Apr 30, 2022
春たけて そのさん
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220430220149.files/a1.jpg)
夕暮れになり、ルビーはアンを呼び出して、
明日研究所に帰ることになると告げた。
アンのお面の表情からは何も読み取れない。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220430220149.files/a2.jpg)
さっそく動物たちが寄ってきて、
アンに挨拶している。
アンもテレパシーで答えているようだ。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220430220149.files/a3.jpg)
でもさっきは驚いたわ。
倉庫にこもって何してるかと思ったら、
あんな女の子と遊んでたなんて。
アノ子ハ、人間デハアリマセン。
私ガ、ミュー、ト名付ケタ、ロボットナノデス。
え、そうだったの。
そうか、あなた倉庫であの子を作ってたのね。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220430220149.files/a4.jpg)
燃料の水持ってきたよ。と言いながら、
ジョウロとポリタンクを下げて
アイスがやってきた。
あれから夢見の水補給してたけど、
今日は普通の水でいいんだね。
ハイ。ヨロシクオ願イシマス。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220430220149.files/a5.jpg)
水の補給を受けながら、
アンが打ち明けた話の内容は
二人には驚くべきことだった。
かって(正確には3月16日)、アイスがアンに
間違えて夢見の水を補給してしまったせいで、
研究所のバトラー博士たちが開発中で
アンに搭載されていた超認識回路、
KSシステムのロックが解除され、
未知の能力が備わってしまい、
動物たちと会話できるようになったほか、
アンの知能レベルが格段に向上した。
アンはやがて自分が研究所に戻されると
知っていたので、この能力が知られれば、
重大な結果を招くと予測して、
秘密を守るために、
ある計画を実行することにした。
それは、自分のコピーロボットを作り、
そのロボットに自分の全ての記憶情報を
保存した上で、自分の記憶をリセットし、
代わりに疑似記憶をセットしておく、
というものだった。
そのための準備は全て終えており、
あとは体から夢見の水の効果がなくなるのを
待つばかりなのだとアンは言った。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220430220149.files/a6.jpg)
動物たちはもうアンに呼びかけても
何も答えてくれなくなったので
がっかりしているようだ。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220430220149.files/a7.jpg)
ゴキゲンヨウ。オヤスミナサイ。
そういうと、アンはドルフィンに戻っていった。
アンは、もうセリフで漢字が使えなくなっている
ようだったが、さすがに誰も気づかなかった。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220430220149.files/a8.jpg)
しかし一部始終を見聞きしていた
黒猫が一匹、屋根に駆け上がり。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220430220149.files/a9.jpg)
たまには猫に変身して
夜遊びするのもいいものね。
なんだか面白そうな話だったわ。
と言っている。
解説)
今日は雨で
気温が下がりました。
Apr 29, 2022
春たけて そのに
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220429204850.files/a1.jpg)
ジョー軍曹の言葉遣いって丁寧だね。
エルマとは大違い。
エルマが普通でしょ。
それで軍曹どうしたの。
屋台で肉まんとベーカリーで
カメロンパンたくさん買って
みんなに配るって異界に戻っていったよ。
軍曹らしいね。
これからは、いつでも来られるから
また来るって言ってた。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220429204850.files/a2.jpg)
メアリー・シェリー博士!
ああ、ドロレス元気そうね。
エリスは事務所にいる?
はい。
今度のお手伝いは、エリスに頼まれたから、
一応報告しとかなくちゃって寄ってみたの。
でも、実際にはアンがあなたに私を呼んでほしいと言って、
あなたがエリスに頼んで私を呼んだそうね。
ええ、エリスさんと博士は親しいし、
私が直接博士と接触するのは危険だとアンが。
ええ、その判断は正解。
ともかく事務所に行きましょう。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220429204850.files/a3.jpg)
ロボットがロボットを作るなんて。
それも工作機械みたいなものじゃないんでしょう。
ええ。人型ロボットで、知能もある。
それで完成したの?
なんとかね。あとは動力源に水を使うんだけど。
それが特殊な水で、この界隈で
夢見の水って言われている水。
それを注入すれば稼働するって、
アンが言ってる。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220429204850.files/a4.jpg)
人型ロボットって、
メアリーのやってる研究分野そのものね。
なるほど、それで頼んだのか。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220429204850.files/a5.jpg)
爆発事故以来ほそぼそやってた研究が
役に立ったわ。
最新型のボディーは私のところから運んだの。
で、頭の部分はね。
ドルフィンの倉庫に保管されてたのを
アンが見つけ出してきて、それを使うことにした。
よくそんなの見つけたね。
以前、研究所のロボットが暴走して
軍の特殊部隊やCGが出動して破壊したことが
あったの覚えてる?
その時のロボットのヘッドの部分が
外側だけ残っていたのよ。
顔のデザインは私が担当したものだったから、
なんだか感慨深いわ。
アンはそのいきさつも知ってたみたい。
アンの知能はちょっと計り知れないよ。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220429204850.files/a6.jpg)
ベーカリー前では、
ソローが台車で樽を運んでいた。
それって、夢見の水?
今月分はもう貰ってるけど。
アンに頼まれて倉庫に運ぶんです。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220429204850.files/a7.jpg)
さっき、ロボット研究所の
バトラー博士から連絡があって、
明日アンを引き取りに来るそうです。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220429204850.files/a8.jpg)
アンをここで預かったのが、2月の27日だったから、
ほぼ二ヶ月の試験運用期間が終わったということだね。
アンは最近倉庫にこもって何か工作してるみたいだけど、
自分の回収を予期して、何か記念になるものでも
残そうとしてるのかもしれない。
ロボットって言っても
アンの意識は人間と変わらないから、
なんだか健気というか。
アンには私から伝えるわ。
とルビーが言った。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220429204850.files/a9.jpg)
ねえ、魔法使いがいるっていうことは、
魔女も存在するっていうこと?
それはもう当然。
とエヴァが答えている。
解説)
アンの登場は今年の2月24日の
「春を待つロボット」からでした。
早いものです。
今回も流れのままに。
Apr 28, 2022
春たけて
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220428204420.files/a1.jpg)
ジョー軍曹がモモコとたまきと話している。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220428204420.files/a2.jpg)
お二人とも、懐かしいですね。
たまきさんはスイカ柄の服を着てましたよね。
スイカによろしくってエルマが言ってました。
モモコさんは、怪物をものすごい声で
退散させた活躍が印象に残ってますけど、
最初はパトロールボートから降りて来られたのでした。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220428204420.files/a3.jpg)
エルマはね。もー。
ちゃんと名前覚えるように言っといてよ。
わたし、すぐ気を失っちゃったけど、
あの時もらったこの拳銃、
今も身につけてるよ。とたまきが言った。
最初は船に乗ってる夢だったから。それから、
あの声は、わたしの地声じゃなくて、
エリコっていうエイリアンの友達の声なのよ。
とモモコは必死に弁明している。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220428204420.files/a4.jpg)
ベーカリー前では
リリスが鏡に映る自分の姿に見入っていた。
こういうショットも面白いなあ。
という誰かの声が聞こえたような気がしたが、
気のせいだと思ったのだった。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220428204420.files/a5.jpg)
ヘルミーネは鉢植えを覗き込んでいる。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220428204420.files/a6.jpg)
植物に興味がおありなの。
とルルが話しかけた。
ええ、ずっと昔ですけど、
すごく園芸の好きな作家のお宅で、
お世話になっていたことがあって。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220428204420.files/a7.jpg)
変わった建物ができたおかげで、
すっかり日陰になっちゃって。
と言われながら、
ヘルミーネは水やりを手伝っている。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220428204420.files/a8.jpg)
おや、これは珍しい。
シェリー博士ではないですか。
あ、マスター。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220428204420.files/a9.jpg)
今ね、お宅に同居してるアンっていう
ロボットがいるでしょう。
今日は友人に頼まれて、彼女の手伝いに来たの。
アンといえば、最近はずっと
倉庫にこもって顔を見せないなあ。
機械を持ち込んで何やらやってるようですが。
それがね。なんとロボットを作ってるのよ。
アンの人工知能はすごく優秀で、
基本になっている思考回路が、
独自の自己進化を遂げてるみたいなの。
専門家の私でも理解できない部分があって、
それでここでちょっと勉強してたのよ。
あ、今の話は内密にね。
解説)
シェリー博士の持っている豆本も
秋葉原のフィギア売り場で見つけたもので、
各ページに英文が印刷されています。
Apr 27, 2022
新緑の頃 そのはち
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220427204558.files/a1.jpg)
そのボンベ、どうするの。
ドルフィンの倉庫に搬入するんだ。
アンに頼まれたんだよ。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220427204558.files/a2.jpg)
あのこ、倉庫の一画に
いろんな機械を運び入れて作業場のようにしてるみたい。
何か作ってるのかしら。
ロボットの考えてることはわかんないわ。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220427204558.files/a3.jpg)
ジョー軍曹は、
アイスとベランダに登っていた。
ここは見晴らしがいいね。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220427204558.files/a4.jpg)
でも、なぜか遠くはいつも靄ってるのよ(^^)
それはそうと、これからどうするの。
たまきさんやモモコさんにも会ってみたいなあ。
じゃあ、呼んできてあげるよ。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220427204558.files/a5.jpg)
劇場から出てきたハリーに、
ドルフィンのマスターが声をかけている。
このフィギア、先ほどレンタルされた車の中にありましたよ。
あ、ジャンさんからもらったフィギアのこと、
すっかり忘れてた。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220427204558.files/a6.jpg)
どうもありがとう。
と言いながら、ハリーは、
テレパシーでフィギアと会話していた。
君、名前はあるの?
ヘルミーネと呼ばれてました。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220427204558.files/a7.jpg)
あら、ハリー、
そのフィギア初めてみるわ。
とエヴァが言った。
君たちと同じように精霊が宿っているんだよ。
と言ってハリーが建物に入っていき、
しばらくすると。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220427204558.files/a8.jpg)
鏡の中から女性が現れた。
お、さっそくお出ましね。
とエヴァがいった。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220427204558.files/a9.jpg)
あなた、お名前は?
ヘルミーネと言います。
ジャンの倉庫で一緒だった筈だけど、
あの帽子を被ったフィギアに精霊が宿ってたなんて、
全然気が付かなかった。
あなた、私たちの異世界にもいなかったわよね。
とリリスがいった。
ずっと長い間眠っていたんです。
それが、何か不思議な光で目が覚めて、
誰かいないかなと光の方に向かって呼んでみたら、
ハリーさんが手に取ってくれて。
ふーん、ハリーってかなりなのね。
あれはそうなのよ。とエヴァが言った。
ともあれ、私はリリスでこちらはエヴァ、
これから、どうぞよろしく。
解説)
ガスボンベと台車セットは、
金属製のもので、かなり重くて、
リアルで気に入っています。
先日久しぶりに出かけた秋葉原の
ラジオ会館の「宇宙船」で入手しました。
![bx](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220427204558.files/bx.jpg)
ヘルミーネのフィギアヘッドもゲット(^^)
Apr 26, 2022
新緑の頃 そのなな
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220426204242.files/a1.jpg)
魔術劇場の中で、人間の姿に戻してもらった
軍曹とリリスはベーカリーの前に出てきた。
ハリーの魔法って移動に便利よね。
突然思いつきでやるから、こっちは結構大変なのよ。
それは言えてる。
と言っている。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220426204242.files/a2.jpg)
ジョー軍曹は、初めて見る別世界の町の風景に
興味津々のようだ。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220426204242.files/a3.jpg)
しかし、何人かの住人は、
以前向こうの世界を訪れたことがあり、
ジョー軍曹のことを覚えているのだった。
エトナが再会を喜んでいる。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220426204242.files/a4.jpg)
そうそう、ドイツ軍の連中が
この写真を君に渡してほしいっていうので、
預かってきたんだ。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220426204242.files/a5.jpg)
それは兵士の勧誘のためのポスター用にと、
エトナにコスプレのモデルを依頼して
ドイツ軍が撮影した写真で、
誘うように笑っていないという理由で
編集段階で没になったものだった。
記念に取っとくわ。
とエトナが言った。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220426204242.files/a6.jpg)
おや、ジョー軍曹じゃない?
おお、アイスさん。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220426204242.files/a7.jpg)
お元気でしたか。
怪物退治の際はお世話になりまして。
私はなんとか。
向こうの世界はどんな様子?
あの騒動以来、ドイツ軍とは休戦状態で、
外敵襲来に備えて共同で警戒活動しています。
リーダーのあなたがこっちに来ちゃって、
大丈夫なの?
指揮はエルマとエルザに任せていますから。
それなら安心ね。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220426204242.files/a8.jpg)
ベーカリーで食事中だったジルは、
広場から届いてくる二人の立ち話の内容を
聞くともなく聞いていたが、
エルマという名前を耳にして、
思わず顔を上げた。
しかし会話に割り込むと
話がややこしくなりそうなので
食べ続けることにしたのだった。
![b1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220426204242.files/b1.jpg)
そのとき、広場の前に
ソローが台車を押してきた。
重そうな高圧ガスボンベが積まれている。
解説)
エリスのコスプレ画像は
2021年9月2日「報告とあれこれ」からの
再掲です。
Apr 25, 2022
新緑の頃 そのろく
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220425204234.files/a1.jpg)
ジョー軍曹は魔法のドアから異界に戻り、
手荷物を持って戻ってきた。
みんなの統率はドイツ軍士官のエルマと
部下のエルザに頼んできました。
二人なら仲良くやってくれるでしょう。
さすがそつがないわね。
とリリスが言った。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220425204234.files/a2.jpg)
ハリーはジャンのフィギアコレクションを
見せてもらっている。
このバービーのドレスはですね。
とジャンが解説している。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220425204234.files/a3.jpg)
第二次大戦時の兵士のフィギアを改造して、
中世世界のジオラマも作ってみたかったんですが、
今の村造りで、それどころじゃなくなっちゃって。
気に入ったのがあれば、一つ差し上げますよ。
とジャンが言った。
ではこの女性のフィギアをいただこうかな。
かなり念が宿っていて、私を呼んでいるようだ。
あ、それは確か貰い物です。前の持ち主は誰だったかな。
なるほど、そういう因縁付きのフィギアもあるんですね。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220425204234.files/a4.jpg)
さて、そろそろ町に戻りますか。
ええ、でも軍曹も乗るんでしょ。
帰りもあの車しかないわよ。
それなら簡単。
またやるのね。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220425204234.files/a5.jpg)
ということで、二人の乗ったワーゲンは、
ベーカリー前に帰り着いた。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220425204234.files/a6.jpg)
ハリーおかえりなさい。
それGIジョーのフィギアじゃない?
あ、それはそうと、さっきポリスが来て、
ご主人とお話したいって言ってるの。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220425204234.files/a7.jpg)
シティポリスが
巡回に来ているようだ。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220425204234.files/a8.jpg)
もう半袖なのね。
今日も夏日ですから。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220425204234.files/a9.jpg)
こんにちわ。どうもお呼びだてして。
私シティポリスのものです。
この建物、魔術劇場というんですか。
ご主人のハリーさんと聞きましたが。
ええそうですが、何か?
いやあ、特に何か事件という訳ではないんですが、
最近この界隈に新しい住人が増えているようで、
この地区担当のものとして一応ご挨拶にと。
それはご苦労様。
ところでつかぬことをお伺いしますが、
この建物、入り口も窓も見当たりませんが。
ああ、用心のために仕掛けがしてあるんです。
必要な時だけ、あることをすると、
ドアが出てくるという仕組みです。
そうでしたか。それはユニークな防犯設備ですなあ。
それはそうと、噂では
何かここで奇術ショーのようなことをされているとか。
まあそうですね。よかったら今度ぜひご覧ください。
悩みのある人は無料ですので。
そうでしたか。その、有料だと、お高いんですか。
ええ、それはもう。
そうなんですかー。ふうむ。
ああ、その、そのお手持ちのフィギア、
6分の1サイズのGIジョーですね。
ミニタリーフィギアは、私も大好きなんですよ。
ドラゴン社製の第二次大戦シリーズが特に。
トムという兵士の名前のついたフィギア、
ネットで探したりしているんですが、
これがAmazonやヤフオクでも、なかなかねえ。
などと、ポリスは久しぶりに人と会話できたせいか、
とめどなく話は続いたのだった。
解説)
今回は久しぶりに
巡回シティポリスのコンビが登場しました。
Apr 24, 2022
新緑の頃 そのご
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220424210202.files/a1.jpg)
うーん。どうなってるのか。
そういいながらジョー軍曹はあたりを見回した。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220424210202.files/a2.jpg)
このミニチュアの物置のような
室内風景には見覚えがある。
ジョー軍曹は振り返ると、
やあ、みなさん、先ほどは。
といった。
ここには、以前エルマの捜索中にきたことがあります。
ということは、
酒場の二階のドアから続いている
皆さんの住む世界ですね。
その通りよ。さすが記憶力がいいのね。
パニックを起こさずに冷静沈着なのが素晴らしいわ。
とリリスがいった。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220424210202.files/a3.jpg)
ふむ。突然呼び出したりしてすまなかった。
しかし残念ながら、私が呼びたかったのは、
異世界に住む君でなく、その原型になっている
GIジョーのフィギアに宿る精霊なんだ。
この特別な場所のせいかもしれないが、
どうやら異世界での経験が強固になって、
そちらの君が実体化してしまったようだ。
ちょっと変な夢でもみたとでも思ってくれたまえ。
と言ってハリーは、再び、
ジョー軍曹に手をかざそうとした。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220424210202.files/a4.jpg)
ちょっと待ってください。
とジャンが言った。
軍曹は記憶力が良さそうだから、
あの村についての、
何か古い記憶を思い出すかもしれませんよ。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220424210202.files/a5.jpg)
ジョー軍曹はちょっと目を閉じていたが、
やはりお手上げだ、という感じで、
気がつくとドイツ軍との交戦中でしたから。
それ以前の記憶はさっぱり、といった。
夢見の水でも飲んでみたら。
とリリスが言った。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220424210202.files/a6.jpg)
ジョー軍曹はコップの水を飲むと
じっと考えている様子だったが、
ふと思いついたように話し始めた。
そういえば、記憶そのものじゃないんですが、
日差しの強い荒地のようなところで、
いつも風ばかり吹いている。
そんな夢を見ることがあります。
それが、自分では古い記憶の風景ようで。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220424210202.files/a7.jpg)
ハリーはそれを聞いて
ちょっと微笑んだようだった。
これは驚いた。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220424210202.files/a8.jpg)
その夢は、君が物に宿った精霊として、
ずっと存在し続けていた証拠だよ。
何かの想念の宿ったフィギアが
夢見の水や人々の空想の力を借りて
あの異世界を生み出したのだと予想していたけれど、
それがこんなふうに確かめられるとはね。
その夢を見たということは、
君にとってあの世界はもう唯一の現実じゃない。
ある意味リリスやエヴァのように、
その姿のままで自由に行き来できるはずだ。
これからどうするかは君にお任せしよう。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220424210202.files/a9.jpg)
それなら、せっかくだし、
こちらの世界も見てみたいです。
とジョー軍曹は言った。
解説)
なんとなくわかるようで
わけのわからない出来事でした。
Apr 23, 2022
新緑の頃 そのよん
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220423202703.files/a1.jpg)
ジャンの家で、ジャンに面会した一行は
リリスの魔法のドアを通って
異世界の見聞を終えて倉庫に帰りつき、
一息ついている。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220423202703.files/a2.jpg)
とても興味深い体験でした。
ところでジャンさん。
あの世界が出現したきっかけを
何か思い当たりますか?
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220423202703.files/a3.jpg)
家の庭に作ったジオラマの村を見にきた
たまきさん、ナオミさんと三人で、
この倉庫で夢見の水を飲んでいたんです。
すると突然戸口からドイツ軍兵士が入ってきて。
それが最初ですが、
その時からドアの外は異世界だったようです。
だから直前に三人で見ていた
ジオラマの村のイメージが
夢見の水を飲んだせいで、
実体化したような感じとしか。
ふむ。他に何か気づかれたことはありますか?
そうですねー。
実際に僕が向こうに行けるようになったのは
リリスがドアを作ってくれてからなんですが、
こちらのジオラマの村の設定が向こうの世界に
影響を与えているらしいことや、
村の家々や風景だけでなく、住民もまた、
僕がジオラマ用に使っていたフィギアが
原型になっているみたいだったことかなあ。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220423202703.files/a4.jpg)
そういってジャンは棚の箱から
いくつかのフィギアを運んできて
机の上に置いた。
さっき向こうでお会いになったように、
ドイツ軍女性士官のエルマや、
米軍兵士のメラニーや民兵のジェーンなど、
これらが向こうでは人間になっているんです。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220423202703.files/a5.jpg)
そうそう、
このGIジョーのフィギアが、
向こうの世界での、米軍のリーダーのジョー軍曹です。
このフィギアを買った日に、ベーカリーで、
たまきさんと知り合ったのでした。
彼女が私の持っていた
このフィギアに興味を持ってくれて。
なるほど、その出逢いがなければ、
起こらなかったことと考えれば、
遠因はそのきっかけになったフィギアかもしれない。
このフィギアに念のようなものが込められていれば。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220423202703.files/a6.jpg)
ハリーはそっとフィギアに手をかざした。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220423202703.files/a7.jpg)
薄い靄のようなものが
立ち上り。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220423202703.files/a8.jpg)
あたっといいながら、
ジョー軍曹が現れた。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220423202703.files/a9.jpg)
この倉庫、天井低いのよ。
とリリスに言われている。
解説)
話はまたしても
予期せぬ方へ。
Apr 22, 2022
新緑の頃 そのさん
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220422204125.files/a1.jpg)
そのお話はまたいつか。
と魔子は言った。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220422204125.files/a2.jpg)
あのね。
私、マンスフィールドさんに引き取られて、
彼女の家の倉庫「人形の家」にいたんだけど、
そこは今ジャンさんっていう人の家の倉庫になってて、
そこから異世界に通じるドアをつくったの。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220422204125.files/a3.jpg)
その異世界はジオラマ好きのジャンさんが
想像した世界がもとになってるんだけど、
そこには友達もたくさんいて、
素敵な酒場のある大きな家も持ってるのよ。
それは夢の研究家としても興味深い話だね。
ぜひ行ってみたい。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220422204125.files/a4.jpg)
それならこれから出かけましょうよ。
とマンスフィールドさんが言った。
ジャンさんの家なら、
元は私が住んでいた場所だし、
ドルフィンで車を借りればいい。
でも私が運転するとして、
レンタルできるのは
二人乗りの車しかないけど。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220422204125.files/a5.jpg)
それなら簡単なことだよ。
と言って、ハリーはすうっと
手を差し上げた。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220422204125.files/a6.jpg)
あらら。
これで二人乗りで行けばいい。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220422204125.files/a7.jpg)
マンスフィールドさんは、
ドルフィンで車を借りたようだ。
ハリーはリリスの人形を抱えている。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220422204125.files/a8.jpg)
ハリーどっか行くの?
うん、ちょっとでてくる。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220422204125.files/a9.jpg)
今日の開演は延期だね。
それって残念。
解説)
寒暖の差が激しい日が
続いているようです。
今日は暑い方で夏日でした。
Apr 21, 2022
新緑の頃 そのに
![b1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220421204122.files/b1.jpg)
サラたちの部屋でも
魔術劇場の話題がでていた。
![b2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220421204122.files/b2.jpg)
私はあんまり驚かなかったよ。
だって骸骨が話すのだって普通だし。
そういえばそうなのか。
![b3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220421204122.files/b3.jpg)
レッド・ツェッペリンか。
このアルバム、古すぎて懐かしいなあ。
と言っている。
![b4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220421204122.files/b4.jpg)
夕暮れまじかのベランダでは、
マンスフィールドさんと
ハリーが再会していた。
お久しぶり。あなた若返ったみたい。
とハリーは言われている。
![b5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220421204122.files/b5.jpg)
あなたとお会いしたのは、
もう思い出せないほど遥か昔のことね。
人形コレクターの友人から、
人形のせいで怪異現象が起きるので
相談に乗って欲しいって言われて、
家に行ってみたらあなたが先に。
![b6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220421204122.files/b6.jpg)
あのポルターガイスト現象の原因は
リリスとエヴァと名付けられた
2体のピエロの人形でしたね。
人形に念が宿るというか、
ああいうことはよくあるんです。
捨てると祟るかもしれないというので、
それぞれ私たちが引き取ったわけですが、
リリスの方はどうなりましたか。
![b7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220421204122.files/b7.jpg)
私なら元気にしてますよ。
と言って屋内からリリスが顔を出した。
ハリーはちょっと驚いた様子だった。
君は自分で変身する魔術を身につけたの?
いえいえ。
異世界や特別な場所じゃなければ、
無理でしたけど、
葛の葉を使う方法を魔子さんっていう
狐から教えてもらったんです。
狐の魔子さん、って、
あの300年以上生きてるという野狐だね。
ご存じなんですか。
うん、一応専門なので噂だけは。
業界では有名な狐だよ。
じゃあ、お呼びしますよ。魔子さーん。
![b8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220421204122.files/b8.jpg)
なんですか。
といいながら魔子がやってきた。
紹介するわ。こちらハリー原さんって言って、
超常現象の研究家。というより、
今人気の魔術劇場の主催者って言った方がいいかな。
精霊の宿った人形だった私たちの力を見抜いて、
最初にテレパシーで話しかけてくれた人なの。
もしかして魔法使いですか?
と魔子は聞いた。
![b9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220421204122.files/b9.jpg)
うん、そんなふうに呼ぶ人もいるね。
君の噂も聞いているよ。
幕末の頃には
ずいぶん活躍したそうじゃないか。
とハリーはちょっと楽しそうにいった。
解説)
どうなることかと思って
画像を撮影すると
会話が勝手に進んでいくのも
よくあることです。
Apr 20, 2022
新緑の頃
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220420204632.files/a1.jpg)
窓の欅もすっかり新緑の装い。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220420204632.files/a2.jpg)
ジェニーたちの部屋では、
ナオミが魔術劇場に行った報告をしている。
あのハリー原っていう人の名前、
ハリー・ポッターにあやかったのかしら。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220420204632.files/a3.jpg)
ハリー・ハラーって
小説の主人公の名前にあるね。
その作品には、
魔術劇場っていうのも出てくるんだ。
似てるのは名前だけみたいだけど。
ふーん。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220420204632.files/a4.jpg)
ベーカリー前は相変わらず
そこそこ賑わっていた。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220420204632.files/a5.jpg)
郊外の森林公園近くの竹藪で、
今年も筍が採れたので、
管理人が持ってきてくれたようだ。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220420204632.files/a6.jpg)
早速茹でたんですね。
オリーブオイルで
ソテーにして食べる?
若竹煮もいいですなあ。
いや筍ご飯が。
などと会話している。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220420204632.files/a7.jpg)
魔術劇場は不定期ながら
開演している様子だ。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220420204632.files/a8.jpg)
空中でピエロが消えちゃうのが
どうしても謎なのよ。
とリタが言っている。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220420204632.files/a9.jpg)
ルビーは、あの夜の体験は
なんだったんだろうと思っている。
解説)
人形たちの日々の明け暮れの背景に
ゆっくり季節が流れています。
Apr 19, 2022
春たけなわの頃 そのはち
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220419203840.files/a1.jpg)
やがて、ピエロは跡形もなく消えてしまった。
場内はどよめいている。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220419203840.files/a2.jpg)
これが魔術です。
と言っている。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220419203840.files/a3.jpg)
フロアに薄い煙が立ち上ると、
今度はエヴァが現れた。
会場は再び、どよめいている。
本日はご来場ありがとうございました。
お帰りはあちらから。
観客は、今のなんだったの。
もっと見たい。
きゃーアンコール。
などと声を上げている。
拍手も鳴り止まない。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220419203840.files/a4.jpg)
ふーむ。
と、ハリーは少し考え込んでいるようだ。
では特別に。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220419203840.files/a5.jpg)
例えばこの私ですが。
とハリーが言って、
パチンと指を鳴らすと。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220419203840.files/a6.jpg)
すっと、一瞬ですり替わったように
黒髪の男の顔が現れた。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220419203840.files/a7.jpg)
これが魔術です。
と言っている。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220419203840.files/a8.jpg)
驚愕した観客のどよめきは収まらない。
ナオミがきゃーアンコールと叫んでいる。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220419203840.files/a9.jpg)
ハリーが会釈して
悠然と鏡のドアから退出すると、
本日の魔術劇場は終了しました。と、
エヴァの声が流れた。
みんなは帰り支度を始めている。
この部屋に仕掛けがあるんじゃない?
あの緞帳が怪しい。
鬘被りの早業。
今夜は若竹煮なの。
もう夢に見そう。
などと会話が飛び交っている。
解説)
今回の魔術劇場では、
何が起きるのか不明でしたが、
なんとか無事に終わったようです。
Apr 18, 2022
春たけなわの頃 そのなな
![b1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220418203926.files/b1.jpg)
最近、このチンパンジー、
愛想が良くなった気がする。
なんか話しかけてるみたいなんだけど。
とフレイムが言っている。
ルビーは魔術劇場の前に
ひとが集まっているのを見ていた。
![b2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220418203926.files/b2.jpg)
入場希望者が何人もいるようだ。
もうすぐ開演です。
というエヴァの声が聞こえる。
![b3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220418203926.files/b3.jpg)
円形の屋内は、床半分に段差のある
小劇場のようになっていた。
魔術劇場へようこそ。
ご来場のみなさんは、
魔術劇場という名前から、
奇術ショーのようなものを
想像されているかと思いますが。
とハリーが話している。
![b4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220418203926.files/b4.jpg)
今日は最初にご想像通りのものを
お見せしましょう。
これは世にも不思議な
ピエロの指揮者です。
ハリーが合図すると
大きなピエロが登場した。
指揮棒を振り上げて
首をふりふり、
調子をとり始めると、
屋内に、オルゴールの旋律で、
「ある愛のうた」が流れ始めた。
客席からどよめきが上がる。
どこで演奏してるの?
これすごく古い曲だね。
などと声が聞こえる。
しかし演奏は次第に
テンポが遅くなり
やがて止んでしまった。
![b5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220418203926.files/b5.jpg)
ハリーが出てきて、
ピエロの背中のネジを巻いている。
ご覧のように、このピエロは
体にオルゴールが内蔵された
カラクリ人形なのです。
なーんだ。という声が聞こえる。
![b6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220418203926.files/b6.jpg)
ネジを巻いてもらったピエロは、
再び嬉しそうに演奏を始めた。
演奏が終わるとハリーが登場して、
ご覧のように意外に思えることも
カラクリがわかると驚きは失われます。
本当の魔術とはそういうものではありません。
といった。
![b7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220418203926.files/b7.jpg)
ハリーが両手を差し出すと、
ピエロの体がふわりと宙に浮いた。
![b8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220418203926.files/b8.jpg)
ピエロはどんどん
高みに登っていく。
![b9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220418203926.files/b9.jpg)
やがてピエロの体は
霞のようなものに包まれ
輪郭も次第に定かでなくなっていった。
解説)
今回使用したピエロ人形は、
オルゴールが内臓されていて、
実際ネジを巻くと首を振りながら
「ある愛の歌」を奏でるという、
エピソードそのままのもので、
エピソードにもそのまま使用しました(^ ^)。
Apr 17, 2022
春たけなわの頃 そのろく
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220417210305.files/a1.jpg)
ベランダから戻った別世界のルビーが
椅子に腰掛けると、
周囲から動物たちが寄ってきた。
かなり懐かれているようだ。
そうなの。
なんかみんなに懐かれちゃっててね。
動物と話ができると楽しいんだけど。
ルビーはせっかく別の自分と向き合ったけれど、
何を話せばいいのかわからずに、
結局とりとめのない
天気や動植物の話をして別れたのだった。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220417210305.files/a2.jpg)
屋台に行ってみると
いつもの見慣れた顔ぶれが揃っている。
この人たちも、それぞれ
現実世界の本人の別の人格なんだろうか。
それともハリーの魔術が生み出した
幻影に過ぎないのか。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220417210305.files/a3.jpg)
エトナと知り合いになって、
肉まんを奢って、別世界のルビーのことを
色々聞くことができた。
この世界ではルビーはCGを引退して
ベーカリーの経営に専念しているらしい。
自分には考えられないことだ。
最初のうちは、別人格と言っても、
自分とほとんど変わらないと思っていたが、
彼女と自分とでは、日常の振る舞いについて、
微妙な行動原理が違うことに気がついた。
その微妙な違いの積み重ねが、
周囲に異なる環境を産み育てて
別の人生を歩ませるのだろう。
なんか近々結婚するって噂もあるよ。
彼女、いかにも専業主婦むきだからねー。
きっといい奥さんになるよ。とエトナは言った。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220417210305.files/a4.jpg)
楽しめましたか。
とハリーは言った。
考えさせられることが沢山あり過ぎて、
頭がいっぱい。
それでいいんですよ。
こういう魔術は、
ペルソナの統合にも役立つんです。
とハリーは謎のようなことを言った。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220417210305.files/a5.jpg)
ドアを出ると
ルビーは元の世界に戻っていた。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220417210305.files/a6.jpg)
もうお昼だよ。
どこに行ってたの。と言われている。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220417210305.files/a7.jpg)
魔術劇場に、
と言ってルビーが振り返ると、
「どこにもドア」がなくなっていた。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220417210305.files/a8.jpg)
その数日後。
ルビー、どうしたの?
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220417210305.files/a9.jpg)
あそこにいる人。
ああ、あの人セリアっていうらしい。
最近時々見かけるね。
解説)
朧げな春の夜の夢のような
魔術劇場の一幕でした。
Apr 16, 2022
春たけなわの頃 そのご
![c1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220416204500.files/c1.jpg)
では別のあなたが暮らす町へご案内しましょう。
でもその前に注意をいくつか。
そこは今のあなたが暮らす世界とそっくりなのですが、
あくまでも別の世界なので、あなたが混乱しないように
この青いサングラスを通して見られるような世界にします。
それはまあ世界をそれなりの色眼鏡でみるということです。
もっとも大抵の場合人はそうした色眼鏡を自分なりに作り上げ、
フィルター越しに世間を見ているものです。
真実というものはあまりに眩しすぎるので。
そういうとハリーの眼鏡の縁がきらりと光った。
もう一つは、あなたの訪問は別世界の秩序を乱したり、
別人のあなたを驚かせたりするのが目的ではないので、
あなたには、姿を変えてもらいます。
セリア、おいで。
![c2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220416204500.files/c2.jpg)
この子があなたの分身になります。
何かご質問は?
どうやったら戻って来られるんですか。
あそこの鏡のドア、私は「どこにもドア」と呼んでいますが、
そのドアからここに戻って来られますよ。
別世界の入り口もあのドアからです。
では、ボンビアッジョ。
![c3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220416204500.files/c3.jpg)
ルビーがドアを潜り抜けると、
そこには見慣れた
ベーカリー前の風景が広がっていた。
しかし世界的全体に青いフィルターが
かかっているようだ。
![c4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220416204500.files/c4.jpg)
私って、こんな姿なのね。
![c5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220416204500.files/c5.jpg)
リタがいたので話しかけてみる。
え、あなた誰だっけ?
ルビーって。
ルビーなら、そこで
観葉植物の手入れしてるよ。
同じ名前なの?
![c6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220416204500.files/c6.jpg)
すぐそばのテーブルの脇に
別世界のルビーがかがみ込んでいた。
この枯葉とって。
などという自分の声が聞こえる。
![c7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220416204500.files/c7.jpg)
髪型や顔立ちが
微妙に違うけれど。
あれは私だ、とルビーは思った。
![c8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220416204500.files/c8.jpg)
あら、こんにちわ。
何かごよう?
と別世界のルビーは言った。
えーっと、ちょっとお話がしたいんですが。
というと。
![e1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220416204500.files/e1.jpg)
あ、雲行きが怪しいから、これから急いで
洗濯物取り込まなくちゃならないの、
すぐ済むから、それでもよかったら待ってて。
と言って別世界のルビーはベランダに
急ぎ足で向かっていった。
解説)
別世界のルビーは
なんだか働き者のようです。
Apr 15, 2022
春たけなわの頃 そのよん
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220415205220.files/a1.jpg)
夜が更けて、建物に明かりが灯り、
ドアが出現していた。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220415205220.files/a2.jpg)
ベーカリーの店じまいを終えたルビーが
気がついて建物に近づいてみると、
エヴァが現れた。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220415205220.files/a3.jpg)
悩みのある人は入場無料です。
と言って、エヴァはそっとドアを開けた。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220415205220.files/a4.jpg)
これ、ただの鏡じゃないの。
鏡のようで鏡じゃないのです。
そのまま奥へお進みください。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220415205220.files/a5.jpg)
ルビーが鏡に手を触れてみると、
ほとんど抵抗がなく、
ルビーの体は、そのまま
鏡の奥へと吸い込まれて言った。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220415205220.files/a6.jpg)
建物の内部は、
見かけよりかなり広がりがあり、
室内の中央に男が一人立っていた。
今宵はようこそ魔術劇場へ。
私は主催者のハリー原といいます。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220415205220.files/a7.jpg)
あなたは魔術劇場という
名前に惹かれてここに来られたのでしょう。
ここで何か奇術のようなものを
みられると思っていましたか。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220415205220.files/a8.jpg)
そうね。ただ名前に惹かれて来てみたの。
奇術ショーみたいなものじゃないかなと。
残念ながらここで体験できるのは、
種や仕掛けのある奇術の世界ではありません。
甘くて美味しい種無しスイカのような世界です。
とハリーは言った。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220415205220.files/a9.jpg)
ところであなたはご自分の心が
ひとつきりだと思っていませんか。
それはまあ、ひとつでしょう。
ところが、そうではないのです。
あなたの心にはいくつもの別人の心があるのです。
というか、別人のあなたは別の世界で暮らしている。
私は魔術でそういう世界を創造して行き来できるのです。
別人のあなたに会ってみたいですか?
もしそんなことが可能ならば。
とルビーは答えた。
解説)
二日も夏日が続いたと思ったら、
連日雨で気温が下がり、
今日は2月並みとのこと。
やっと魔術劇場に入場できました。
Apr 14, 2022
春たけなわの頃 そのさん
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220414204431.files/a1.jpg)
そのジャンさんのジオラマって?
とエヴァが聞いた。
ジャンさんが作ったジオラマの世界が
実物大で出現して、その世界と
行き来できる扉をリリスが作ってくれたの。
ふーん。よく似てるわね。
魔術劇場の入り口の扉も
私が作ることになってるから。
リリスも私も役目が同じなのかな。
服装はリリスが変だけど。
このドレスはマンスフィールドさんが、
着せてくれたんだよ。
ピエロの服は、ある日人形の家に
忍び込んできた小人に取られちゃって。
ああ、あの床下に住んでる連中ね。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220414204431.files/a2.jpg)
その時、ペギーが、
観葉植物の鉢を持ち出してきた。
ベランダの方が日当たりがいいから。
あ、私そろそろ行かなくちゃ。
とエヴァが言った。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220414204431.files/a3.jpg)
あの建物、入り口がないよ。
いつ始まるの。
と言われている。
ハリーがまだ来ないんです。
近日中に。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220414204431.files/a4.jpg)
このスカフェラは順調に育ってるね。
ここに置くと何かと差し障りがありそう。
などと話している。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220414204431.files/a5.jpg)
エヴァは屋台でも宣伝している。
行ってみたいですか。
入り口がないじゃない。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220414204431.files/a6.jpg)
美味しい。
あなた、あの黒いドレスの人と
ご姉妹なの?よく似てらっしゃる。
製作者が同じみたいで。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220414204431.files/a7.jpg)
その頃、サラたちの部屋では、
相変わらず古いロック音楽が流れていた。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220414204431.files/a8.jpg)
ジミー・ペイジのギターソロはね。
とアイスが身振りをしている。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220414204431.files/a9.jpg)
さっきピエロの女の人が、
魔術劇場行ってみたいですかって。
あの人、まだ言ってるの。
解説)
なかなか進展しませんが、
そこはそれで。
Apr 13, 2022
春たけなわの頃 そのに
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220413204849.files/a1.jpg)
今日は魔術劇場の宣伝に、
え、あなたリリスなのね。
変な格好してるから見違えちゃった。
とエヴァはいった。
モモコは、変なのはピエロの格好の
方じゃないの、と思ったが黙っていた。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220413204849.files/a2.jpg)
久しぶりだね。
思いだせないくらい遥か昔以来。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220413204849.files/a3.jpg)
思いだせないくらい遙か昔に、
エヴァとリリスは、
ピエロの人形の好きなコレクターの家で
一緒に飾られていたことがあったのだった。
しかし2体の人形には精霊が宿っていて、
いろいろな悪戯をしたものだから、
怖くなったコレクターはピエロ人形を手放すことにした。
そこでリリスは、高名な人形コレクターだった
マンスフィールドさんに訳あり物件として引き取られ、
エヴァはその騒動の調査に来ていた超常現象の研究家の
ハリーという人物に引き取られた。
そんな経緯で二人は離れ離れになったのだった。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220413204849.files/a4.jpg)
私を引き取ったハリーっていう人は、世間的には
超常現象の研究家っていうことになってるけど、
実際には超能力を備えた魔法使いみたいな人だったの。
なんだか話が見えてきた。とモモコは思った。
彼のおかげで、人形だった私はこの姿になれた。
さっき最初に言ってた魔術劇場ってなに?
とリリスがきいた。
あれはね。基本的にはハリーの想念の世界なんだけど
その世界を想像する人たちの心の世界でもある。
共同で見る夢の世界のようなものかな。
その世界を春の夜の夢のように楽しもう、ってこと。
ジャンさんのジオラマの世界とよく似てるね。
とモモコがリリスにいった。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220413204849.files/a5.jpg)
観葉植物の鉢は
さまざまな場所で預かってもらうことになった。
喫茶店のインテリアにちょうどいいわ。
と言っている。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220413204849.files/a6.jpg)
このフィカス、枯れそうだね。
ここ西日がよく当たるから
どうなるかな。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220413204849.files/a7.jpg)
生物って本当にいいですね。
とドロレスが言っている。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220413204849.files/a8.jpg)
これは元気だね。
日陰で大丈夫かしら。
ベランダに出そうか?
などと言っている。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220413204849.files/a9.jpg)
ベーカリー前では
ルビーたちが建物の様子を見ていた。
何も変わらないね。
私は水やりが減って
ずいぶん暇になったわ。
解説)
あれこれと
ゆっくり進んでいます。
Apr 12, 2022
春たけなわの頃
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220412203437.files/a1.jpg)
植物水槽が片付けられ、
観葉植物の鉢植えは
それぞれありあわせのバケツに収納された。
こうしておけば、
水やりしても溢れないね。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220412203437.files/a2.jpg)
二人が一休みして戻ってみると、
いつのまにか建物が建っている。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220412203437.files/a3.jpg)
こちらが魔術劇場です。
近日開演。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220412203437.files/a4.jpg)
ピエロはいつのまにか
いなくなっていた。
すごく狭そうだし、
入り口のドアもないよ。
なにこれ、
などといっている。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220412203437.files/a5.jpg)
今子。変身に使った葛の葉まだもってる?
貴理子さんが奉納してくれたもの。
うん大事にもってるよ。
いちまいちょうだい。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220412203437.files/a6.jpg)
今子がもっていた葛の葉を使って
もういちど試すことになった。
念じるときにね、
「寝付きのいい野狐」って唱えるの。
すると急に眠くなって
気がつくと変身してるから。
ねつきのいいのぎつね
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220412203437.files/a7.jpg)
すると薄煙が立って
リリスは変身した。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220412203437.files/a8.jpg)
さっきの呪文、どこで覚えたの?
わたしが考えたのよ。
それにこんなふうに印をきれれば完璧なんだけど。
それちょきの手だね。
私には無理だ。
魔子さんって回文が好きなの?
などと話が弾んでいる。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220412203437.files/a9.jpg)
魔子が部屋に戻ったあとで、
ピエロが階段をのぼってきた。
あら、あなたエヴァじゃないの?
とリリスがいった。
解説)
今日も地元は夏日でした。
図書館が改修工事で
1年半ほど休館になるので、
最後の返却に。
Apr 11, 2022
花散る春の日 そのなな
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220411204854.files/a1.jpg)
文学青年はまた散歩していた。
すっかり葉桜になったなあ。
世の中にたえて桜のなかりせば
春の心はのどけからまし
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220411204854.files/a2.jpg)
この世に桜なんてなかったら、
のどかに春を過ごせるのに、
っていう歌なんだけど。
と文学青年がつぶやいていると、
珍しくナオミが聞いていて、
散ればこそいとど桜はめでたけれ
浮き世になにか久しかるべき
と言った。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220411204854.files/a3.jpg)
リリスがいると教えて貰って
モモコが屋台の前に来てみると、
リリスの姿がなかった。
リリスは?
なんか急に人形になっちゃって。
とエトナがいった。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220411204854.files/a4.jpg)
あら、かっこいいフィギアですね。
そこの席の方は?
とレイに聞かれて、
いまちょっと席をはずしてます。
とエトナが応えている。
モモコはリリスと
テレパシーで話している。
どしたの?
よくわからないけど、
葉っぱの効力が切れたみたい。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220411204854.files/a5.jpg)
二人のテレパシーの会話を聞きとって
向かいの席から、
魔子がやってきた。
葛の葉を頭にのせて
強く念じるだけで変身したんでしょう。
あれにはコツがあるのよ。
と言っている。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220411204854.files/a6.jpg)
ピエロの扮装の女性は
ドルフィンやベーカリーのスタップに
挨拶している。
春といえばピエロ。
今日は魔術劇場の宣伝しにきました。
なにそれ、といわれている。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220411204854.files/a7.jpg)
それはどこにあるの?
まだどこにもないですが、
いってみたいですか?
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220411204854.files/a8.jpg)
そーだね。
面白そうな名前だから
いってみたい。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220411204854.files/a9.jpg)
じゃあ、きまり。
あの広場に魔術劇場をつくりましょう。
解説)
またまた
思いつきの展開です。
Apr 10, 2022
花散る春の日 そのろく
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220410220405.files/a1.jpg)
文学青年は夢をみていた。
やどりして春の山辺にねたる夜は
夢の内にも花ぞちりける
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220410220405.files/a2.jpg)
起きたの?
今桜の夢をみていたんだ。
このところ毎日散歩して
桜ばかりみていたせいかな。
そういう昔の歌があってね。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220410220405.files/a3.jpg)
歌っていえば
歌が上手くなったウグイスが
しきりにないてるよ。
とジェニーが言った。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220410220405.files/a4.jpg)
モモコがペスパを倉庫に返しに
ドルフィンにやってきた。
黒いドレスのひと見なかった?
エトナと屋台の前で話してるよ。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220410220405.files/a5.jpg)
肉まんを食べ終わったエリスが、
ベランダからの風景を楽しんでいる。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220410220405.files/a6.jpg)
ペギー、Tシャツに着替えたの?
舞は相変わらずパジャマだね。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220410220405.files/a7.jpg)
エリスは広場に
かわった格好の人が
やって来たのをみつけた。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220410220405.files/a8.jpg)
リタとルルは
話に夢中。
最近やたらに新しい住人が
増えてない?
そうかなあ。
などといっている。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220410220405.files/a9.jpg)
ピエロの扮装をしているようだ。
解説)
今日は気温もあがり
地元も夏日(25度以上)でした。
あいかわらず
さきゆきのみえない日々が
つづいています。
Apr 09, 2022
花散る春の日 そのご
![b1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220409205128.files/b1.jpg)
文学青年は肉まんをたべながら
散歩していた。
桜花散りぬる風のなごりには
水なき空に波ぞ立ちける
![b2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220409205128.files/b2.jpg)
なごりって、名残と余波(なごり)を掛けているんだ。
こういう見立ては。
と文学青年はいいかけたが、
ルルは聞いていなかった。
![b3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220409205128.files/b3.jpg)
リリスっていうひとの格好、
去年モジリアニ展にモモコが持ってきてた
人形とよく似てたね。
緑の髪の色もそっくり。
![b4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220409205128.files/b4.jpg)
あのこは、私の影響で人形マニアなのよ。
人形のコスプレするのが好きなの。
とマンスフィールドさんがいった。
![b5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220409205128.files/b5.jpg)
ドルフィンの二階の部屋をでて、
階段を降りかけていたリリスは
撮影中のエトナとばったり出会った。
![b6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220409205128.files/b6.jpg)
ひさしぶりだね。
どうやってこっちの世界に来られたの?
![b7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220409205128.files/b7.jpg)
頭に葉っぱをのせてもらって変身したの。
まさか狐じゃあるまいしって思ったでしょ。
でもそういうものだから。
ふーん。
![b8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220409205128.files/b8.jpg)
ジョー軍曹やエルマやエルザや
メラニーやジェーンは元気でやってる?
![b9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220409205128.files/b9.jpg)
よく名前覚えてるね。
みんな元気だよ。
あのドアの向こうの世界、
忘れてしまっていても、
無くなるわけじゃない。
思い出してくれれば蘇るから。
解説)
エトナはリリスたちの住む異世界に
行ったことのある
数少ない人のひとりなのでした。
Apr 08, 2022
花散る春の日 そのよん
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220408205120.files/a1.jpg)
机のうえで変身したから、
天井で頭をうっちゃった。
でも無事成功ね。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220408205120.files/a2.jpg)
これからどうするの?
そうだねー。
とりあえず町にいって
懐かしい人に会ってみたいな。
ペスパで送る?
ひとりでぶらぶら歩いてくよ。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220408205120.files/a3.jpg)
リリスはベーカリー前に
たどりついた。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220408205120.files/a4.jpg)
あ、このまえの人形が人間になってる。
と今子が驚いている。
リリスさん、変身できたのね。
あなたのヒントのおかげよ。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220408205120.files/a5.jpg)
マンスフィールドさん、
まだこちらにいらっしゃいますか。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220408205120.files/a6.jpg)
マンスフィールドさん。こんにちわ。
その声は。
え、あなたリリスなの?
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220408205120.files/a7.jpg)
この人はわたしの遠い親戚で、
リリスっていうの。
とマンスフィールドさんは、
部屋の住人たちに紹介した。
以前マンスフィールドさんには、
とてもお世話になっていたんですよ。
とリリスは言った。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220408205120.files/a8.jpg)
リリスは人形コレクションを眺めて、
人形の家で一緒にいた頃のことを思い出している。
みんなここに置かれてるのね。
どのこも私のともだちだった。
みんな懐かしいわ。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220408205120.files/a9.jpg)
この土偶ははじめてみる。
リリスはなにか強い力を感じていた。
解説)
リリスは、もともと
人形コレクターだったマンスフィールドさんが、
さる人物から譲り受けた精霊の宿る人形で、
彼女が「人形の家」と呼んでいた
人形コレクション用の倉庫に置かれていましたが、
その後マンスフィールドさんの引っ越しの際に、
家や倉庫とともにジャンに譲られたのでした。
ジオラマ好きのジャンは
倉庫を工作用の作業室や備品の保管場所にして、
譲られたリリスのことを忘れていましたが、
あるきっかけからリリスの精霊が出現します。
2021年7月13日「リリス」。
リリスについては、
こういうややこしい過去のいきさつが
設定されていたのでした。
Apr 07, 2022
花散る春の日 そのさん
![b1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220407203815.files/b1.jpg)
今日も気温があがっている。
![b2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220407203815.files/b2.jpg)
カーディガン脱いだら
お腹が空いちゃった。
肉まんでも食べに行かない?
私はお水しか。
あ、そうだったわね。
![b3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220407203815.files/b3.jpg)
エリスが屋台に行くと、文学青年がいた。
春眠暁を覚えず処処啼鳥を聞く。
というのは、鳥の声を聞いてるわけだから、
早起きしてないですか。
と文学青年は言ったが、
エリスは肉まんを食べるのに忙しかった。
![b4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220407203815.files/b4.jpg)
そのころ、郊外のジャンの家の倉庫に
森林公園の管理人が遊びに来ていた。
![b5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220407203815.files/b5.jpg)
この前の地震で起きた崖崩れの補修をしていて、
桜の枝についた葛の葉をみつけたんだ。
この地方では昔から、この葉には魔力があるって、
言い伝えがあるんだよ。狐が変身に使うとか。
![b6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220407203815.files/b6.jpg)
すぐ枯れちゃうと思うけど、
話のネタに進呈するよ。といいのこして、
葛の葉を置いて管理人が帰ったあと、
リリスのフィギアがモモコに
想念を送ってきた。
![b7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220407203815.files/b7.jpg)
試してみたいって、
人形なんだから無理じゃない?
狐の精霊にできて、人形の精霊に
できないってことはないわよ。
ジャンには二人の会話が聞こえないので、
モモコの解説をまっている。
![b8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220407203815.files/b8.jpg)
葉っぱを頭にのせて、
パワーを集中して。
![b9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220407203815.files/b9.jpg)
すると薄煙がたちのぼり、
あたっといいながら、
等身大のリリスがあらわれた。
解説)
葛の葉の登場から、
思いつきは意外な方向に。
Apr 06, 2022
花散る春の日 そのに
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220406204414.files/a1.jpg)
文学青年は今日も散歩していた。
花の色は移りにけりないたづらに
わが身世にふるながめせしまに
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220406204414.files/a2.jpg)
ながめって、眺めと長雨の両方の意味を
掛けているんだ。
と文学青年はつぶやいたが、
ルルもリタも聞いていなかった。
今日もいい天気ですね。
肉まん蒸かし立てみたいですよ。
といわれている。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220406204414.files/a3.jpg)
ベランダではペギーが
洗濯物を干している。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220406204414.files/a4.jpg)
乾いたらこの黄色いTシャツ
着ようかな。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220406204414.files/a5.jpg)
部屋の中では
ベスとニッキーと舞が
今子のことで話合っていた。
11人もいるんだから、
同居人がひとり増えても
変わらないわよ。
あの子かわいいしね。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220406204414.files/a6.jpg)
きみはいったいいくつなのさ?
とトラ猫がいっている。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220406204414.files/a7.jpg)
ベーカリー前では
狐の姉妹が食事していた。
姉さん私やっと化けられるようになったよ。
貴理子さんが奉納してくれた
あの葛の葉のおかげみたい。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220406204414.files/a8.jpg)
そうね。あれは夢見の水で育った
迷いの森の特別な葛の葉。
もっと時間がかかると思ったけど、
あなたみたいな若い狐でも
変身できたのは驚きだわ。
でも上手く化けたつもりでも、
尻尾をださないように気をつけてね。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220406204414.files/a9.jpg)
うん、気をつけるよ。
尻尾はしっかり着物でかくしてるから大丈夫。
と今子はいった。
解説)
今日は気温が随分あがりました。
Apr 05, 2022
花散る春の日
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220405202858.files/a1.jpg)
文学青年は散歩していた。
久かたの光のどけき春の日に
しず心なく花の散るらむ
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220405202858.files/a2.jpg)
静心って、落ち着いた心っていう意味なんだ。
と文学青年はつぶやいたが、
リタは聞いていなかった。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220405202858.files/a3.jpg)
ペンギンの前ではるなが水やりをしていると。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220405202858.files/a4.jpg)
あのー、巫女さんみたいな服装の女のひと、
知りませんか。
と声をかけられた。
そのひとならベーカリーの前で
ときどき見かけますけど。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220405202858.files/a5.jpg)
ベーカリーの前で
ベスにも聞いている。
ああ魔子さんのことね。
彼女ならうちで同居してるのよ。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220405202858.files/a6.jpg)
家はドルフィンの二階。
そこの階段あがればすぐ。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220405202858.files/a7.jpg)
いるわよ。
あなたお名前は?
駒井今子っていいます。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220405202858.files/a8.jpg)
魔子さんに、
こんな妹さんがいたなんて。
今子さんっておっしゃるのね。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220405202858.files/a9.jpg)
今子はきつねうどんに
夢中のようだ。
解説)
小狐が
無事変身できたようです。
Apr 04, 2022
花冷えの月曜日
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220404203705.files/a1.jpg)
権太が桜の枝を片付けている。
短い間だったけど、
楽しませてもらったね。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220404203705.files/a2.jpg)
変わった形の葉があるよ。
と貴理子がいった。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220404203705.files/a3.jpg)
あ、それは葛の葉みたいね。
と通りがかった駒井魔子がいった。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220404203705.files/a4.jpg)
葛は狐と縁が深い植物なのよ。
そーなんだ。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220404203705.files/a5.jpg)
わたしお稲荷さんに
お供えしてくる。
と貴理子がいった。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220404203705.files/a6.jpg)
さすが貴理子だね。
とエトナがいった。
縁がふかいって。
「信田妻」の伝説なんかに
「葛の葉」って狐がでてくるでしょう。
ふーん。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220404203705.files/a7.jpg)
貴理子はお稲荷さんにやってきて。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220404203705.files/a8.jpg)
コップに生けた葛の葉をお供えした。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220404203705.files/a9.jpg)
がんばる。
解説)
今日も終日雨でしたが、
フィギアたちの世界では
雨上がりです。
Apr 03, 2022
花冷えの日曜日
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220403212305.files/a1.jpg)
今日は朝から雨が降っている。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220403212305.files/a2.jpg)
みんな外出せずに。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220403212305.files/a3.jpg)
それぞれの部屋で過ごしている。
それでどうなったの?
思わずね。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220403212305.files/a4.jpg)
ベーカリー前にも
霧吹きで吹いたような雨が
降っていた。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220403212305.files/a5.jpg)
エトナは雨宿りしている。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220403212305.files/a6.jpg)
今日はひまでいいですね。
たまにこういう日も。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220403212305.files/a7.jpg)
ベランダのテーブルも
濡れるままになっている。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220403212305.files/a8.jpg)
ペギーは遠くの霞む景色を眺めている。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220403212305.files/a9.jpg)
洗濯物取り込んどいてよかったね。
全然気にしない人だから。
などと話している。
解説)
とりたてて
なにもおきない
日曜日でした。
Apr 02, 2022
風に吹かれて
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220402204106.files/a1.jpg)
ルイちゃん、こっちむいて。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220402204106.files/a2.jpg)
ジェイソンは、タンポポの話が
気になってサラに会いに行った。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220402204106.files/a3.jpg)
なんだかあれ聴きたい気分なの。
わかった。じゃあ、これから
ドルフィンに寄ってから、
そっちで一緒に聴こうよ。
サラさん。
あのタンポポの鉢植えのことですが。
ああ、あれはルルから貰ったの。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220402204106.files/a4.jpg)
ルルさん。
あのタンポポの鉢植えのことですが。
あああれね。日陰に咲いてたの。
そこに行ってみる?
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220402204106.files/a5.jpg)
この二つの大きな石の傍に
枯葉に埋もれるようにして咲いてたのよ。
この辺なんだかきれいになってるし、
誰か掃除したみたい。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220402204106.files/a6.jpg)
アイスはレコードを持ちだしてきた。
「フリーホイーリン・ボブ・ディラン」ね。
それそれ。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220402204106.files/a7.jpg)
サラはアイスを連れて
さっそく部屋に戻った。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220402204106.files/a8.jpg)
慎重にレコード盤に針をおとしている。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220402204106.files/a9.jpg)
A面の最初の曲が流れている。
頭蓋骨は風ばかり吹いていた
長い夢のことを思い出しているようだ。
メメはタンポポの葉を食べたそうにしていたが、
もう骸骨なので食べられないのだった。
解説)
今日は花びら混じりの風の吹く日でした。
崖沿いの裏庭で枯葉を掃いたり。
Apr 01, 2022
お花見気分
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220401203744.files/a1.jpg)
タンポポの鉢植えを
ジェットが部屋に持ち帰った。
サラは?
アイスと話があるからって。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220401203744.files/a2.jpg)
随分立派なタンポポだね。
タンポポといえば。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220401203744.files/a3.jpg)
オセロのことを思い出す。
リクガメのオセロは、
タンポポの葉が好物だったんだ。
亡くなってちょうど今日で、まる1年になる。
と頭蓋骨が言った。
メーメーとメメがないた。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220401203744.files/a4.jpg)
ベーカリー前では
さすがに宴会が終わっていた。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220401203744.files/a5.jpg)
フローラは、
よく飲むねーといわれている。
うん、たまにしかこられないから。
また名前よんでね。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220401203744.files/a6.jpg)
エトナは近接撮影に
挑戦している。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220401203744.files/a7.jpg)
落ちると痛そう。
サラはベランダでアイスと
話している。
ディランのレコードみつかった?
うん、今度もってくよ。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220401203744.files/a8.jpg)
レイがジムに肉まんを手渡している。
広場に駒井魔子がルイを連れて
桜を見に来たようだ。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220401203744.files/a9.jpg)
ルイちゃん。
これ桜っていう花だけど、
普通はこんなに大きくないからね。
うん。
解説)
まだお花見気分の
ベーカリー前です。