Feb 26, 2005
雲を見上げる人(1998.2.17)
高原に行くと
裂きイカを食べたくなる
生物というのは排気を
後ろのほうに引きずっている
酒も飲まずに
裂きイカを食う
ワゴンはあまりの傾斜に
駐車できない
ずるずると下がっていく
たぶん西だろう
その庭に出るガラス戸は
ペットボトルで作られた風車が
融け残る雪のうえの枝で
からから回る
僕たちのプリンスたちは
いま競馬場にいるかもしれない
煙草の吸い殻を
舗道に踏みつけて
希釈された彼らもたぶん
ほんとうは数百キロ離れた男が見上げた
雲の分裂に託された
錐になっている
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