詩集紹介



高田昭子詩集『空白期』

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 高田昭子詩集『空白期』(2006年10月15日発行・水仁舎刊・定価1,800円+税)

○桐田真輔さんが感想を書いてくださいました(「リタ」からのリンクです)。
高田昭子詩集『空白期』ノートへ。

○銘苅真弓さんが短歌をよせてくださいました。
詩集「空白期」への返し歌へ。

○尾内達也さんからいただいたご感想です。
「詩集「空白期」へ」へ。

○北見俊一さんからいただいたご感想です。
「ひとりのひとに向けて」へ。

○竹内敏喜さんからいただいたご感想です。
「跳ねる小鳥」へ。

○小川三郎さんからいただいたご感想です。
「水の詩」へ。

○やんまさんから詩画集「空白期」をいただきました。
「世界で一冊の詩画集・空白期」へ。

○田代田さんからいただいたご感想です。
「どんぐりの視線」へ。

○白井明大さんからいただいたご感想です。
「詩こころの歩行」へ。

○滝沢文枝さんからいただいたご感想です。
「森で出会って」へ。

○朝吹英和さんからいただいたご感想です。
「高田昭子詩集『空白期』を流れる時間」へ。




高田昭子詩集『砂嵐』

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 高田昭子詩集『砂嵐』(2002年10月20日発行・皓星社刊・定価1,800円+税)

●詩集ご希望の方はこちら(詩人産直販売)から購入できます。

○詩集『砂嵐』収録の32編の作品全編について、やんまさんが、俳句をつけてくださいました。「砂嵐」拝読芽藻へ。








冬陽の当たる無人駅で
わたしは 永いあいだ
なかなか来ない列車を待っている
「待つ」ことが
わたしの内部に苛立たしく堆積してゆく

そして ふっと 軽くなる
わたしはもう旅立ったのではないか?
そして どこかの駅に降りたのではないか?
空き缶の浮いている川が流れる
少し煤けた 賑やかな町で
元気に暮らしているのではないか?

ここにいるわたしは
いつか到着する列車を待つだけでいいのだ
ヒトが
百年に満たないこの地上の時間のなかで
美しい列車に乗り合わせることは
稀な出来事にちがいない
それを待つことは赦されているようだ

陽射しがあたたかい
雲が流れている
鳥が遠くで鳴いている

いつの間にか
駅のホームには
老いた駅員がひっそりと現れて
未知の方角を指差している

その空には赤い大きな太陽がまぶしい
ゆっくりと地平線に堕ちてゆきながら
太陽は美しい列車を産み落としていった




     高田昭子詩集『砂嵐』より