Nov 04, 2007

マルク・コベール『60のキス』

日本にフランス文学教師として8年滞在し、帰国後はアンジェ大学で教えている詩人コベール氏から、可愛い詩集が送られてきた。 「80年代に北イタリアピエモンテ州のクネオに短期間滞在して帰ってから書いた詩」と扉にある。コベール氏はニースの出身であることを思い出した。地図を見ると、クネオという街はニースとトリノのちょうど南北に中間点に位置する。コベールは日本に来る前にはイタリアで教えていたと言っていた。ほぼ10センチ角の四角のてのひらサイズ。1ページに2行から4行の短い詩が60個集められている。 礼状でとりあげた詩:

「キスは
散歩の時間を邪魔する
アーケードの数とつり合う」

これってキリコだな、と思った。

「キスは
冬の田舎に向きを定めている
氷が藁葺き屋根でゆっくり解けて
窓という窓の曇りが取れる」

もいい。
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