Jan 17, 2022

ふつうの日曜日 そのに

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コンビニに寄った文学青年は
家路についていた。

今日は冬日に照らされて
くっきりとした木立の影が美しい。


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途中に小さなお稲荷さんがある。
しくしく、と泣き声がする。


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あの、どうかされましたか。


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あ。


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ああ、やっととれたわ。

このお面つくって
お稲荷さんに奉納しにきたんですけど、
なぜだか急に被ってみたくなって、
つけたらとれなくなっちゃって、
悲しくて泣いていたの。

驚かせてごめんなさいね。
私、小力貴理子っていいます。


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泣いたらお腹がすいたというので、
二人はベーカリーで食事をすることにした。

この人、どこか狐に似ているなあ。

特注のきつねうどんには、
大きな油揚げがのっている。

こりき、って珍しい苗字のお名前ですね。
よくいわれますが、そうでもないんですよ。
でもね。昔は狐の力、って書いてたんですって。
それは珍しいですね。たしかに。


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ベーカリー前では、
特になにごともなく時がすぎていた。

ルルさん、東屋ができても、
そこ定位置みたいですね。
ずっとここに座ってたから、
こっちのほうが落ち着くのよね。
1枚撮っていいですか。


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ヘッドライトの修理も終わったようだ。


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このリンゴ、
すごくすっぱいですよ。
味見してみますか?
といっている。


解説)
なにか起きそうで起きない
ふつうの日曜日の続きでした。

ガムテープの切れ端に
アクリル絵具で着色して、
油揚げをつくりました(^_^)
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