Haizara-Cho::Suigara-yama 99[Shinsuke Kirita]

サラたちの冬支度

寒くなってきたね。
木村さんのところみたいに、
今年もあのストーブ入れようよ。
また一仕事するかなー。
木村さんって誰？
などと言っている。




ジェットは広場のドルフィンまで、
マスターに会いにいった。




今年もレトロなストーブ借りたいんですけど。
ああ、まだ倉庫にありますよ。
あれは古すぎて、
壁に煙突用の穴のある部屋でしか
使えませんからね。

ちょうどアンがそこにいるから、
運ぶの手伝ってくれるよ。
とルビーが言った。




隣ではアンを囲んで、
レイチェルとマヤが話していた。

私の留守中ずっと、
あなたがアンのメンテをしてくれてたのね。
ええ。コンディションは
変わりなく良好ですよ。

ふーん。ところで、
あなたたち親子って本当によく似てるのね。
髪の色は違うけど、ナディアにそっくり。
そうですか。




あ、レイチェル、話し中悪いんだけど、
サラたちの部屋までストーブを運ぶの。
アン、手伝ってくれない？
ヨロコンデ。
とアンが言っている。




ジェットとアンは
ドルフィンの倉庫からストーブを
運んでいった。




メアリー＝ケイトは、
農家の岸芳樹に
ストーブの燃料の相談をしている。
薪なら公園管理の人から入手できるから、
運んでいきますよ。




サラたちの部屋に運び込まれた
ストーブは、あっという間に
セッティングが終わった。




岸芳樹が燃料を運んできた。
もはや年中行事みたいですね。
と言っている。




やがてストーブに火が入った。

毎年見慣れているとは言っても、
この雰囲気はたまらないわね。
と言っている。




火はガンガン燃えている。



解説）
2年前に作って以来、毎冬登場している
石炭ストーブを今年も設置しました。
このストーブの制作過程は、
2021年2月21日「レトロなストーブの制作」
に掲載されています。