Aug 19, 2024
マンゴー亭での会話
たまきとフミコは
アイスたちと同席して、
朝食を食べることにした。
今、佳奈から、鳥探しの探検の話を
聞いていたところなんだ。
その鳥の正体は巨大な九官鳥だったの。
ダリオさんの話によると、
マークみたいに砂漠の嵐の中から出現したんだけど、
元はダリオさんが住んでいた世界に
いたんだって。
そうなんですよ。
私が住んでいた世界では、
私たちの6倍の背丈がある
巨人たちが支配していて、
全て自分たちの都合に合わせて、
勝手に自然を改変するものだから、
他の生き物には被害甚大なんです。
私たちの6倍のサイズって言えば、
あの世界とそっくりね。
私、モモコと二人で迷いの森に探検に行った時、
みたことがあるの。その時は、
透明な壁があって入り込めなかったけど。
モモコは何度か行ってる筈よ。
モモコはね。もう随分前(14年前、2010年9月2日)から、
6倍サイズの世界の夢を見て、
そこに暮らすジェーンっていう女性と
友達になったって言ってたの。
最初は面白い夢が見られていいなって、
思っていたけど、
モモコはその世界の実在を確かめたくて、
アイスと二人で迷いの森に探検に行ったのね(2021年5月6日)。
でもその続きがある。
魔術師のハリーさんがこの町にやってきてから、
ハリーさんに作ってもらった鏡の扉で、
モモコはその世界に遊びに行けるようになったのよ(2022年5月14日)。
それから、
路上アーティストのトマソンさんも、
夢の中で全てが6倍のサイズの世界に行って、
作品のヒントにしてたんだけど、
トマソンさんが眠り込んで戻って来れなくなった時、
モモコが助けに行ったの(2024年4月17日)。
とたまきが言った。
詳しいのね。
とフミコが言った。
ふむ。この世界の魔族にも、
私のいた世界との通路が作れる者がいたのですな。
そんな交流があったとは知らなかった。
モモコさんという人にも会ってみたいが、
トマソン氏の作った作品というのは、
見ることができますか。
とダリオが言った。
捨てちゃってなければ、
ドルフィンの倉庫に保管してある筈だけど。
見に行きますか?
アイスと佳奈とダリオは
ドルフィンのある広場に
出かけて行った。
残ったたまきとフミコが朝食を続けている。
肉まんを食べた後は、
さっぱりしたデザートにかき氷は最高ね。
さて、これからどうしようか。
あと案内してないのは郊外だけだけど、
散歩するのは暑すぎるし。
移動するにはいろんな方法があるのよ。
広場であまり魔法は使いたくないから、
店を出てちょっと歩いてから、
扉を使いましょう。
アイスはドルフィンでリタに声をかけて、
トマソンの作った作品を
倉庫から運んできてもらった。
これ缶類のゴミ回収に出し忘れて
残ってたの。
と行っている。
ふむ。よくできてるなあ。
あちらの世界ではありふれた缶ですが、
ここで見ると巨大でインパクトがある。
視覚の効果ですかな。
僕の作品を褒めてくれる
人がいるとは嬉しいなあ。
と言いながらトマソンが現れた。
解説)
続きます。
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