1 自費出版
表記その他について
イギリスでの詩集の主な出版形態には、出版社が費用を負担する出版と自費出版とがある。自費出版の場合には、印刷屋に詩人がデータを持って行って依頼する場合がほとんどだ。デザインは、自分でアイデアがなければ印刷屋に依頼することもできるし、自分の絵や写真を使ってデザインしたいという希望があれば、印刷屋に自分のデザインを持っていく。ISBNも自分で取得する。A4の紙を半分に折って閉じるくらいの簡略な冊子でよければ、コピーを依頼して綴じてもらうと、さほど費用は掛からないようだ。
また最近では、ルル(lulu)というウェブサイト上のオンデマンド印刷が話題を呼んでおり、手順も簡単で価格もあまり高くないらしい。最近わたしの友人も、ルルを使って詩集を自費出版した。(ルルについては、日本語のウィキペディアに説明が載っている。)
自費出版の長所を挙げると、
宣伝については、多くの出版社は著者がデザインに関わるのを嫌がると聞いたことがある。なのでデザインにこだわりがある場合は、自費出版のほうがずっと自由が利く。
短所は、
宣伝については、上記の友人の例のように、自分でamazon.co.ukなどのオンライン書店に載せることもできるから、昔よりは個人でできる宣伝の幅は広がっていると思う。このへんは日本とさほど変わらないと思う。また、イギリスでは詩集が最も売れるのが朗読会らしいので、書店だけをターゲットにする必要もない。