。
行ってみますか?
そうねえ。
とりあえずサラに会いに行こうかな。

ミラは局長を案内して、
サラたちの部屋を訪ねた。
あ、局長。
今年も休暇を取って、
遊びに来たのよ。

あ、こちらはフミコ。
初めてでしたわね。
頭蓋骨から蘇ったという魔族の方ね。
ミラから報告は受けてるわ。
私は。そうねえ。
クロリスって呼んで。
どうぞよろしく。
こちらこそ。
とフミコが行った。
解説)
続きます。
Mar 19, 2025
フリーマーケット そのご

探偵事務所では、
鷲尾翠が窓の外を見ていた。
明け方まで雪が降ってたみたい。

アルは買ったばかりのグラスで
ワインを飲んでいた。
このグラスで飲むと格別だよ。
試し飲みって、いい口実ね。

雪が屋根にうっすら残ってるわ。
こういう景色は年に一度か二度だから、
つい眺めていたくなるわね。

広場では相変わらず
フリーマーケットが続いていた。

ジャンはマンスフィールドさんと話している。
このGIジョーのフィギアいただいていいんですか?
ええ。貰い物なんですけど、
あなたなら喜ぶと思って取ってあったの。
嬉しいなあ。

ジェットは休憩中で、
佳奈の差し入れのビールを飲み始めている。
お花見みたいでいいですなあ。

この靴小さくないかしら。
サイズはぴったりのはずですよ。
そういうものなんです。

マンゴー亭では、
エレナとカコが買い物の成果を
見せ合っていた。
そのジャンパー随分年季が入ってるわね。
そこが気に入ったのよ。

それは何の本?
「Science Today」。
人類の先端科学技術のことがわかるのよ。
古本だと、情報が古いんじゃない?
あ、そうかもねー。

夏木さんとルビーは会場を巡回していた。
衣類やバッグや靴は売れてる?
あんまり売れないんですよ。
みんなドルフィンの倉庫の在庫品だから、
住民ならいつでも無料で借りられるので。
それは無理ないわね。
でもみんな一点物なので、
中にはお金を払っても欲しがる人もいます。
それに観光客にはそこそこ売れてるみたいです。
なるほどねー。
解説)
続きます。
Mar 18, 2025
フリーマーケット そのよん

探偵事務所には、
郊外でビストロを経営している
アルが訪ねてきていた。
お店を休みにして、
フリマを見に来たついでに寄ったんだ。

それで、このワイングラスを
買ったのね。
なかなか素敵じゃないの。

うん。だけど一脚しかなかったんだ。
自分用に使うことにしたよ。

ジェニーたちの部屋には
ナオミが戻ってきていた。
面白そうな古雑誌が沢山あったけど、
買うと置き場所に困るでしょ。
それで座り読みして、
結局肉まんだけ買ってきたの。
文学青年は?
出かけたわよ。
やっぱり。

サラたちの部屋でも
フリマのことが話題になっていた。
部屋に売れそうなものないのに
ジェットが出店しちゃって。
古本を売るって言ってたでしょ。
あれはドルフィンの倉庫の
書庫から借り出したのよ。
じゃあ売れたら丸儲けなのね。

そのころ広場で文学青年は、
「宮沢賢治全集 第三巻」を手に取っていた。
それ全集だけど一冊しかないんですよ。
いいんです。この巻には
「春と修羅」の第二集が収録されているんです。

アルのビストロが休みになったので、
店でアルバイトをしているキサラとシオンも
フリーマーケットに来ていた。
これリカちゃん人形ね。
どっちが買う?

カコは古着のジャンバーを買ったようだ。

観光客のロジャーは、
靴のサイズを確かめている。
ちょっと大きいかな。
大きくても大丈夫ですよ。
そういうものです。

子供たちは貰ったドラクエのフィギアを
ドルフィンの2階に行って預けている。
飾る場所がないので、
ここに置かせて。
いいわよ。結局マンスフィールドさんの
コレクションに戻るのね。

ルビーはジャンと話していた。
てっきりフィギアの出店すると思ってたのに。
ちょっと出遅れちゃってね。
っていうか、僕はフィギアは集めるのが趣味で、
売りたいものはあんまりないんだ。
わかる気もするけど。
解説)
続きます。