Feb 26, 2005

赤い絵の具(1996.9.17)


原っぱの
ちりぢりにある廃屋
古い机の上にぽつんと残ったチューブから
赤い絵の具を指に出してみる

それを掌に塗ってみた
僕はダナキャランのTシャツを着て
窓にはコスモスが揺れていた

机の上のぽつんと残った
赤いチューブ
羽衣のように蜘蛛の巣が舞い降りる

砕けた電球
そして焦げた紙
白い掌に赤い筋が
ついていく

雑草をかき分けて
靴を濡らして
こじ開けた廃屋

赤い指紋がダナキャランのTシャツに着く
僕はたばこを吹いながら
錆びた扉から外に出る
右手に赤い色を握りしめて

Posted at 09:39 in poem | WriteBacks (0) | Edit
Edit this entry...

wikieditish message: Ready to edit this entry.

If you want to upload the jpeg file:


Rename file_name:

Add comment(Comment is NOT appear on this page):
















A quick preview will be rendered here when you click "Preview" button.