Feb 26, 2005

水盆を持つ男(2000.10.24)


騒いでいる町もある
行進している町も

いつまでも秋にならない
と思っているうちに
もう十一月か

ぼくは平らな
盆のようなものを抱えていて
水が薄く張ってあり
しずくが周りに
落ちないように
公園を歩いている

思いっきって沼で遊んで
なんかヘロヘロになって
紅葉を抜けると
けっこうしゃんとしている

向こうで女が
右方向からヘロヘロのぼくを見て
一瞬木々に隠れ
しゃんとして歩くのを見て
あれはなんだ
と思うだろう

芝生のベンチでタバコの煙が青に散るのを見る

Posted at 09:39 in poem | WriteBacks (0) | Edit
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