詩集「空白期」への返し歌 銘苅真弓 ★ 変わらずに灯り続けるあなたの詩手を翳せば芯まで熱い ★ あの日からカーブを描き遠ざかるひとつひとつと詩を捨てながら ★ 詩から歌へわが徘徊の終わらざる産土遠き異郷にひとり ★ 埋み火のごとき想いの我にある遥かな地平ふり返る時 ★ わが裡に風の領土を住まわせて止まる術を知らず彷徨う