Apr 19, 2023
メルティの夢の部屋
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230419202329.files/a1.jpg)
ヴィヴィアンに体を小さくしてもらったメルティは、
マンスフィールドさんから貰った
クノップフの絵「スフィンクスの愛撫」を、
夢の部屋に運び込もうとしていた。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230419202329.files/a2.jpg)
テキサスレンジャーも手伝っている。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230419202329.files/a3.jpg)
随分苦労していたみたいだが、
絵は魔法で小さくしてやらなかったのかい?
とハリーが訊いている。
ええ、大きいままの方が迫力あるでしょう。
とヴィヴィアンが言った。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230419202329.files/a4.jpg)
部屋に戻って、
絵を壁に飾り終えたメルティたちは、
くつろいでお茶を飲んでいる。
気に入った?
いい絵でしょう。
ふむ。しかし、この絵は
メルティが心の中で思い浮かべたものではなくて、
向こうの世界から持ち込んだものだろう。
それはちょっと問題があるんじゃないか。
そうなの?
私すごく気に入ったの。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230419202329.files/a5.jpg)
この絵に描かれたスフィンクスは、
やっぱり夢食いなの?
シュレディンガーさんの分身なの?
それとも身内か何かなの?
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230419202329.files/a6.jpg)
ふむ。制作者の想像力が生んだもので、
同じ夢食いという訳じゃない。
もちろん夢食いとは全てそういうものだと
いう言い方もできるけれど、
それは捉え方の違いなんだよ。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230419202329.files/a7.jpg)
私と似た姿をした幻獣は、
中世の西欧では、マンティコアと呼ばれていた。
インドに棲息していて、体は赤毛のライオンで、
蠍に似た尾を持っていたと言われる。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230419202329.files/a8.jpg)
私がそうであるように、
夢食いは夢の世界に実在するんだよ。
でも、その姿を夢で見たものは、
目が覚めて、自分が想像したものだと思うこともある。
昼間に装飾写本か何かで、こんな絵を見て、
それが影響したんじゃないかとかね。
そういうこともあるけれど、
それは本物の夢食いじゃないんだ。
おや、君の後ろに
本物の夢食いが現れたようだよ。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230419202329.files/a9.jpg)
メルティの後ろに、
奇妙な人形風の男が浮遊しながら近づいてきた。
解説)
謎の展開です。
マンティコアの画像は
ヨハネス・ヨンストン「動物図譜」(1650)
の銅版画です。
WriteBacks
http://haizara.net/~shimirin/blog/kirita/blosxom.cgi/20230419202329.trackback
writeback message: Ready to post a comment.