Jun 08, 2025
出会い

ヴィヴィアンは
恐竜と会話している。

なんて言ってたの?
助かったってお礼を言われただけ。
さっきのモンスターには、
仲間が大勢殺されたって。
ふーん。
それにしても、
さっきの魔法には驚いたわ。
あれね。
実は自分でももよくわからない。
メイヴの時のように、
呪縛する呪文を唱えて
叫んだつもりだったのに、
相手が勝手に石になっちゃったのよ。

その時、
生い茂る草むらの中から女性が
現れた。

こんにちわ。
あなた方強いのね。
相手が弱すぎたのよ。
とヴィヴィアンが言った。

私の名はシビル。
あなたたちは先住者?
あんな魔法の使える夢食いなんていたかしら。
私たちは探索に来た者です。
とアイスが言った。
私はアイス、こちらはヴィヴィアン。
二人とも夢食いじゃなくて、人間と悪魔です。

アイスは
南の陸地から空を飛んで
島に来たことなどを
シビルに話して聞かせた。
なるほど、
南に大きな大陸があるというわけね。
それでここに先住者のいない謎が解けたわ。
私はここに来てまだ日が浅いの。
よかったら私の家にきて、
その大陸のことをもっと教えてくれる?
それに魔法が使えるのだったら、
見てもらいたいものもある。

シビルは二人を先導している。
森はいつも霧に覆われている。
あの山の頂にも雲が湧いているけど、
たまに晴れることがあるのよ。

この忘れられた夢の世界は、
夢食いには住みやすい。
いつまでも消えずにいて
夢の主人もいないから。

あそこが私の暮らしている家よ。
見つけたは時空き家だったの。
解説)
続きます。
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