Jun 29, 2021
騒動の顛末
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大雨で崖崩れがあり
迷いの森と公園との境の
フェンスが壊れたので
様子を見に来たら、
モモコの気配を感じたので、
精一杯呼んでみたの、
というエリコの声が、
モモコの頭の中できこえた。
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もう会えないと思ってた。
笑顔かわらないね(^_^)。
とモモコはいっている。
そのとき、不思議なことが起こった。
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エリコの念動力に反応して
自分が呼ばれたと勘違いした虫や小動物たちが、
いっせいに迷いの森に戻り始めたのだった。
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あらら およびでないのにね。
私また森にもどったから、
これからは会いたくなったら
モモコもここに来て呼んでみて。
聞こえたらとんでくるよ、という
エリコの声が頭の中で聞こえた。
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わたしは絶対いや。
と言っている。
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なかには帰りそびれて、
懐いてしまったトカゲもいるようだ。
どうするのそれ。
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居着いてしまった虫もいるようですが、
人畜無害ですし、これからは
この公園の名物になるかもしれませんね。
数さえ多くなければ、
気味悪くないですし、
などと会話している。
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モモコは
虫たちのことは眼中になかったので、
なにがおきたのかよくわからず、
ただ元気そうなエリコに会えたので満足だった。
それにエリコはむこうの世界での、
ジェーンの消息を教えてくれた。
キッチンの窓に貼り付いたヤモリを
借りたメロンのはしきれを食べながら、
じっと眺めていたというのだった。
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かくてパニックはさり、
公園は平穏をとりもどした。
管理人さん、
彫刻のとこのクモどけてお願い。
とシオンが叫んでいる。
解説)
いろいろありましたが、
今回でひとまず森林公園の
エピソードは完結です。
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