Mar 31, 2025

3月の終わり

a1

サラたちの部屋で。

今日も曇りだけど、
お花見には寒いわね。
明日ももっと寒いって。


a2

ジェットは壁に
「眠り姫」の絵画を飾っていた。

これは誰が描いたの?
エドワード・バーン=ジョーンズ
っていう人よ。


a3

サラはデイリープラネット紙を
見ている。
フリマの紹介記事は載ってる?
ええ。写真入りで。開催期間は、
今月いっぱいって書いてあるわ。


a4

探偵事務所では、
探偵と鷲尾翠がフリマに出かけるところだった。

今日までなんだろう。
僕らも見に行ってみるよ。
ごゆっくりどうぞ。
私たちは留守番してるわ。


a5

フリマ最終日の広場は
賑わっていた。


a6

もう終わっちゃうなんて残念ね。
靴は売れた?
ぼちぼちね。
どうせなら二足三文セールをやろうよ。


a7

ロベリア、今日で閉店しちゃうのよ。
ええ。ずっと迷ってたけど、
この服に決めたわ。

a8

魔術劇場に居候している
デュアンが来ていた。

デュアンさん。
こういう本がありましたよ。
とケイが言っている。


a9

バイブルを見るなんて修道院以来。
買って行きたいけど、ちょっと問題あるかも。


a91

フミコのブースには、
ジルとギルダが来ていた。

嬉しいわ。
この指輪とても素敵。


a92

あなたたちは宿命的なカップルのようね。
え?

人間とフィギアの精霊のカップルなんて、
ピュグマリオーンの神話みたい。
ジルさんが選んだその指輪の青い宝石は、
私の肩飾りから外したものよ。
宝石の力があなたを守ってくれるでしょう。
とフミコが言った。

僕のコレクションにしたいなあ。
あ、もちろん冗談ですよ。
と怪盗のゼロが言った。



解説)
続きます。
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Mar 30, 2025

ナオミの散歩など

a1

今日も肌寒いけど、
桜を見に行かない?
まだ咲き始めよ。
わたし確かめてくるわ。
とナオミが言っている。


a2

結局ナオミは一人で
桜並木のある堤防に向かった。


a3

道端にも花が咲いている。


a4

日曜日なので、
堤防に人出はそこそこ。

うーん。これは。


a5

やっぱりまだ5分咲かなあ。


a6

その頃マンゴー亭の二階のバー・デジャでは、
アンジーとトマソンが
フリマで入手した品を披露していた。

二人ともなかなかお洒落だね。
とジルが言っている。


a7

フミコのブースには
他にも色んなアクセサリーがあるわよ、
ジルさんも何かギルダにプレゼントしたら?
ギルダはいつも軍服姿で、
ネックレスやペンダントは身につけないんだ。
だったら指輪とか。

エトナは羨ましい話だなあと思いながら、
広場を覗き込んでいる。


a8

このガラス戸かなり曇ってるけど、
これも味があっていいか。
あれ、あの帽子の人誰だろう。


a9

ナオミが堤防への散歩帰りに
広場に寄って帽子を買っていたのだった。

あの帽子も売れちゃうのね。
とロベリアは思っている。



解説)
続きます。
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Mar 29, 2025

フリマは続く そのきゅう

a1

今日は気温がぐっと下がって、
朝から雨だね。
桜が散らないといいけど。
フリマはやってるのかしら。
広場の方には滅多に雨が降らないよ。
なぜかしら。


a2

文学青年は我関せずね。
何か面白い本読んだ?

最近はヨン・フォッセの小説を
読んでるんだ。
誰それ?
ノルウェイの作家だよ。
「朝と夕」ですごく興味を持って、
今は「三部作」を読んでる。
知らない人ね。
ノーベル賞作家だよ。
ふーん。


a3

降りそうな曇り空だったが、
フリマは続いていた。


a4

カコは本を返しにきている。
返品ですか?
ざっと読んじゃったから、
引き取ってもらえる?
速読ですね。
返金はできませんよ。
それはいいの。
荷物になるから。


a5

モモコはビーズのブレスレットが
気に入ったようだ。


a6

観光客は購入した帽子とTシャツを着ている。
まだ服を物色していたロベリアが、
やっぱりそれにすればよかったなあ。
と言っている。


a7

舞、ネックレス買ったのね。
ちらっと見えるのがいいでしょう。
あ、雨降りそうね。
予報では大丈夫そうよ。


a8

マンゴー亭の前では
アンナとカメラマンが話していた。

やっぱりね。
この蛇この彫像が気に入ってるのよ。
どうなることかと思ったよ。


a9

マンゴー亭のテーブルでは、
ノヴァとピエールたちが話している。

ノヴァさん、この前、
自分は宇宙から来たっていってましたよね。
ええ。それは一応秘密なんですけど。


a91

実は、この人もどこか
別の世界から来たらしいんですよ。
つい昨日、迷いの森で出会ったんです。
宇宙人ってノヴァさんしか知らないので、
お連れしたんです。

それって、この世界では、
侵入者っていうことになるんじゃないですか?

そうなんですが、そこはそれ。
困ってる人は助けないといけないので。
義を見てせざるわ。
っていうでしょう。


a92

僕の名前はヤビーと言います。
森の中で迷ってしまって、
気がついたら泉のほとりにいて、
途方に暮れていたら、
ピエールさんに出会ったんです。


a93

管理局のミラさんが、
迷いの森はいろんな異世界に接してるって
言ってたからなあ。
ヤビーさんはどんな世界から来たんですか?

あんまり覚えてないらしいんですよ。


解説)
続きます。
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Mar 28, 2025

フリマは続く そのはち

a1

サラと局長とミラは、
部屋に戻っていた。

やっぱり部屋に戻ると
ほっとするわね。
あとは堤防の桜の見頃まで、
ゆっくりしましょう。


a2

これはなあに?
それはフミコが使う道具よ。
強い魔法をかける時に持ってるから、
呪具なんじゃないかしら。


a3

ミラは情報管理部の仕事はしなくていいの?
局長のお供ですから。
私はお忍びの休暇中で、
サラと一緒だから気にしなくていいのに。
最近は宇宙人も来てるんですよ。
万全を期してお花見にもついていきます。
じゃあ、ずっと休むつもりなのね。


a4

そこの絵は何かしら。
前にこの部屋に飾ってあった絵です。
フリマに出品しようと思って
絵画類を部屋の隅から出してきたんですが、
この絵は、もし売れちゃうと惜しいので、
出品をやめることにしたんです。
みんな気持ち良さそうに寝てるのね。


a5

広場の賑わいは続いていた。


a6

大道芸人は絵画のパネルを見ている。
この絵は、どうなってるんだろう。

人々がみんな階段を登り続けてるでしょう。
マウリッツ・エッシャーの
「上昇と下降」っていうタイトルの作品よ。
とマンスフィールドさんが言った。


a7

フミコのブースには怪盗のゼロが来ていた。

2階からずっと拝見してました。
僕のコレクションも
出展させてください。
どうぞどうぞ。


a8

木箱には高価そうな
宝飾品が並んでいる。


a9

この指輪欲しい。
どれもすごく高いんですよ。
これみんな盗んだんですか?
え。何ということを。


a91

ヘルミーネが皮のジャンパーを
ドルフィンの倉庫に預けにきていた。

ヘルミーネさん。
素敵なペンダントね。
ええ。いただき物なの。


a92

マンゴー亭では、
カメラマンが蛇に絡まれていた。

どうしちゃったのかな。
あなた、そこの蛇の彫像の上に、
ヘルメットを被せたでしょ。
多分蛇が戻りたがってるのよ。


a93

テーブル席にいたノヴァのところに
ピエールたちがやってきた。

ああ、ピエールさん。
この前は森に案内していただき、
お世話になりました。
いえいえ。
実はちょっと折り入って
ご相談が。



解説)
続きます。
Posted at 20:21 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 27, 2025

フリマは続く そのなな

a1

人は入れ替わり立ち替わり、
フリマの賑わいは続いていた。


a2

エトナ、撮影の方はどう?
どれも同じ感じになっちゃって、
視点を変えてみようと思ってるんだけど。


a3

こっちから撮るのはどうかな。
あんまり変わらないかもね。


a4

BBとバーバラは郊外から、
バービー人形を買いに来たようだ。


a5

モモコとマンスフィールドさんが、
話している。

これチェコの足ひも人形でしょ。
すごく可愛いけど、
置く場所がないのよね。
もし売れ残ったら、
ドルフィンの2階に置いとくから、
見にくるといいわ。


a6

農家の岸芳樹とフミコが話している。

いつも出店を手伝ってくれる
へルミーネに似合いそうな
アクセサリーはないでしょうか。
それはあなたが選ばなくちゃ。
あ、そうですね。


a7

市街地から来たブラッドは交渉している。
魔術劇場に居候しているトマソンは
ショルダーバッグを買ったようだ。

それって大きすぎないですか。
大きい方がいいんだ。
工作道具がいろいろ詰められるんだよ。
などと、トマソンと佳奈が話している。


a8

ジョー軍曹たちのブースには、
盗掘人のピエールとコートの男性が来ていた。

何か探し物ですか。
丈夫な水筒が欲しいんだ。
それと日用品を収納できるバッグがないかな。


a9

うちに置いてるのはみんな軍用品なので頑丈ですよ。
ちょうどセットになったのがあります。
ドイツ製ですが、ベルトもついています。


a91

コートの男性は、
ベルト付きのバッグと水筒を買って首にかけた。

どもありがっと。
これで安心です。
と言っている。


a92

ルビーとダリオが話している。

あの黒いコートの人、
初めてみますね。
ピエールと一緒の人でしょう。
普通の観光客じゃない?
盗掘人のピエールが観光ガイド始めたって
境界警備隊のイメルダが言ってて、
冗談かと思ってたら本当だったみたいね。
あ、そういえばダリオさんは
別世界で魔族だったそうね。
あの人見てて何か感じたの?
何となくなんですが、
ちょっと気になったんです。



解説)
続きます。
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Mar 26, 2025

フリマは続く そのろく

a1

エリスとはるなは、
広場からペンギン前に帰ってきた。


a2

リズはお土産にもらった
ペンダントをつけている。

メイド服には、
やっぱりこれね。


a3

サラたちの部屋では
ジェットとジェイソンが話している。

みんな出かけちゃったね。
店番の交代だから、
サラたちは戻ってくるよ。


a4

堤防の桜はもう咲いてるんでしょう。
週末には見頃になるはず。
しかしこの部屋の風景は
あんまり季節感がないね。
ドライフラワーが多いから。


a5

広場のサラたちのブースでは、
サラと局長が交代して、
ケイとメアリーが店番をしていた。


a6

テーブルライトと旧式のラジオも売られている。

このラジオ聴けるんですか。
それは木彫りのインテリアなのよ。


a7

サラと局長はフラハのブースで
話している。

何か記念になるものを
買いたいわね。


a8

だったら、このペンダントなんてどうかしら。
面白いデザインだけど、一つしかないわ。

私が二つにしてあげる。
とフミコが言って呪文を唱えた。


a9

すると周囲に薄い煙がたちのぼり、
なんとペンダント付きのネックレスは、
二つに分かれた。


a91

このペンダントには
何か特別な魔法がかかってるの?
二つに分かれちゃったから、
お互いに惹きあう力があるかも。


a92

マンゴー亭で、
エレナたちが話しているところに、
ノヴァが加わったようだ。

あなたもペンダントを買ったの?


a93

フミコが特別にくれたんだ。
ペンダントの部分は古代の魔族が作ったんだって。
草の葉の模様見たいね。
身につけると、
何かの効力を発揮するらしいけど、
僕は人間じゃないから。
何が起きるかわからないわけね。



解説)
続きます。
Posted at 20:22 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 25, 2025

フリマは続く そのご

a1

ベランダには、
ペギーが戻ってきていた。

随分買い物したのね。
ペンダントもバッグも
随分ねぎったのよ。


a2

エトナは広場を見下ろす位置で
撮影している。


a3

流石に最近マンネリじゃない?
そうかしら。
お客さんは毎日違うわよ。


a4

ペンギンのバイトを休んだはるなは、
探偵事務所のエリスと連れ立って
フリマに遊びに来ていた。

二人ともフミコのブースで
ネックレスを購入したようだ。


a5

音符のペンダントもかわいいけど、
その青い宝石も洒落てるわね。
黒に映えるでしょう。


a6

サラたちのブースには、
ケイが様子を見に来ていた。

売れ行きはどう?


a7

古い雑誌がぼちぼちね。
肉まんとビール代くらいにはなるわよ。

やっぱりねー。


a8

これは油絵の具のセットですね。
倉庫の隅にあったのよ。
相当古そうですね。
絵の具まだ使えるのかなあ。
買って試してみたら?
いえ、見るだけで。


a9

アベルは気に入った靴を
見つけたようだ。
あなたたちは靴の種類が
沢山あっていいわねえ。
と言われている。



解説)
続きます。
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Mar 24, 2025

フリマは続く そのよん

a1

フリマは今日も続いている。


a2

エトナはフリマのスナップ写真を撮って、
専属契約している
デイリープラネット紙に
買ってもらおうと思っている。


a3

ペギーとドミノが
カバンの値段の交渉をしているようだ。

もう一声。
などと言っている。


a4

観光客は縞柄のTシャツを
買うことに決めたようだ。

ロベリアが、
あ、それ売れちゃうのね。
と言っている。


a5

テレビ局のカメラマンは
ヘルメットを試着している。

全然危険じゃなくても、
現地取材するときに、
それらしくていいんですよ。
そういうものなんですね。


a6

ノヴァはフミコと話している。

このペンダントの草のモチーフって、
あの草ですか。
そうなの、大昔から使われている草よ。


a7

エトナは引き気味のショットを
撮影していた。

こんな感じの方が
フリーマーケットぽいかなあ。


a8

アンナは、移動させられていた
干支の蛇の彫像を見ている。

あら、巻きついていた蛇はどこに
行ったのかしら。


a9

蛇はミラが捕まえていた。

その生き物のスタイルはシンプルで最高ね。
手足がなくて不便じゃない?
進化して覚醒すれば必要ないわよ。
自分の尻尾を食べ続けて成長していけば完璧ね。
本気で言ってる?
などとカコとエレナが話している。


a91

アベルは佳奈と話している。

流石にここでローラースケートは無理でしょ。
ええ。それで普通の靴を買いにきたの。


a92

アンジーとルビーが話している。

久しぶり。
連日フリマが賑わっていて、
主催者としては忙しいでしょう。
そうでもないのよ。
みんなそれぞれお店開いてるだけだから。
あ、それ美味しそうなイチゴね。
やっぱりそう思う?
ちょっと大きめのところが気に入ってるの。



解説)
続きます。
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Mar 23, 2025

フリマは続く そのさん

a1

バー・デジャから、
ゼロが広場を見下ろしている。

今日もフリマは賑やかだなあ。
アンジー見かけなかった?
とジムが言っている。


a2

アンジーなら広場にいるよ。


a3

アンジーはネックレスを
試着していた。

この服に合うかしら。
そのイチゴ美味しそうですね。
それは似合うってことね。


a4

サラたちのブースでは、
「キネマ旬報」の表紙の話題が続いていた。

その人って、俳優じゃないですよ。
とロジャーが言っている。


a5

ほら、名前も書いてあるでしょう。

本当だ。映画「キル・ビル」の監督なのね。


a6

ルビーとフラハが立ち話をしているところに、
マリアがやってきた。

マリア。ホテルは順調に行ってる?
ヴィヴァアンも泊まりにきてるし、
宿泊する宇宙人たちで賑やかなものよ。
そうそう、今日はフリマに買い出しに来たの。
フラハさん、運ぶの手伝ってくれない?
お安いご用ですよ。


a7

マリアは、ホテルで使う
食器を探しに来たのだった。


a8

アフリカの郷土料理を出すには、
エスニックな器がいいわね。


a9

マリアは大量に
食器類を買い込んでいった。


a91

友恵は
高台の休憩所に戻っていた。

随分大きなバッグ買ったのね。
煙草なら1カートンは入るわ。


a93

そこのトカゲ、
ベーカリーでルビーたちが飼ってる
レプティでしょ。
と和歌子が言った。


a92

服やバッグの色に惹かれて
ついてきちゃったみたいなの。
並んでるとお洒落でしょ。

レプティはカラスと
会話しているようだ。



解説)
続きます。
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Mar 22, 2025

フリマは続く そのに

a1

フリマは今日も
賑わっていた。


a2

マンゴー亭でミラたちが話している。

変わった彫像買ったのね。
目が三つで、腕が6本。
腕に巻き付いてるのは蛇でしょう。
すごい想像力。
でも三つ目の生物って結構いるのよね。

アイスはどこに行ったの?
フミコのブースを作るって、
言ってたわ。


a3

アイスの勧めでフミコもお店を開いていた。
並べているのはアクセサリー類で、
早速注目を集めている。


a4

これって昔の魔族の人が作ったんですか。
そればかりじゃないけど、
そういうネックレスも混じってるわ。
身につけてるといいことがあるかも。


a5

局長とサラは、ジェットと交代して
店番をしている。

この「キネマ旬報」の表紙の
俳優さん誰ですか?
とエトナが訊いている。


a6

古すぎて誰も知らなかった。


a7

アフリカのマークの集落から来た男性が、
水筒を買っている。
とても売れると思っていなかった
ジョー軍曹とエルザは驚いている。

ジャングルでは
こういう頑丈なのがいいんですよ。


a8

ロベリアさん。初日からずっと。
そうなのよ。私目移りしちゃって、
選ぶの苦手なの。


a9

友恵は服とバッグで
微妙にピンクの色合いが違うことに気づき、
バッグを買う決断をしたようだ。
同系色のトカゲのレプティが
嬉しそうにみている。


a91

フラハさん。バンダナお似合いですね。
向こうの様子はいかがです?

至って平穏ですよ。
集落の外れのホテルに泊まっている連中は
滅多に集落まで来ることもなく、
もっぱらジャングルの自然環境を
満喫しているようです。
しかしここも平穏ですなあ。

何もないのが一番です。
考えずに済みますし。



解説)
続きます。
Posted at 20:23 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 21, 2025

フリマは続く

a1

たまきたちはテレビを見ていた。


a2

画面では多恵がフリーマーケットを
紹介している。

「何かと話題のこの広場では、
フリーマーケットを3月いっぱい開催しています。
掘り出し物が沢山あるようです。」

堤防の方では桜も咲くし、
また見物客で賑やかになるね。
桜はもう咲いてるの?
東京の開花予想は23日よ。


a3

サラたちの部屋では。

それでフリーマーケットに
ジェットがずっと出店しているのよ。
そろそろ交代してあげようかと思ってるの。

じゃあ私も付き合うわ。
と局長が言っている。


a4

今日の広場はそこそこの
賑わいだった。


a5

ジョー軍曹とエルザが
アーミーグッズのブースを始めていた。
軍用品の水筒や飯盒、ヘルメットや、
軍服などが並んでいる。

この迷彩のバンダナ気に入ったなあ。
とフラハが言っている。


a6

友恵はバッグを選んでいる。

色が被りすぎで、
面白くないかしら。


a7

マンスフィールドさんのブースでは、
ドラクエやスヌーピーのフィギアが
売れてしまったので、
新たなフィギアを並べていた。


a8

これって、
ベアブリックですね。
私集めてるんです。
何となく貯まっちゃったの。
お安くしとくわよ。


a9

サラたちが広場に到着した。


a91

交代しに来たんだけど、
宴会開いていたのね。
お昼休みの休憩が長引いちゃって。


a92

フミコはダリオと話していた。

あなたも来てたのね。
この蛇がどうも気になりまして。
ここが気に入ったみたいで、
アフリカに帰ろうとしないんですよ。


a93

ミラも妹のカコと再会していた。

あらお姉さん。
広場にはあまり出かけないって言ってたけど。
今日は局長のお供なのよ。
あ、その本のデータ古すぎるわよ。
そうなのね。



解説)
続きます。
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Mar 20, 2025

フリマと局長の来訪

a1

広場ではまだ
フリーマーケットが続いていた。


a2

フリーマーケットの噂を聞いて、
テレビ局のレポーターの
多恵とカメラマンが来ている。

これでまた
観光客が増えるのかしら。


a3

友恵はドルフィンの倉庫に返却しようと、
革のコートを脱ぎかけている。

まだ寒くない?
今日はもう春分の日なのよ。
明日も気温が上がるって。


a4

ジョー軍曹とルビーが話している。

マーケットいつまで開催してるんですか。
そろそろやめようと思ってたんだけど、
多恵がテレビで紹介するって言うから、
夏木さんと相談して、
3月いっぱい続けることにしたの。

だったら僕らも出店できないかなあ。
アーミーグッズだったら、
村に沢山あるんですよ。
そうねえ。じゃあ、うたに頼んで、
階段の横のスペースを
少し空けてもらいましょう。
植木も移動したら何とかなるわ。
でも武器は売らないでね。


a5

その頃、ペンギン前では。

今日はミラさんはいらっしゃらないんですか。
局長が休暇で町に来るっていうんで、
迎えに行ってるんですよ。
もうそろそろ。


a6

局長を連れてミラがやってきた。

あ、局長さん。
1年ぶりですね。
はるなさんだっけ、
早いものね。


a7

ちょうど広場で
フリーマーケットが開かれてるそうです。
行ってみますか?
そうねえ。
とりあえずサラに会いに行こうかな。


a8

ミラは局長を案内して、
サラたちの部屋を訪ねた。

あ、局長。

今年も休暇を取って、
遊びに来たのよ。


a9

あ、こちらはフミコ。
初めてでしたわね。

頭蓋骨から蘇ったという魔族の方ね。
ミラから報告は受けてるわ。
私は。そうねえ。
クロリスって呼んで。
どうぞよろしく。

こちらこそ。
とフミコが行った。



解説)
続きます。
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Mar 19, 2025

フリーマーケット そのご

a1

探偵事務所では、
鷲尾翠が窓の外を見ていた。

明け方まで雪が降ってたみたい。


a2

アルは買ったばかりのグラスで
ワインを飲んでいた。
このグラスで飲むと格別だよ。
試し飲みって、いい口実ね。


a3

雪が屋根にうっすら残ってるわ。
こういう景色は年に一度か二度だから、
つい眺めていたくなるわね。


a4

広場では相変わらず
フリーマーケットが続いていた。


a5

ジャンはマンスフィールドさんと話している。

このGIジョーのフィギアいただいていいんですか?
ええ。貰い物なんですけど、
あなたなら喜ぶと思って取ってあったの。
嬉しいなあ。


a6

ジェットは休憩中で、
佳奈の差し入れのビールを飲み始めている。
お花見みたいでいいですなあ。


a7

この靴小さくないかしら。
サイズはぴったりのはずですよ。
そういうものなんです。


a8

マンゴー亭では、
エレナとカコが買い物の成果を
見せ合っていた。

そのジャンパー随分年季が入ってるわね。
そこが気に入ったのよ。


a9

それは何の本?

「Science Today」。
人類の先端科学技術のことがわかるのよ。
古本だと、情報が古いんじゃない?
あ、そうかもねー。


a91

夏木さんとルビーは会場を巡回していた。

衣類やバッグや靴は売れてる?
あんまり売れないんですよ。
みんなドルフィンの倉庫の在庫品だから、
住民ならいつでも無料で借りられるので。

それは無理ないわね。

でもみんな一点物なので、
中にはお金を払っても欲しがる人もいます。
それに観光客にはそこそこ売れてるみたいです。

なるほどねー。



解説)
続きます。
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Mar 18, 2025

フリーマーケット そのよん

a1

探偵事務所には、
郊外でビストロを経営している
アルが訪ねてきていた。

お店を休みにして、
フリマを見に来たついでに寄ったんだ。


a2

それで、このワイングラスを
買ったのね。
なかなか素敵じゃないの。


a3

うん。だけど一脚しかなかったんだ。
自分用に使うことにしたよ。


a4

ジェニーたちの部屋には
ナオミが戻ってきていた。

面白そうな古雑誌が沢山あったけど、
買うと置き場所に困るでしょ。
それで座り読みして、
結局肉まんだけ買ってきたの。
文学青年は?
出かけたわよ。
やっぱり。


a5

サラたちの部屋でも
フリマのことが話題になっていた。

部屋に売れそうなものないのに
ジェットが出店しちゃって。
古本を売るって言ってたでしょ。
あれはドルフィンの倉庫の
書庫から借り出したのよ。
じゃあ売れたら丸儲けなのね。


a6

そのころ広場で文学青年は、
「宮沢賢治全集 第三巻」を手に取っていた。

それ全集だけど一冊しかないんですよ。
いいんです。この巻には
「春と修羅」の第二集が収録されているんです。


a7

アルのビストロが休みになったので、
店でアルバイトをしているキサラとシオンも
フリーマーケットに来ていた。

これリカちゃん人形ね。
どっちが買う?


a8

カコは古着のジャンバーを買ったようだ。


a9

観光客のロジャーは、
靴のサイズを確かめている。

ちょっと大きいかな。
大きくても大丈夫ですよ。
そういうものです。


a91

子供たちは貰ったドラクエのフィギアを
ドルフィンの2階に行って預けている。

飾る場所がないので、
ここに置かせて。
いいわよ。結局マンスフィールドさんの
コレクションに戻るのね。


a92

ルビーはジャンと話していた。

てっきりフィギアの出店すると思ってたのに。
ちょっと出遅れちゃってね。
っていうか、僕はフィギアは集めるのが趣味で、
売りたいものはあんまりないんだ。
わかる気もするけど。



解説)
続きます。
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Mar 17, 2025

フリーマーケット そのさん

a1

今日は晴れ。
雲間の青空が春めいて見える。


a2

フリマはどうだった?
賑やかだったわよ。
古本も売ってたわ。
ふーん。行ってみようかなあ。
そのバッグ買ったの?
ついつい。
などと話している。


a3

広場ではみんな思い思いに。

ここで読んじゃの?
おく場所ないからね。
などと話している。


a4

子供達には
スヌーピーや
ドラクエのフィギアが人気のようだ。


a5

コレクターのマンスフィールドさんが
倉庫に仕舞い込んでいたものらしく、
はやくも骨董品の貫禄がある。


a6

サニーを宇宙ステーションに送っていったアイスが、
フリーマーケットを見たいという
カコとエレナを連れて戻ってきていた。

随分賑やかなのね。
何か買っちゃおうかしら。
宇宙人が人類と商取引するのは
禁じられてるんじゃない?
そのルール誰も守ってないわよ。
それもそうね。


a7

子供達はフィギアをもらったようだ。
一つづつ選んでいいって、
マンスフィールドさんがくれたんだよ。


a8

私はスライム大好きなの。
僕はドラッキーだよ。


a9

この彫像が気に入ったわ。
これ五大明王のうちの軍荼利明王ですね。
踏割蓮華に乗って軍荼利印を結んでいる。
軍荼利(ぐんだり)の語源はクンダリニーで、
元はヒンドゥー教の女神様だったとか。


a91

エレナさん、流石によくご存知ね。
不動明王や、大威徳明王の像もあるわよ。
どうしてその像を?
サンスクリット語でクンダリンは、水瓶や、
とぐろを巻く蛇の意味を持つとか。
ヨーガでは生命エネルギーにも関わっていますね。
そういうの面白くて。


a92

ジェット、その中古レコードの箱、
部屋から持ち出してきたんでしょう。
私の貸してるコレクションも入ってるはずよ。
とアイスが言った。

ああ、これはブースの雰囲気を出すために、
飾ってあるだけなんだ。
一枚も売れてないから、大丈夫だよ。
大体今どきレコードプレーヤーって、
うちとジェニーたちの部屋にしかないから。



解説)
続きます。
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Mar 16, 2025

フリーマーケット そのに

a1

バービーとケンも
フリマを見物していた。

あ、これ。
と言っている。


a2

バービー人形だわ。


a3

お安くしとくわよ。
とマンスフィールドさんが言っている。

その横の仏像も凄いですね。
これは飾っておくと魔除けになるのよ。
でも置き場所が。


a4

たまきはハンドバックを
手にとって見ている。


a5

ルルのブースには、
高台から友恵が様子を見にきたようだ。

売れてる?
なかなかねー。
みんな買っても、
部屋に飾るスペースがないのよ。


a6

2階のニッキーたちのブースでは。

アルさん久しぶり。
食器を売ってるんだって?
ええ、お安くしときますよ。


a7

店で使えそうな食器がないかなあ?


a8

このグラス気に入ったんだけど、
一つしかないの?
そうなんですよ。
フリマですから。


a9

なかなか盛況ね。
これいつまで続くのかしら。
とルビーは思っている。



解説)
続きます。
Posted at 21:02 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 15, 2025

フリーマーケット

a1

たまきはメイクを変えて、
髪を梳かしている。

どうしちゃったの?
このワンピースに合わせてみたの。


a2

さて、準備は整ったわ。
広場に行きましょう。


a3

広場ではフリーマーケットが
始まっていた。


a4

大道芸人たちは二つのブースで、
衣類やバッグ、靴などを売っている。


a5

ルルは鉢植えの植物を並べている。
マンスフィールドさんは、
フィギアやぬいぐるみや絵画を出品し、
ジェットは、中古のレコードや、
古雑誌や古本類を並べている。


a6

ベーカリーの2階のベランダでも、
ニッキーとペギーが
食器類のブースを出していた。

買う人いるのかなー。
誰も買わない気がする。
などと話している。


a7

やがて、たまきとナオミが
広場にやってきた。
たまきはルビーと話している。

突然フリマ始まったのね。
夏木さんの思いつきだけど、
広場の雰囲気が変わると、
マンネリ感が薄れて楽しいでしょ。


a8

ナオミはさっそく
古雑誌に目を止めていた。


a9

この雑誌相当古いものね。
この表紙の女の子はだあれ。
天地真理でしょ。
知らないなあ。



解説)
続きます。
Posted at 20:26 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 14, 2025

梅の鉢と新企画

a1

今日も気温が上がって
4月頃の陽気。


a2

子供達はスケートボードで
遊んでいる。


a3

リタがドルフィンの倉庫から
梅の鉢を取り出してきていた。

ずっと探してたんだけど、
やっと見つかったわ。

16年前に作られたっていう、
古い鉢植えね。
これなぜか、春先にジェニーたちの部屋に
飾るのが恒例になってるの。


a4

リタは梅の鉢を
ジェニーたちの部屋に運んで来た。

あ、見つかったのね。


a5

早速ウグイスが飛んできて、
けきょけきょと嬉しそうに鳴いている。

今年は諦めかけていたところ。
倉庫の隅の方にあったのよ。


a6

広場ではイベント好きの夏木さんが、
ドルフィンのマスターやルビーと
話していた。

そろそろ春めいてきたし、
何かイベントでもやらない?
いいけど、アイデアはあるの?


a7

みんな衣替えするシーズンでしょう。
さっきリタが、
鉢植え運ぶの見てて思ったんだけど、
倉庫にしまってある衣類とか
鉢物とか、ガラクタとか色々並べて、
フリーマーケットを開くなんてどうかしら。
みんなに持ち寄ってもらってもいいし。

どこで開くの?

この広場をそのまま使えばいいんじゃない?

ふーんなるほどー。
それなら準備の手間がかからないから、
すぐにでもできそうね。


a8

夏木さんは早速
大道芸人たちに新企画の説明に行っている。

明日からしばらく、
この演奏用のスペースを空けて欲しいの。
広場でフリーマーケットを始めるから、
あなたたちも手伝ってくれない?

フリマですか。
それは面白そうだなあ。


a9

ルビーも早速アナウンスを始めた。

みなさん。
明日から広場でフリーマーケットを
開催します。
不用品や売りたいものがあれば、
誰でも出店して参加できます。
参加希望の方は、今から、
広場のドルフィンで出店登録を受け付けますので、
気軽にご参加ください。



a91

突然決まって即実行なんですね。
フリーマーケットってどんな感じなんですか?
初めてのことだからね。
どうなるのかなー。



解説)
続きます。

梅の鉢をどこにしまい込んだのか
忘れてしまって数日探していました。
ようやく見つけたので、
やや遅くなりましたが掲載しました。
Posted at 20:32 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 13, 2025

衣替え

a1

今日はあったかいね。
明日もそうらしいわよ。
ドルフィンの倉庫に行って、
服を着替えてこようよ。


a2

私はまだ和服のままでいいわ。
僕も暑くなったら羽織を脱ぐから。


a3

たまきとナオミが
ドルフィンの前に行くと、
振袖姿のはるなも来ていた。

ようやく春ね。
よくそれで今日まで。


a4

先にはるなが着替えを済ませて、
ドルフィンから出てきた。


a5

仲のいい佳奈が声をかけている。

結構おとなしい色の服選んだのね
仕事着だから、あまり目立たない感じがいいのよ。


a6

たまきとナオミも
着替えて出てきた。

みんなお揃いのワンピースね。
偶然なのよ。
早く着替えられるし。


a7

たまきたちは観葉植物を見ている。
これ「砂漠のバラ」でしょう。
花咲くのかなあ。


a8

レイに声をかけられた。
肉まん蒸したてですよ。


a9

一人二個ずつよ。
と言っている。



解説)
続きます。
Posted at 20:23 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 12, 2025

アイスたちの会話の続き

a1

マンゴー亭での、
アイスたちの会話は続いていた。

サニーの見かけは
ほぼ人間と変わらないけれど、
その体は再生されたものなのね。

私の行動を追跡していた
二体のロボットたちが、
事故前の私のデータを集めておいてくれたの。
体の内部や皮膚組織は強化されてるけど、
体のサイズはほぼ事故当時のものよ。


a2

そこまでの医療機器は開発してませんが、
設備さえあれば可能なはずです。


a3

人間のサイボーグ化は
今の人類にはまだまだ無理だって、
地球オタクの間では言われているけど、
あなたの知能ならできそうね。


a4

そこにツナがやってきた。

ミュー、やっぱりここにいたのね。
広場に出かけたまま帰りが遅いので、
シェリー博士が心配してたわよ。

あ、アイスさんたちと、
つい話し込んじゃって。
こちらはツナ。
なんて紹介したらいいか、
仮想現実世界からのお客さんです。


a5

どうぞよろしく。
とツナは言った。

私はミューが作った仮想現実体験装置が
生み出した未来世界の住人で、
言ってみればゲームの中のNPCみたいなものね。
でも、その装置が改良されて
過去にも転送可能な機能を持つようになり、
どういうわけか、あなたたちの現実世界に
こうして遊びに来てるっていうわけ。


a6

ツナさん。
あなたたちの話は、未来世界に行った
レイチェルやドロレスから聞いているけど、
あなたとこうして話すのは初めてね。
未来世界で採れる果物を転送してきて、
こっちの世界で農家に卸してるって聞いたけど。
とアイスが言った。

ええ。いいアルバイトになるのよ。

今、サイボーグの話をしてたところなんだけど、
未来世界にサイボーグはいるの?

サイボーグ?
ええ、いるわよ。最終戦争の前に、
戦闘用に開発されたの。
私たちの未来世界は最終戦争後の世界で、
戦争の生き残りがわずかに残っている。
みんな親しい友達よ。

ちょっとその姿を
思い浮かべてみてくれないかしら。

いいわよ。


a7

ツナがミトラのことを
心の中で思い浮かべてみると、
ツナの背後にミトラのイメージが
鮮やかに浮かび上がった。

ああ、噂に聞く魔族の魔法ね。
彼女はミトラ。女性兵士だったけど、
戦場で瀕死の重傷を負って、
戦闘用ロボットに改造されたの。
目覚めた時ショックだったって言ってたわ。


a8

次にツナが舞子のことを
心の中で思い浮かべると、
背景に舞子のイメージが浮かび上がった。

彼女は恋町舞子。
戦時下で移動中に車両が地雷に触れて
瀕死の状態で運ばれ、脳だけが摘出されて、
初期型の作業用ロボットに移植されたの。
顔の部分はホログラムで再現されてるのよ。
私たちが彼女を見つけた時は、
脳だけがカプセルに入っていたの。


a9

みんな私と似たような身の上なのね。
とサニーが言った。
それにしても、近未来に
この星の医療や科学技術がそこまで発展するの?
いや、それはあくまでもミューの作った
仮想現実世界だけで可能なことなのか。


a91

なるほどねー。
ところで近未来に起きるという最終戦争に
宇宙人たちは関与してたのかしら。
それとも人類と機械の戦いを、
傍観してたわけなのかな?
とアイスが言った。

宇宙人たちのことは、
仮想現実体験装置のデータには
入っていなかったから。
でもさっき情報を入力してもらって
私に直結しているAIが知ってしまったから、
未来世界が変わってしまうかもしれないわね。
とミューが言った。



解説)
続きます。
Posted at 20:27 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 11, 2025

図書館への散歩

a1

ジェニーたちの部屋の遅い午後。
今日は曇りで気温も低い。


a2

暗くならないうちに、
図書館に行ってくるよ。
もう返却日なのね。


a3

文学青年は
高台の休憩所を通過する。

寒いですね。
傘持った?
怪しい天気よ。


a4

曇りの日は紅梅が映えるなあ。


a5

図書館前には椿が咲いていた。


a6

図書館前の日時計のある場所では、
隣の敷地の梅が満開だった。


a7

ここは熊川分水にかかる小さな橋。
漣に木立の影がぼんやりと滲んでいる。
寒寒としていて、
いかにも冬の風情だなあ。


a8

文学青年は帰りがけに
広場に立ち寄った。


a9

いつもお買い上げありがとうございます。
とレイに言われている。


a91

おかえり。
寒かったでしょ。
歩いてるとそうでもないよ。
汗ばむくらいだ。
あ、肉まんは一人二個ずつだよ。



解説)
続きます。
Posted at 20:24 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 10, 2025

ミューとの会話

a1

広場では賑やかな、
歌と演奏が続いている。


a2

マンゴー亭の
アイスとサニーがいる席に
ミューがやってきた。

こんにちわ。私はミュー。
今のアイスさんのお話、
聞かせてもらいました。
とても面白かったです。


a3

あら、広場にいたのに聞こえてたのね。
私の耳は特別なんです。

そうなのね。
じゃあ紹介するまでもないけど、
こちらがサニー。
元空軍のパイロットで、
今では私の大事な仲間。
私の円盤の操縦を担当してくれるのよ。


a4

サニーは墜落事故で死にかけたんだけど、
宇宙人に救出されてサイボーグになったの。


a5

アイス、それじゃ何言ってるのか、
ミューさんにはわからないわよ。
ミューさんはロボットだったわね。
これまでの経緯を私が入力するわ。
それでいい?

お願いします。
とミューは言った。


a6

ミューは帽子とウィッグを取って、
頭の蓋を外した。
そこにサニーの後頭部からのコードが伸びて、
接続してデータの送受信をし始めた。


a7

送受信が終わり、ミューは
頭の蓋を元に戻している。

サニーさんに何が起きたのか、
宇宙人たちとの関係もよくわかりました。
とミューが言った。


a8

私も今、ミューさんの記憶情報の一部を
収集させてもらったわ。
すごくよくできたシステムね。
全部自己進化を遂げたっていうのもすごい。


a9

なんだかシュールな光景だったけど、
今ので、お互い理解し合ったのね。


a91

私はこのところ、
ずっと転送装置の改造に取り組んでいて、
この世界の情報を集めていなかったんですけど、
すごいことが起きていたんですね。
未来予測を考え直さなくちゃ。


a92

マンゴー亭のアルバイト従業員の
レイとアンナが話している。

さっきの、みなかったことにしない?
ああいうの私は好きだけど。



解説)
続きます。
Posted at 20:26 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 09, 2025

アンのことなど

a1

ロボットのアンが抜けても、
広場での大道芸人たちの
演奏は続いている。


a2

アンは観光客に
つかまっているのだった。


a3

アンは子供達にも
大人気。


a4

足を伸ばすと背丈が高くなるので、
抱っこしてもらった子供達は
大喜びなのだった。


a5

アンは元々ロボット研究所で
シェリー博士とバトラー博士によって、
軍事用に開発されたロボットだったけど、
試験的に研究所の宣伝をかねて、
ベーカリーで運用されることになった。


a6

その運用中に偶然の事故で、
間違えて燃料に夢見の水が使われた結果、
アンの知能が飛躍的に進化したの。


a7

自分がやがて研究所に戻されて、
軍事用ロボットに改造されることを知ったアンは、
研究所を辞めていたシェリー博士と協力して
ミューというロボットを組み立てて、
そのロボットに自分の知能回路を全てコピーした。
そして元のアンは戦闘回避モードの
抜け殻みたいな状態で、
研究所に戻されていったの。

ロボット研究所では、抜け殻状態で戻ってきたアンが
戦闘には不向きだと知って、開発を中止し、
結局ベーカリーにアンを宣伝用に戻すことを決定した。
今でも試験運用中って言ってるけど、
実質は民間に払い下げちゃったわけ。
戻ってきたアンは、
密かにミューとシェリー博士の手で、
人間程度の知能回路をもつロボットに復元された。


a8

あそこで子供達と遊んでいるのがミュー。
だけど、自分がアンだった頃の記憶も持っている。
もちろん今のアンも昔の記憶を共有してるの。


a9

なるほどねー。
知能が急速に進化したロボットが、
自分の身を守るためにそんな工夫をしたわけね。
銀河系宇宙には生物の文明が生み出した人工知能が
そのまま進化して文明を乗っ取った
事例はたくさんあるのよ。
彼らは生物全般に攻撃的なのが多いから、
そういう機械文明は宇宙連合には加入していないけど。
あのミューっていうロボットも、
やがてこの星の文明を変えちゃうかもしれないわね。
とサニーが言った。

ミューが何を考えてるのか私には謎だけど、
シェリー博士は、今のところ、
ミューは人類と共存したいって思ってるみたい、
って言ってたわ。
とアイスが言った。



解説)
続きます。

後半のアンについてのアイスの話は、
かって掲載されたストーリーの
要約になっています。
Posted at 21:02 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 08, 2025

模様がえ

a1

今日は好天。
日差しを浴びて
棕櫚の葉が輝いているが、
風音が絶えない。


a2

そろそろ春めいてきたし、
このストーヴ片付けましょうか。


a3

アンに運ぶの手伝ってもらおう。
僕呼んでくるよ。
とジェットが言った。


a4

ジェットは広場に出かけてきた。


a5

広場には、ルビーたちも
喫茶ペンギンから戻ってきていた。

ペンギンどうでした?
お店の様子は変わってたけど、
マスターは変わっていなかった。
そうなのね。
昔の思い出があるって羨ましいわ。
などと舞とサニーが話している。

管理局って謎の組織ね。
実質的には何もしてないのかも。
とアイスとルビーが話している。


a6

演奏中すみません。
アン、ストーヴ運ぶの
手伝ってくれないかなあ。

喜んで。
とアンが言った。


a7

二人はサラたちの部屋へ。

まず煙突外そう。
とジェットが言っている。


a8

二人は広場のドルフィンの倉庫に
ストーヴを運んでいる。

流石にアン。
運ぶの一回で済んじゃうね。
もう毎年恒例になってるわね。


a9

随分すっきりしたわ。


a91

壁の煙突用の穴の前に、
エアコンを設置して完成。


a92

お疲れ様。
イチゴとバナナの
スムージーをどうぞ。
と言っている。



解説)
続きます。
Posted at 20:22 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 07, 2025

ペンギンの前で

a1

マスターのおごりだというので、
ルビーたちはコーヒーを飲んでいくことにした。

管理局の人たちと
ゆっくり話すのは初めてかしら。
とルビーが言っている。


a2

ヴィヴィアンに悪魔になったことを告げたみたいに、
あなたたちが、この地上で起きる出来事に
いろんな形で関与しているって思っていたけど、
実情はもっと複雑なようね。

最近知ったことだけど、
地球には随分昔から宇宙人たちが来ていて、
人類や魔族と交流していた。
特にレプテュリアンと呼ばれる
トカゲ顔の宇宙人たちね。
さらに彼らの属する宇宙連合という組織があって、
その組織に加入している様々な星の宇宙人もきて
地球を観察している。
だいたい、そういう理解でいいのかしら。

そういうことみたいね。

管理局って、そういう事柄には
関わらないの?


a3

関わらないこともないけど、
大抵のことにはタッチしない。
世界に対しての考え方が違うのよ。
宇宙連合というのは
銀河系宇宙の諸惑星に誕生した
生命体たちの連合組織。
あなたたちの文明も、
もし滅びることなく発展し続ければ、
いつか加入することができるかもしれない。
でも管理局は別の宇宙の存在によって
銀河系の中に作られた組織なの。


a4

私はサイボーグに改造してもらってから、
ずっと宇宙ステーションで暮らしてますけど、
管理局のことはほとんど聞かなかったです。
ただ、いろんな星から来る人がいますが、
その人の出身の星の神話時代の話になると、
あれは管理局の仕業だったんだろうなんて、
話題になっていましたよ。


a5

いろんな惑星の文明の、
神話時代の出来事に関与してたわけ?
雲を掴むような話ね。

それは考え方次第よ。
関与といっても、
私たちは基本的にアドバイスするだけ。
職員もみんな銀河系宇宙の惑星から
スカウトされたものばかりだから、
個々が飛び抜けた力を持っているわけじゃない。
奇跡を起こすのはその星の生命の力で、
アドバイスはそれを自覚させるため。


a6

そばで話を聞いていたはるなが、
あのー、管理局の局長は、
毎年春になるとフローラっていう女神に頼まれて、
眠っている草花を起こして回ってるって、
聞きましたけど。
と、言った。


a7

ああ、あれね。
冗談みたいに聞こえるかもしれないけれど、
それは本当のこと。
本当と言っても別の世界でのことだけど。
別の世界は無限にあって、
泡のように生まれたり消えたりしている。
早春の草原でまどろんでいる草花に、
そろそろ起きたらいかがですっていうのも、
一種のアドバイスなのよ。


a8

フローラって、
ローマ神話に出てくる春と花の女神ですね。
人類の芸術文化に関心がある
エレナが聞いたら喜びそうな話ですね。

管理局が何してるところなのか、ますます
わからなくなったわ。
あ、いつの間にバナナを。
とルビーは思っている。


a9

今年もそろそろ頼まれた仕事を始めてるはず。
終わったら長期休暇をとって、
またこの町に遊びに来るでしょう。
と、ミラが言った。

局長は肉まんが大好物だし、
特にサラと仲良しみたいだからね。
とバグが言った。



解説)
続きます。
Posted at 20:25 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 06, 2025

ペンギンを訪ねて

a1

CG本部から連絡があって、
少佐は本部に戻ることになった。

あなたは、確か新人の佳奈さんだったわね。
元気にしてる?
はい先輩。


a2

またみんなで飲みましょう。
などと言っている。


a3

あの先輩は、
なぜ少佐って呼ばれてるんですか?
CGに入る前からのニックネームなのよ。
私たちの名前も本名じゃないの。
私は本名ですよ。
それは新人だからかな。
もうすぐ一年経ちますよ。


a4

ほんとに何もかも変わっちゃったみたい。
ペンギンっていう名前の喫茶店はまだ残ってる?
ええ、あるわよ。


a5

サニーはルビーに案内されて、
喫茶ペンギンを訪れた。

こちらは私の旧友のサニー。
と紹介されている。


a6

昨晩は雪になったみたいだけど、
その後の雨でとけちゃったね。
などと言っている。

店名は同じだけど、
店の様子は変わったなあ。
とサニーは思っている。


a7

しかし、マスターは変わっていなかった。

あなたサニーでしょ。久しぶりね。
まだ米空軍のパイロットやってるの?
ええまあそんなところです。
18年ぶりですけど、
流石にお店変わりましたね。
何度も移転してたからね。
世の中、生々流転よ。


a8

店を後にする時、
モモコはサニーと目があったが、
モモコは誰だったか思い出せなかった。


a9

思い出の店はどうだった?
マスターが覚えていてくれて嬉しかったわ。
サイボーグになって生々流転しても
生きてるといいこともあるものね。

はるなは、あの人変わった髪型だなあ、
と思っている。



解説)
続きます。
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Mar 05, 2025

少佐との会話 そのに

a1

三人は昔話に花を咲かせている。
昔のサニーを知らないアイスは、
そうかそうかと聞いている。


a2

ところでサニー。
さっきの話では、宇宙人に命を救われて、
サイボーグに改造されたっていうことだけど、
どうして彼らがそんなに早く、
墜落現場に駆けつけられたのか疑問なんだけど。
いつも地球を観察してるっていうけど、
人類の航空機の動きを全て把握してたってこと?


a3

流石にそこまではしていないわよ。
彼らは事前に私の行動を
モニタリングしてたっていうこと。
それにはちょっとした訳があるの。

私が米軍からロボット研究所に
派遣されていた時期があったでしょう。
その時海辺で発見された2台のロボットが
研究所に運ばれてきたことがあった。
ロボットたちは近海に墜落した円盤に載っていたの。
宇宙に帰りたいという彼らの希望を叶えようと、
私たちは彼らと協力して転送装置を組み立てた。
彼らは宇宙に帰るときに、お礼にと言って、
転送装置を残していったことがあったのよ。

ああ、覚えているわ。
その転送装置を使って軍が異世界に探索に出かけた。
けれど先住民がいることがわかって、探索を中止した、
っていう出来事があったわね。
とルビーが言った。

そうそう、それは彼らが宇宙に帰ってから後の話だけれど、
その時研究所で私と親しくなった二体のロボットが、
宇宙に帰ってからも、私の行動を観察していて、
私の乗った戦闘機の動きをモニタリングしていたらしいの。
後で聞いたことだけれど、
宇宙ステーションから観察していたんですって。


a4

なるほどねー。
あの宇宙ステーションのことね。
もしかしてその二体のロボットって。

サニー、ちょっと、
ロボットたちが研究所にいた頃のことを
思い浮かべてくれない?


a5

サニーが研究所時代のことを
思い浮かべると、サニーの背後に、
そのイメージが浮かび上がった。

やっぱりね。
この二人、宇宙ステーションで会ったわよ。
地球オタクに作られたロボットで、
シーサンとアルニって言っていた。


a6

今のはアイスの魔法なの?

ともかくその二人が私の機体の変調を知って、
宇宙ステーションの艦長が、いち早く墜落現場に、
近くにいた円盤を差し向けてくれたの。
彼らは命の恩人ね。


a7

今のアイスの作った魔法みたいなイメージといい、
宇宙ステーションとか円盤の話といい、
私にはすぐには飲み込めないことばかり。
CGでは全然把握してないわよ。
あなたたち、何の報告もあげてくれないから。
と少佐が言った。

報告してCGや軍の上層部が知ったら大騒ぎになるでしょう。
アイスが魔族から呪力を授かったことや、
私たちが宇宙人とコンタクトしていることなど、
今のところ、全部秘密にしておいて欲しいの。
とルビーが言った。


a8

少佐。サニーが生きていたことを、
あなたに知らせるかどうかも随分迷ったのよ。
話したら宇宙ステーションや宇宙人たちのことも、
説明しなくちゃならなくなる。
説明したら、立場上あなたは
上層部に報告するかもしれない。
それで事情を話して、宇宙ステーションの艦長にも
相談してみたの。
答えは全然構わないっていうことだったわ。
あなたのこともよく知ってるみたいだった。


a9

二人の考えはよくわかったわ。
ここで聞いた話は私のところで留めておく。
ジゾックスを壊滅させてから
まだ脅威になるような陰謀組織は現れていないけれど、
CGの関心は国際的な地域紛争に向いていて、
地球外生命体や魔族関連の話は
あまり話題にもならない状態なの。
円盤の目撃情報が増えてるとは聞いてるけど。

よかったわ。
CGが地球防衛軍創設なんて言い出したら、
SF漫画みたいなことになるからね。



もうなってるかも。
と誰かが言ったが、
誰にも聞こえなかった。



解説)
続きます。
Posted at 20:23 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 04, 2025

少佐との会話

a1

サニーは早速車に駆け寄って、
少佐と会話している。

サニー、生きてたのね。
久しぶり。
あえて嬉しいわ。


a2

みぞれが雪に変わったって聞いたけど。
ほんと急に寒くなっちゃって。
とりあえず、
マンゴー亭であったかいお茶飲んで
肉まん食べましょう。


a3

さっきは、詳しい事情を聞けなかったけど、
サニーの墜落事故のとき、
宇宙人に救われたって言ってたわね。
機体の損傷がひどくて、
遺体の回収もできなかったっていうのが、
これまでの経緯ということになってるけど。

そうなのよ。
宇宙人っていうのはこれまで地球に来ていて、
普通にいつも円盤などで地球を観察している。
彼らがサニーの乗った戦闘機が
失墜していく様子を最初に認知したというわけ。
墜落現場に駆けつけた宇宙人たちは
瀕死の状態だったサニーの体を回収して、
サイボーグとして再生したんですって。
私はその話を宇宙人から直接聞いたのよ。
とアイスが言った。

にわかには信じられないけど、
実際サニーはここにいるんだし、
あなたがそういうならそうなんでしょうね。

あ、バッグに古いアルバムが入ってるの。
昔のサニーの写真もあるはず。


a4

少佐はバッグの中から
アルバムを取り出して
ページをめくった。
あった、ここだわ。


a5

懐かしい写真ね。
ここは米軍のヨコタベース。


a6

サニーとルビー、
真ん中にいるのはアンジェリーナだわ。

サニーが配属されてたヨコタベースに
私とルビーが遊びに行った時のものね。
と少佐が言った。


a7

私たち三人組。
このあとヘリに乗って、
東京湾に出たんじゃなかった?


a8

サニーはどの写真も
大事そうにハンバーガー抱えてる。
この時はお昼前だったのよ。

ところでサニー、
ずっと気になってるんだけど、
その後頭部から伸びてるコードみたいなのはなあに?
とアイスが尋ねた。


a91

ああ、これは第3の腕のようなものよ。

サニーがそういうと、
腰から外れたコードの先端の頭の部分は、
テーブルの肉まんを咥えて空中に浮かび上がった。

データの出入力や、
特殊なエネルギーを補給したり、
円盤を操縦する時に便利なの。
両手が塞がってる時、飲食ができるし、
噛み付くこともできるのよ。

噛み付く機能って、
使う時があるの?

酒場で喧嘩して
とっくみあいになった時ね。



解説)
続きます。
Posted at 20:42 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 03, 2025

桃の節句など

a1

今日は朝から雨。
テーブルには参加賞でもらってきた
チョコの入った買い物籠がある。
たまきは昨日広場で買った
桃の皮を剥いている。

今日は桃の節句ね。
耳の日でもあるわよ。


a2

ひな祭りでしょ。
今年は魔子さんに頼んで、
お稲荷さんの立ち雛を借りてきたの。


a3

最近は何か面白い本読んだ?

クォン・ナミの「翻訳に生きて死んで」
っていうエッセイ集が面白かったよ。
韓国の翻訳家の人が書いた本で、
2011年に韓国で出版された本なんだけど、
読んだのは2021年の改訂版を
藤田麗子氏が翻訳して2024年に出版された本。
今の時点では日本の小説など300冊以上翻訳してる人らしい。
量もすごいけど、韓国の翻訳出版業界の実情や、
筆一本で生きてきた著者の「波瀾万丈ライフ」が
こなれた文章で描かれていて読み応え十分だったよ。


a4

その頃広場では。

今日は冷え込んできたね。
高台の方では雨がみぞれになったみたい。
などと言っている。


a5

アイスはCG本部の少佐に連絡をしていた。


a6

どうだった?
サニーが生きているって言ったら、
流石に驚いてたわ。
ちょうど出先にいて、町に近いから、
すぐに会いに来るって言ってたわよ。


a7

サニーさんは観光ですか?
18年くらい前に住んでいたことがあるの。
でもずいぶん変わっちゃたわね。


a8

18年前か。私は生まれてなかったわ。
そんなことないでしょう。


a9

やがて少佐の運転する車が
広場に走り込んできた。



解説)
続きます。
Posted at 20:22 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 02, 2025

二月のコンテストの結果

a1

広場にたまきとナオミが
買い物に来ていた。


a2

今日は新鮮な桃が入荷してるよ。
わー美味しそう。
明日は桃の節句だからね。


a3

コンテストの結果発表しないの?
とナオミが舞に尋ねている。

参加賞掴み取りの準備はできてるんだけどね。
肝心のルビーがまだ帰ってこないのよ。


a4

その時、アフリカから、
鏡の扉経由でデジャの扉を抜けて、
ルビーとアイスがサニーを連れて帰ってきた。

あ、ノヴァさん。
まだ町にいらっしゃったのね。
間に合って良かった。と言っている。


a5

ルビー、昨日からみんなで待ってたのよ。

コンテストの発表は月初めだから、
1日遅れちゃったわね。
優勝者は決めてるの?
それはもう。


a6

たまきはサニーに注目している。

どこかで会ったっけ。
ずっと昔にね。
町に来るのは久しぶりよ。


a7

ルビーはマイクを手にして、
アナウンスを始めた。

みなさん。
2月のコスプレコンテストの優勝者を発表します。
厳正中立な審査の結果、
優勝したのは観光で町に来られたノヴァさんです。


a8

あれ、僕の名前を言ってますよ。
あなたが2月のコンテストに優勝したのよ。

こんな姿なのに、いいんでしょうか。
全然大丈夫よ。
いつも厳正中立な審査って言ってるけど、
ほとんどルビーが独断で決めてるみたいだから。


a9

ノヴァは万来の拍手と歓声に包まれて、
トロフィを授与されている。

僕、参加登録した覚えがないんですけど。
いいのよいいのよ。
その浄化装置付きのベスト、
なかなかお似合いよ。

そうでしょうか。



解説)
続きます。
Posted at 21:02 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 01, 2025

新しい鉢植え

a1

広場で佳奈やルルたちが話している。

この鉢植えが倉庫に入荷したのよ。
もうすぐ春だからね。
私ルルを呼んでくるわ。


a2

しばらくして、
ピエールとノヴァが広場に戻ってきた。


a3

ルルが鉢植えの植物に
水をやったところのようだ。
珍しがって子供たちも見に来ている。


a4

やっぱりルルは手慣れたものね。
この植物、何ていう名前なの?


a5

これは、学名アデニウム・オデスム。
キョウチクトウ科アデニウム属の
多肉植物で、和名では「砂漠のバラ」って
呼ばれている。
自生地はアフリカやアラビア半島よ。


a6

こちらは、アスパラガス・プルモーサス・ナヌス。
キジカクシ科アスパラガス属の、
つる性の常緑多年草プルモーサスの変種で、
和名では「シノブボウキ」っていうみたい。
原産地は南アフリカ。


a7

流石に詳しいのね。
ネットに載ってるのよ。


a8

じゃ僕はここで。
ありがとうございました。
などとノヴァとピエールが
話している。

いつまで枯れずに持つのかなー。
と舞は思っている。


a9

ノヴァはヴィヴィアンの待つ
マンゴー亭に戻ってきた。

どうだった?
大気が澄んでいて、
生気が蘇ったような気分でした。
それは良かったわね。
でも、それだけ?



解説)
続きます。
Posted at 20:26 in n/a | WriteBacks (0) | Edit
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