Apr 20, 2025

洞窟を抜けて

b1

ナディアたちは洞窟の探検に向かった。

私が先導するから、
後からついてきて。
とナディアが言っている。


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ナーガラの死骸も
卵の殻も無くなっている。


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三人は洞窟内をしばらく進んで行った。

ナディアさんて勇敢なんですね。
本人は話したがらないけど、
彼女は戦時中、英雄視されていたのよ。
機械軍からは逆にとても恐れられていた。
あなたも戦場で出会わなくてよかったわね。
あ、薄明かりが見えるわ。


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やっと出口が見えた。


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やっぱり外は明るくていいなあ。


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あ、あそこに誰かいますよ。
ナディアは浮上して身構えている。


b7

あの洞窟を抜けてきたのね。
あなたたちも観光に来たの?

観光って、私たちは
南のジャングルから探検に来たんですよ。
ここはどうなっているんです。


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ご覧の通り、起伏のある草原に
まばらに樹木のあるサバンナ地域ね。
もっと西に行けば森林があるし、
東には砂漠が広がっているわ。
あ、まだ名乗ってなかったわね。
私の名前はシノ。
ナディアとツナとラルゴです。


b9

ここは観光地なんですか?
夢食いの仲間たちの間ではかなり有名ね。
じゃああなたは夢食いで、
ここは誰かの夢の中っていうこと?
そういうこと。
でも詳しいことは知らないの。
彼女に聞けばわかるかな。



解説)
続きます。
Posted at 21:01 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 20, 2025

フリマと局長の来訪

a1

広場ではまだ
フリーマーケットが続いていた。


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フリーマーケットの噂を聞いて、
テレビ局のレポーターの
多恵とカメラマンが来ている。

これでまた
観光客が増えるのかしら。


a3

友恵はドルフィンの倉庫に返却しようと、
革のコートを脱ぎかけている。

まだ寒くない?
今日はもう春分の日なのよ。
明日も気温が上がるって。


a4

ジョー軍曹とルビーが話している。

マーケットいつまで開催してるんですか。
そろそろやめようと思ってたんだけど、
多恵がテレビで紹介するって言うから、
夏木さんと相談して、
3月いっぱい続けることにしたの。

だったら僕らも出店できないかなあ。
アーミーグッズだったら、
村に沢山あるんですよ。
そうねえ。じゃあ、うたに頼んで、
階段の横のスペースを
少し空けてもらいましょう。
植木も移動したら何とかなるわ。
でも武器は売らないでね。


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その頃、ペンギン前では。

今日はミラさんはいらっしゃらないんですか。
局長が休暇で町に来るっていうんで、
迎えに行ってるんですよ。
もうそろそろ。


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局長を連れてミラがやってきた。

あ、局長さん。
1年ぶりですね。
はるなさんだっけ、
早いものね。


a7

ちょうど広場で
フリーマーケットが開かれてるそうです。
行ってみますか?
そうねえ。
とりあえずサラに会いに行こうかな。


a8

ミラは局長を案内して、
サラたちの部屋を訪ねた。

あ、局長。

今年も休暇を取って、
遊びに来たのよ。


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あ、こちらはフミコ。
初めてでしたわね。

頭蓋骨から蘇ったという魔族の方ね。
ミラから報告は受けてるわ。
私は。そうねえ。
クロリスって呼んで。
どうぞよろしく。

こちらこそ。
とフミコが行った。



解説)
続きます。
Posted at 20:24 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jan 20, 2025

ボスの胸像

a1

カコとミラの話は弾んでいた。
この星に管理局の本部があるって、
レプテュリアンたちは知ってるの?
当然知ってるでしょうけど、特に付き合いはないのよ。
この星の生物種と異星人の交流には基本的に管理局は関与しない。
他にやることがたくさんあって、
そういう細かい話はパス。
私たちがここに引っ越してきたのは、
2023年の初頭のことだけど、
至って平和なものだね。
とバグが言った。


a2

私たちは特に人間たちとも親密に交流もしないし、
ここで時の推移を見守っているだけ。
それでも今ちょっと注目しているのはこの星の魔族の魔法。
魔術師が増えたり、近年だんだん派手になってきているの。
面白そうだねー。

a3

あ、お話中悪いけど
私お客さんが部屋に来て待ってるらしいので、
一旦部屋に帰ります。
とサラが言った。あとでまた戻って来ますよ。


a4

サラが部屋に戻ると、
コート姿の男性がいた。
あ、この人は政府高官のSPだった人では?


a5

やあサラさん。
うちのボスが今度退任するので、
記念に胸像を作ることになりまして、
工作のお得意なサラさんに依頼に来たんですが。

お留守だったので待っていたところなんですが、
そこの奥の女性があっという間に作ってくれたんですよ。


a6

ああ、サラ。
この人急いでいたみたいなので、
魔法を使って作ってあげたの。
とフミコが言った。


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テーブルの上には、
町の広場を何度か訪れたことのある、
元政府高官の胸像があった。


a8

流石にそっくりにできたのね。
とサラが言っている。
ありがとうございました。
今日は新大統領の就任式があるので、
対抗してご自宅の庭で
この胸像の除幕式をされるそうです。
急がないと。


a9

そういうと元SPの男性は
胸像を抱えて立ち去っていった。



解説)
続きます。
Posted at 20:24 in n/a | WriteBacks (0) | Edit
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