Jun 21, 2025

新しい世界

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洞窟のトンネルを抜けると
やはり雪景色だった。


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ここは別世界なの?


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別世界だとすれば、私たちが
洞窟を抜けてきた方角に飛べば、
バリアがあるはず。
あちらの山脈の方ね。
確かめてくる。
と言ってヴィヴィアンは飛んで行った。


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一行は雪の斜面を下っていった。
すると森林地帯が広がっていた。

そこにヴィヴィアンが偵察を終えて
戻ってきた。

やっぱり透明なバリアで、
大気が遮られていたわ。
ここが別世界なのは間違いなさそう。

誰かの見ている夢の世界なのか、
魔族の魔法で生み出された幻想世界なのか、
AIの作った仮想現実世界なのか、
いつかどこかの現実世界なのかはわからないけど。

いくつも可能性があって、
ややこしいですね。


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この低地の先には針葉樹の森が、
広がっていたわ。
とヴィヴィアンが言った。


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とりあえず一行は、
森の中に分け入った。


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道が続いているよ。

ということは、
全くの天然の原生林じゃないっていうことね。
この道を辿ればどこかに行けるかも。


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なんと道の真ん中に
三匹のうさぎがいた。


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逃げないみたい。
話ができるのかな?

こんにちわ。
私たちは洞窟を抜けて来たんです。
あなた方は?

見た通りの白うさぎよ。

洞窟から来たんだって。
しっかり隠したのに。
いつか夢食いが来るって、
オウル様が言ってた。
夢食いだけじゃないみたいよ。
などと仲間内で話している。

私はアイス。人間です。
ここは夢の中なの?
とアイスが尋ねた。

夢の中なのかだって。
夢の中に思えるのね。
区別がつかないんでしょうね。
人間なら無理ないわ。
などと仲間内で話している。

さっきオウル様って言ってたわね。
そのオウル様にはどこに行けば会えるの?
とヴィヴィアンが言った。

お城に決まっているでしょう。
お城に行きたいの?
お城ならこの道の先にあるわ。


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アイスたちは言われた通り、
道を進んでいくことにした。

うさぎたちは見送っている。



解説)
続きます。
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