Jun 18, 2024

洞窟の遺跡

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クラウド、リン、マークの3人は
ボートに乗って滝の奥の洞窟に漕いで行った。

こんな不便なところに建物を作るなんて。
ここは遺跡と言っても、祭壇がメインなのよね。
特別な時だけに使われたんじゃない?
などと話している。


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洞窟の奥にある岸辺にボートを係留して、
一行は上陸した。


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この奥が開けているなんてね。
地上のジャングルからは
滝の注ぐ深い穴にしか見えない。


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一行が石造りのアーチを抜けると。
石の灯籠のようなものが並んでいる。
ラッセルがいたら、
ロマンだって、言うだろうなあ。


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祭壇のようなものがある。
何に使ったのかわからないけど、
結構雰囲気出てるなあ。
と言っている。


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記録用に撮影しておくよ。
記念写真もとる?
とクラウドが言っている。


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リンは、これまでに収集した伝承を
書き溜めた黒いノートを取り出して読んでいる。
ここについての言い伝えは
ほとんどないのよ。
集落の特別な祭祀に使われていた神殿とか、
墓所だったのか。


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周辺の崖に残っている横穴式住居のような
洞窟をいくつか探索したのち、
3人は休憩することにした。

あれ、その水筒はドイツ軍の使ってたものだね。
ええ。私は養女で父はドイツ人だったの。
この軍帽も父からもらった。
父は探検家だったけど、アフリカのジャングルを
探検に行ったきり行方不明になってしまった。


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リンは一枚の写真を
バッグから取り出してマークに見せた。
なかなかハンサムな人だね。
ヨハネスって言うんだけど、
みんなにハンスって呼ばれてた。

私が探検家になって、この地域に興味を持ったのも
元々はそれがきっかけよ。
あとね、
この水筒は蓋がカップになってるから便利なの。


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この近くには他にも住居跡や洞窟があるみたいだし、
半日で全部探索するのは難しいね。
壁画や文字の類も見つからなかった。
そろそろ切り上げて戻りましょうか。


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リンとクラウドが帰り支度をしていた時
洞窟の一つを見に行っていたマークが
二人に叫んだ。
今、何かこの大きな岩のあたりで音がしたんだ。

音を立てた後、素早く草陰に潜んで
その様子を見ているものがいたが、
誰も気が付かなかった。


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3人が岩を調べると、
岩の裏側に人が通り抜けられるほどの隙間があり
そこを抜けると小さな部屋になっていた。
あれは何?
なにか光ってるみたいだよ。


解説)
続きます。
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