Sep 12, 2024
休暇旅行へ そのはち
おお、君たちはこの星の人のようだね。
と家鴨のような顔の男は言った。
私の名はダック。ピピと二人で、
リクガメを追ってジャングルを歩いていたら、
穴から落ちてしまったんだ。
もしかして
リザードさんのお知り合いですか?
とフレイムが言った。
リザードを知っているのか。
そうだよ。彼に案内されてジャングルに来たんだが、
はぐれてしまってね。
リザードはどこに?
あなたを探していましたが、
おやつの時間になったとかで、
さっき円盤に乗って帰られました。
明日また来るって言ってたわ。
なんと。帰ってしまったのか。
おや、こっちでも何か動いてますよ。
とシーザーが言った。
それはピピだった。
小さなピピは、銀色の姿をしていた。
ダックとピピの加わった一行は、
洞窟の出口に向かっている。
洞窟を出ると、
外はもう夕暮れだった。
もう夜になるのね。
このあたりで一晩過ごしましよう。
洞窟の入り口で
焚き火をすることになった。
お腹すいたなあ。
チョコがないかなあ。
とピピは言っている。
バナナ食べませんか。
ああありがとう。
チョコレートもありますか。
持ってきてないですが、
あっちでみんなと食事しましょう。
話を聞くと、
二人は別々の星で生まれた生物で、
それぞれの文明はレプテュリアンと友好関係にあり、
地球には観光に来たのだという。
このジャングルには人が来ないって
リザードが言ってたけど、君たち二人は人間だろう。
確かに滅多に人が来ない地域らしいけど、
私たちも観光できたの。とルビーが言った。
人間型の種族に会うのは久しぶりだなあ。
とダックが言った。
え、そうなの。
ああ、宇宙には、
君たちによく似た種族もいるんだよ。
ルナシティにある酒場で出会ったんだ。
この星の住人なのかどうかは分からないが、
管理局に勤めてると言ってたな。
僕が会ったこの星の人間は
もっと背丈が小さかった。
僕よりは背が高かったけどね。
とピピが言った。
ふーん。
それって子供だったんじゃない?
とフレイムが言った。
翌朝になった。
フレイムが洞窟を出ると、
どこかでハヨー、ハヨーという鳥の声がする。
あれはなんの鳥?
九官鳥ですよ。鳴き真似してるんです。
とリンリンが言った。
ピピを見なかった?
先に出たから、この辺に
いるんじゃない。
その時、
鳥の羽ばたく大きな音が聞こえた。
ルビーが音のする方に
走っていくと、
巨大な九官鳥がピピを捕まえていた。
九官鳥は
ピピを掴んだまま飛び去っていった。
解説)
続きます。
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