Feb 26, 2005

小道の蛇(1999.6.22)


昨夜はこのあたりは
嵐で
小道には折れた枝が
転がっている
靴で枝を除けながら
初めに歩く

「おや 蛇ですよ」
いつもの坂の
コンクリートの上に
蛇がゆるゆる
這っている

細い川は増水し
いつもは
そのあたりに棲んでいるのだろう
女たちはにこにこ笑っている
僕らを先導するように
蛇は坂を登っていく
下には森を通して水田がわずかに見える
「蛇に出会うと」
「なんか、いいね」

突き当たりのベンチに着くころ
蛇は石垣を水脈のように
藪に降りていく

Posted at 09:39 in poem | WriteBacks (0) | Edit
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