Aug 14, 2024

海辺へ

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飲み会と化した
探偵事務所での懇談は続いていた。


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今日もいい天気。
今年の夏はひときわ暑いわね。
海にでも行きたいなあ。


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フミコ、
海って見たことあるの?
あるわよ。鏡の扉でどこにでも行けたから。
でもそれは遥か昔のこと。
ちょっと海辺の風景を思い浮かべてみて。


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たまきが海辺の風景を
思い浮かべると、窓の外に
海が見えた。

あらら。


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そうそう、
あんな感じだった。

これって魔法なんですか。
そうね。幻影。

白雲が湧き、気持ちよさそうに
椰子の葉がそよいでる。


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行ってみますか。
と言ってフミコが席を立ち、
部屋の隅に行って呪文を唱えると、
鏡の扉が現れた。

わーすごい。
行けちゃうの?


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たまきとモモコが鏡の扉を抜けると、
そこは海辺の波打ち際だった。


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探偵と鷲尾翠とエリスも
後に続いた。

ここはどこだろう。
この海は太平洋?


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ここはたまきの心から生まれた、
海辺のイメージの世界。
鏡の扉で別の場所に移動したわけじゃないのよ。



解説)
続きます。
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