May 04, 2024
メルティの世界で そのさん
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メルティとサラは
小舟に乗り込んだ。
気をつけてねー。
と言われている。
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小舟はゆっくりと出発した。
何もしていないのに動いていくよ。
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二人を見送ったピノコたちは、
池の岸辺の近くで、
肉まんを食べながら、
二人の帰りを待っていることにした。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20240504202246.files/a4.jpg)
実は池の水かさが少しずつ
増えているのが気になるんだ。
とジョンが言っている。
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やがては大洪水になるっていうこと?
地球温暖化の影響なの?
それは絶対ないと思いますよ。
え、今誰が言ったの?
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20240504202246.files/a6.jpg)
猫たちが話してるわ。
とピノコが言った。
よく聞くと、猫たちの声がする。
この池の水美味しいね。
肉まんに隠し味で入ってるのと同じ味。
もひとつ食べようかなあ。
などと言っている。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20240504202246.files/a7.jpg)
あなたたち人の言葉で話ができるの?
あ、わかります?
池のお水を飲んだら、
猫語が通じるようになったんですね。
私とはこれまで通りだね。
とシュレディンガーが言った。
猫族は以心伝心ですからね。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20240504202246.files/a8.jpg)
その頃メルティたちを乗せた舟は
ゆっくりと池を進んでいた。
岸に沿って進んでいるから、
そろそろ一周する頃なのに。
大きさがわからないからねえ。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20240504202246.files/a9.jpg)
あれは何?
岩の上に乗っているのは
カタツムリみたいよ。
![a91](/~shimirin/blog/kirita/entries//20240504202246.files/a91.jpg)
昼寝していたら池の水が増水して、
ここに取り残されてしまったんです。
とカタツムリが言った。
あなたカタツムリなのに
人の言葉が話せるの?
これは夢ですから。
それはともかく助けてあげましょう。
![a92](/~shimirin/blog/kirita/entries//20240504202246.files/a92.jpg)
ありがとうございます。
泉に落ちて渦に巻き込まれて、
やっと岸に辿り着いたと思ったら。
とカタツムリは言っている。
このカタツムリ
どこかでみたような気がする。
とサラは思ったが思い出せなかった。
解説)
薄緑色のカタツムリは、
「チョコエッグ 日本の動物コレクション 第4弾
107 アオミオカタニシ」(2000年販売)を使用しています。
実際には南西諸島や、台湾、パプアニューギニア
などに分布するものの準絶滅危惧種とか(wikによる)。
この世界では、
2021年5月13日「帰りついて」に登場しています。
迷いの森の探検に行ったモモコの
ナップザックの中に潜んで、
迷いの森から町に引っ越してきていました。
それ以降、ごくたまに背景に登場していたことがあります。
サラに見覚えがあったのは、
町中で見かけた記憶のようです。
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