Nov 29, 2025

散歩の続き

a1

3人は見晴らしのいい高台から
湖の湖畔に降りて行った。

あれは恐竜?


a2

庭園で見かけたフクロウたちがやってきた。

ディアナ様、お連れの方は、
やっぱりあの時の方だったんですね。
庭園でお見かけしてオウル様にお聞きしたんです。
散歩されているとのことで、
もしかしたらら、ここに来られるんじゃないかと
お待ちしていたんですよ。

庭園でアコーディオン弾いてた方たちね。
あの恐竜は?

あれはドラゴンドラと言って、
遊覧船なんですよ。
以前、観光にいらしたサラさんとピリカさんを、
お乗せしたこともあります。
湖を一周するんです。
お乗りになりますか。

楽しそうだけど、
今はあちこち見て回ってるの。
またいつかね。
とシモーヌが言った。


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3人は話しながら、
森の中の細道を歩いている。

この世界を作るときに、
湖にあんな遊覧船を浮かべた記憶がないんだけど。
とシモーヌが言っている。

私も遊んだ記憶がないです。
とディアナが言った。

乗り物なんでしょ。フクロウたちが自分たちで
作ったんじゃないの?
あ、あそこにウサギがいるわ。
とアイスが言った。


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アイスは、初めてこの世界に来た今年の6月に、
やはり森の中で三匹のウサギに出会って、
お城へ行く道を教えてもらったことを
思い出して、近づいていった。

やっぱりあの時のウサギだわ。
こんにちわ。


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ウサギたちは驚いているようだ。

ディアナ戻ってきたのね?
それにこの世界の創造主のシモーヌも。
と一匹が言った。

私のことを知ってるのね。
私は昔のことをあんまりよく思い出せないの。
私は昔ここに住んでいたらしいけど。
とディアナが言った。

あなたたちはウサギのフィギアの精霊?
私も見覚えがないんだけど。
とシモーヌが言った。

それは無理ないわ。
あなたにお目にかかるのは初めてなのよ。
でもあなたのことはよく知ってるの。
私たちは洞窟を通ってこの世界に来て、
この森に住んでるの。

だったら隣の忘れられた夢の世界から侵入した
夢食いじゃないの?
とアイスが言った。

夢食いとも精霊とも違うわ。

でも詳しいことは秘密なのよ。

秘密秘密と、ウサギたちは
口々に言った。


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3人は謎めいたウサギたちと別れて
散歩を続けることにした。


a7

ずっと見に来なかった間に
この世界、随分変わっちゃったみたいね。
今のウサギたちは何だったのかしら。
とシモーヌが言っている。

私のこと覚えてたみたいだから、
ずっと前からいたみたい。
シモーヌさんのことも知ってるって
言ってたし。


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セコイヤの大木の根元に
腹這いになっていた大トカゲが、
アイスたちに気がついたようで身を起こした。

前にもここで出会ったわね。
こんにちわ。
とアイスが言った。


a9

ふむ。君とは五ヶ月ぶりだな。
おやこれはこれは、シモーヌさん。
なんとディアナも一緒か。

あなたのことは覚えてるわ。
フクロウたちと仲良くやってる?
とシモーヌが言った。

もちろんですよ。
とはいえ私は森の中で暮らしていて、
普段あんまり交流はないんですが。

私はね。ディアナのためにこの世界を作ってから
今までずっとここを訪れたことがなかったの。
それで忘れられた夢の世界でディアナと再会して、
彼女が長い間この世界から失踪していたことも知った。
彼女もよく覚えていないみたいなので、
その出来事のいきさつを知りたいのよ。
何か思い出せる?
とシモーヌが尋ねた。

ディアナがいなくなった時、
女王様がいなくなったと大騒ぎしていたから
フクロウたちの方がよく知っていると思いますよ。
ディアナは突然いなくなったらしいです。
フクロウたちは国中を捜索して、
雪山に洞窟を発見して、隣の世界にまで
捜索隊を出したと聞いています。
でも結局見つからずじまいでした。
ディアナ、今までどこに行ってたんだい。
と大トカゲが言った。

私は覚えていないのよ。
気がつくと記憶を失って森の中にいたの。
ずっとその森で知り合った夢食いたちと暮らしていた。
そこがこの国と洞窟で繋がっている隣の
忘れられた夢の世界だったって知ったのは最近のこと。
残念だけど、あなたのことも覚えていないの。
とディアナが言った。

ウサギたちのことは何か知ってる?
とアイスが尋ねた。

あれはいつの間にか森に住み着いた
気のいい無害な連中ですよ。

洞窟から来たって言ってたわよ。

それは初めて聞くなあ。
てっきりシモーヌさんが招き入れたんだとばっかり。
フクロウたちが洞窟を発見したんだと思ってましたが、
まだディアナがいなくなる前から
ウサギたちはこの森にいましたから、その頃から
洞窟は別世界と繋がっていたんでしょうね。


a10

3人は洞窟まで行ってみることにして、
雪山を登っている。

色々聞いたけど、ディアナの失踪の時の様子について、
手がかりってほとんどつかめなかったわね。
逆に謎が増えたみたい。



解説)
続きます。
Posted at 20:03 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Oct 29, 2025

訪れる人たち

a1

広場は、
ますます賑わっていた。


a2

郊外のバービーハウスに住む
バーバラとBBが見物にやってきた。


a3

いつもは喫茶ペンギンを
溜まり場にしている
ジェニーフレンドたちも顔を見せている。


a4

再会したドロレスに誘われて
シェリー研究所から、
シェリー博士とミューも見物に来ていた。

ミューは今年も
その囚人服のコスチュームで登録するのね。

これ一張羅なんです。


a5

高台の休憩所では、
ハロウィーン用に設置された
枯木のイルミネーションが点灯していた。


a6

お二人はたまにお見かけしますけど、
この町の方じゃないんでしょう。
と江本友恵が言った。


a7

ええ。遠い世界から来ました。
でも今では住民みたいなものですよ。
シェリー研究所でお世話になってます。

広場はすごく混んでるらしいわね。
それでこちらに?


a8

それもありますが、
あまり顔を合わせたくない人がいるんです。
昔の嫌な思い出が蘇って。

ああ、そういうのってあるわね。

あなたにもあるの?
とルルが友恵に訊いている。


a9

その頃、サラたちの部屋には、
鏡の扉を抜けて、
宇宙ステーションから
訪問者がやってきていた。


a10

ハロウィーンにはいらっしゃると、
思っていたわ。
とサラが言った。

こちらはエレナとノヴァさん。
お二人とも人類の文化や魔法に
興味をお持ちの宇宙からのお客さまよ。

どうぞよろしく。
と言っている。



解説)
続きます。
Posted at 19:57 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Sep 29, 2025

ジャンのジオラマの村

a1

サラはドルフィン工房で配布された
キャンドル付きのかぼちゃを
持って帰宅した。

広場はもうハロウィーン一色よ。

今年はどんな仮装しようかなあ。
などと話している、


a2

喫茶ペンギンでも、
ハロウィーンの飾り付けが進んでいる。


a3

狭いスペースだけど、
こんなもんかな。


a4

はるなは
かぼちゃ付きのリースを
店のドアに飾っている。

どうでしょう?

いいんじゃない。


a5

ジェニーたちの部屋にも、
子供達がキャンドル付きかぼちゃを運んできた。


a6

すずちゃん、ご苦労様。

これ結構重かったんだよ。

途中は交代で持って来たんだ。
と圭が言っている。


a7

今ね。
YouTubeに新作動画をアップしたの。
見てみる?

うん。
やったー。


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子供達は新作動画「ジャンのジオラマの庭」
を見せてもらっている。







解説)
続きます。
Posted at 20:23 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Aug 29, 2025

小さな広場の物語

a1

動画が完成したよ。
さっそくYouTubeで見てみよう。





なるほどー。


a2

今の広場とは
微妙に違うのね。

3年前の夏に、ホテル・ネピアの部屋を改装して、
プラネタリウムの会場にしたのよ。
その後のスペースで、ヴィヴィアンが、
バー・デジャを開店したから、
ホテル・ネピアは今はもうないの。
動画の画像は2022年の夏の頃までのもの。

あれこれ変化しながら、
広場の物語は続いているっていうことね。


a3

動画見ないの?

もちろん見るよ。
ちょっと、ここ読んでから。



解説)
続きます。
Posted at 17:43 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jul 29, 2025

参加者を探しに

a1

サラたちは「バンブーハウスの思い出」の
YouTubeを見て話している。

バンブーハウスがあった頃って、
私たちはまだこの町にいなかったわね。

そうだね。
ジェニーフレンドがほとんどだったんじゃない?

プチブライスのカリビアンジュエルや
ボニーも出てたわ。

そういえばそうだね。
カリビアンはパーティで寝ちゃって
ボニーが抱いてた。


a2

あんな時代もあったのね。
あれからクールガールたちが増えて、
「銀河食堂」を作ったのよ。
あ、そろそろ月末ね。
今月のコスプレコンテストの
新規登録者を探してこなくちゃ。


a3

成り行きに任せればいいのに。

しばらくぶりだし、
「忘れられた夢の世界」に行ってみる。


a4

サラは鏡の扉を抜けて、
夢の中のみすずの家にやってきた。

久しぶり。

7月の10日に家に帰って以来だから、
2週間以上経つわね。


a5

もう月末でしょ。
夢の世界の誰かを、また
コンテスト参加に招待しようと思って。

今月初めにディアナが優勝した後で、
シビルが一緒に今月分の登録を済ませてるはずよ。
とみすずが言った。

そうか。だったら、
シビルが優勝する可能性があるのね。
改めて探さなくてもよかったのか。
シビルは今どこに?

モモコと一緒に、
北の島にいるはずだけど。
西の精霊たちの国には
アイスとヴィヴィアンが出かけていて、
東の砂漠のセリーヌの家には
南のバーボンハウスから
ツナやナディアが行っている。
ここは静かなものよ。

今月はYouTube三昧だったから、
こっちの時間が止まってたみたいね。

知らなければないのと同じ。
知った途端に時間が動き出す。



解説)
続きます。
Posted at 20:27 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jun 29, 2025

サラの招待

a1

一人でみすずの家に戻ってきたディアナは、
みすずたちと顔を合わせた。

精霊の国ってどうだった?


a2

人間の姿になったディアナは、
向こうの世界で知ったことを、
事細かく話している。

その国は、もともと魔族の女性が
とある美術品コレクターの倉庫に眠っていた、
フィギアや置物に宿った精霊たちのために、
作り上げた幻想の世界で、
私もその中の鹿のフィギアに宿った精霊の一人だったの。
記憶がなかったけれど、
話を聞いていて、うっすらと思い出したわ。
この夢の世界も元々はその魔族の女性が見ていた夢で、
彼女が私をこの夢の世界に連れてきたっていうのよ。
そう言われれば、なんとなくそんな気がしてきた。
そればかりか、私が望んだこの人間の姿は、
その魔族の女性にそっくりなんだって。

そんなことってあるのね。
とみすずが言った。

ディアナさん。
今の話で、美術品のコレクターって出てきたでしょ。
私、そういう人、一人だけ知ってる。
その人に聞けば何かわかるかも。
とサラが言った。

そうなの?
ぜひお会いしてみたいわ。

だったら、私の住む町に行かない?
もう月末だから、コンテストに登録して、
来月までいれば、チョコがもらえるよ。
その人は、コンテストの審査員もやってるの。

そうしなさいよ。
人間の住む町なんで初めてでしょ。
いっぱいチョコもらってきて。
とみすずも言った。

あ、彼女も誘ってあげよう。


a3

サラはいつもフミコが
ミミコの世話をしている部屋を訪ねた。

やっぱりここにいた。
シビルさん、私たち、町に行くんだけど、
一緒に行きませんか。

え、町って人間の住む現実の世界でしょう。
どうして夢食いの私に。

多分初めてなんじゃないかと思って。
登録すれば参加賞でチョコがもらえる
コンテストを毎月やってるんですよ。

行ってらっしゃいよ。
マンゴー亭の肉まん美味しいわよ。
とフミコが言った。


a4

かくて、サラは、
ディアナとシビルを連れて、
町にあるサラたちの家に
戻ることになった。

サラはアイスに教えてもらった
呪文を唱えている。

なんか人間たちの現実の世界なんて、
初めてで緊張するわね。
そうですねー。
と二人で話している。


a5

サラは二人を連れて鏡の扉を抜け、
サラたちの部屋に戻ってきた。
さっそくディアナとシビルを紹介している。

私はメアリー=ケイトよ。
赤いのがケイで、ピンクがジェット。

そういう紹介って。


a6

二人ともやや緊張している。

あ、今スムージーとサラダを
作ってたところなんだ。
よかったらどうです?


a7

お味はどうですか。

うーん。美味しいわ。

このドレッシング何かしら。


a8

これを使ったんです。

ふーん。
高級そうね。

そうでもないんですよ。
ガチャなら300円です。


a9

サラ、帰ってきたの1カ月ぶりね。

そうなのよ。
こっちは変わりない?

埃の降り積もる静かな日々よ。
最近たまきが、生成AIを使った
動画制作に凝ってるらしいけど。

ふーん。
それって流行ってるのかな。



解説)
続きます。
Posted at 20:57 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

May 29, 2025

追跡

a1

鏡の扉を使って、
ナディアが砂漠のセリーヌの家に行くと、
セリーヌと鹿の姿のディアナが話をしていた。

ローゴスとシーラが連れ立って、
サバンナに向かって行ったですって?

シーラがそそのかしたんだと思うわ。
シーラはみすずから聞いて、
恐竜たちが南の世界に移動したことを、
知っているはずだから、
きっと二人で恐竜たちの後を追って
南の世界に行くつもりなのよ。


a2

ディアナはみすずの家に戻って、
みんなに彼らの動きを伝えて。
とナディアが言った。

あなたたち二人は?

もちろん追いかけて、
ローゴスに今度こそ帰ってもらう。

普通の武器では歯が立たないんでしょう?

それでも食い止めないと。


a3

セリーヌとナディアは
家を出てサバンナに向かった。

格好つけた映画のポスターみたいな
ポーズをしてる場合じゃないわね。
急ぎましょう。


a4

省略するかのように時は流れ、
二人は砂漠を越え、
サバンナから岩の門を抜けた。


a5

ジャングルを進んでいくと、
プラキオサウルスの群れが
南下する際に踏み分けた地面に、
テリジノサウルスのむくろが横たわっている。

これは喉を鋭い爪で引き裂かれている。
あそこに倒れているのはラプトルね。
重症のようだけど、まだ動いてる。
と言うことは、この近くに。


a6

ナディアたちは銃を構えて、
慎重に進んで行った。
足元にはまだ新しい恐竜のむくろがある。

その時、茂みの向こうから、
激しい叫び声が聞こえてきた。


a7

なんとローゴスと、
アクロカントサウルスが対峙していた。
アクロカントサウルスは、
隙を伺っている。


a8

次の瞬間、アクロカントサウルスは、
ジャンプしてローゴスに飛びかかったが、
ローゴスは後退りして、間合いを空けながら、
鋭い爪のついた左腕で
アクロカントサウルスの喉元を横に薙ぎ払った。


a9

勝負は一瞬でついた。
他愛のないやつめ。

ローゴスが勝利して、
勝ち誇ったポーズをきめようとしていたら、
新手が現れた。
ティラノサウルスだ。
奇妙な生き物にテリトリーを侵されたので、
かなり怒っているようだ。


a91

ティラノサウルスは、
突進して勢い余って転びそうになり、
目の前のローゴスの左足に噛みついた。
ローゴスは痛みに叫びながら、
鋭い爪を突き立てようとしている。



解説)
続きます。
Posted at 20:23 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Apr 29, 2025

お引越し

a1

みすずの家への引越しが始まった。
ヤミーとヤッピーは、
家財道具を持って鏡の扉に向かっている。


a2

アイスとフミコが話している。

魔法の力で鏡の扉をこれ以上大きくするのは無理ね。
でもこれでシエルニがぎりぎり
通れる大きさになったわ。


a3

トリコは通れないなあ。
ここに置いていくと
野生に戻っちゃうかしら。

私が連れて行くわ。
とナディアが言った。


a4

結局ナディアとトリコを残して、
一行は鏡の扉を抜けて、
みすずの家の近くの森蔭に移動した。

ツナとレイチェルが出迎えている。


a5

早速サラたちはみすずに挨拶している。

ようこそ。
空いてる部屋を自由に使ってね。

あら赤ちゃんが中で寝ているのね。
とシノが言った。
このこはミミコと言います。
私はシェルニ。シェルター型ロボットです。
人を収納できるんだ。
面白そう。あとで乗せてくれない?
いいですよ。


a6

その頃、ナディアは
トリコに跨って出発していた。

一緒に動いた方が安全だからね。
向こうでティラノサウルスに乗ったのが
いい予行練習になったわ。


a7

岩の門をくぐり。


a8

洞窟を抜けて。


a9

恐竜には目もくれず、
サバンナを走り抜ける。


a91

森林地帯を抜けて。


a92

ようやく湖のほとりに出た。


a93

あそこが新しい家。
この世界のどこかには、
君の両親もいるはずよ。
とナディアはトリコに言った。



解説)
続きます。
Posted at 20:23 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Mar 29, 2025

フリマは続く そのきゅう

a1

今日は気温がぐっと下がって、
朝から雨だね。
桜が散らないといいけど。
フリマはやってるのかしら。
広場の方には滅多に雨が降らないよ。
なぜかしら。


a2

文学青年は我関せずね。
何か面白い本読んだ?

最近はヨン・フォッセの小説を
読んでるんだ。
誰それ?
ノルウェイの作家だよ。
「朝と夕」ですごく興味を持って、
今は「三部作」を読んでる。
知らない人ね。
ノーベル賞作家だよ。
ふーん。


a3

降りそうな曇り空だったが、
フリマは続いていた。


a4

カコは本を返しにきている。
返品ですか?
ざっと読んじゃったから、
引き取ってもらえる?
速読ですね。
返金はできませんよ。
それはいいの。
荷物になるから。


a5

モモコはビーズのブレスレットが
気に入ったようだ。


a6

観光客は購入した帽子とTシャツを着ている。
まだ服を物色していたロベリアが、
やっぱりそれにすればよかったなあ。
と言っている。


a7

舞、ネックレス買ったのね。
ちらっと見えるのがいいでしょう。
あ、雨降りそうね。
予報では大丈夫そうよ。


a8

マンゴー亭の前では
アンナとカメラマンが話していた。

やっぱりね。
この蛇この彫像が気に入ってるのよ。
どうなることかと思ったよ。


a9

マンゴー亭のテーブルでは、
ノヴァとピエールたちが話している。

ノヴァさん、この前、
自分は宇宙から来たっていってましたよね。
ええ。それは一応秘密なんですけど。


a91

実は、この人もどこか
別の世界から来たらしいんですよ。
つい昨日、迷いの森で出会ったんです。
宇宙人ってノヴァさんしか知らないので、
お連れしたんです。

それって、この世界では、
侵入者っていうことになるんじゃないですか?

そうなんですが、そこはそれ。
困ってる人は助けないといけないので。
義を見てせざるわ。
っていうでしょう。


a92

僕の名前はヤビーと言います。
森の中で迷ってしまって、
気がついたら泉のほとりにいて、
途方に暮れていたら、
ピエールさんに出会ったんです。


a93

管理局のミラさんが、
迷いの森はいろんな異世界に接してるって
言ってたからなあ。
ヤビーさんはどんな世界から来たんですか?

あんまり覚えてないらしいんですよ。


解説)
続きます。
Posted at 20:37 in n/a | WriteBacks (0) | Edit

Jan 29, 2025

広場などで

a1

部屋に戻ったサラは、
あれこれ旅行の話をしている。


a2

その大きな石の門みたいな岩が、
転送装置だったのよ。
それで宇宙ステーションっていうところに
カコに連れて行って貰ったの。


a3

その装置、覚えているわ。
大昔のことだけど。
空から来る人たち専用の発着場は、
高原の別荘地の近くの山の上だったけれど、
そういう転送装置も都の近傍にいくつかあったのよ。
あれはリクガメの観察や収集のために
レプテュリアンたちが作ったの。
でも私がその装置で行ったのは
宇宙ステーションじゃなかったわ。

その宇宙ステーションは、今は宇宙連合が使っているけど、
昔はレプテュリアンたちの母船だったって、
カコが言ってたわ。古い転送装置はその名残だって。

なるほどねー。
何千年も経って、
変わったのは地上だけじゃないのね。

なんのことかよくわからない。
とメアリー=ケイトは思っている。


a4

その頃広場は割と賑わっていた。


a5

今井舞がルイを乗せた乳母車を押している。
二人でアコーディオンの音色を聴いているようだ。


a6

ベーカリーには特殊部隊の
ひげの隊長が来ていた。

今年はもう今日から春節ですなあ。
部隊訓練が重なっちゃって
人員が割けず申し訳ない。
いえいえ、こんなこともありますよ。
今年の龍の踊りは中止ということにします。

ちょっと残念。
と佳奈が言っている。


a7

ダックとピピは
子供達に話しかけられていた。

そのお人形かっこいいですね。
おじさんのマスクもすごいなあ。
コスプレコンテストできっと優勝だよ。


a8

マンゴー亭では春節シーズン用の
大きなテーブルが設置されていた。
ナディアとツナが肉まんを食べている。


a9

マスター、春節の龍の舞は中止だそうですけど、
ガルーダの踊りはされるんですか。
ああ、あれは午後から演じるつもりだよ。
せっかくのお祭りだからね。
広場の準備の方をよろしく頼むよ。
わかりました。


a91

ホテルに戻る前に、
そこのマンゴー亭で肉まん食べて行かない?
美味しいので帰って自慢できるわよ。
それは楽しみですね。
僕はチョコがいいけど、
それも食べてみたい。
とピピが言った。



解説)
続きます。
Posted at 20:22 in n/a | WriteBacks (0) | Edit
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