Jun 06, 2024
高台まで
湖で休憩を済ませた一行は、
さらに奥地に向かった。
蔦や灌木が生い茂って歩きにくいので、
アイスはナタを取り出している。
しばらく行くと、
先頭にいた佳奈が、
今、樹上で何か動いたわ。
と言った。
アイスが見上げてみると。
豹が様子を伺っている。
アイスはナタを握りしめて
身構えた。
待って。
左の木の上にも。
とラッセルが言った。
二匹の豹が様子を見ている。
二匹ともまだ子供のようだ。
結局何事もなく
一行は静かにその場を通り過ぎた。
襲ってきたら、
眉間に一撃喰らわすところだったわ。
君の噂はルビーから聞いてるよ。
心強いボディーガードだね。
などとアイスとラッセルが話している。
あの豹の子可愛かったなあ。
と佳奈は思っている。
さらに進むと、やや傾斜があり、
先頭にいた佳奈が声を上げた。
こんなところに小川があります。
それは高地からあの湖に注いでいる、
いくつもの湧き水の一つだよ。
一行は水筒の水を補給するために
小休止することにした。
ここで水浴びできそう。
とアイスがつぶやいている。
周辺を見て回っていた佳奈は
オウムを見つけた。
このオウム、全然逃げないですよ。
と言っている。
一行が数時間かけて
ジャングルの傾斜を登り切ると、
高台が開けていた。
山があんなに迫っている。
この高台の向こうに集落があるんだ。
ここからは割と平坦で快適だよ。
解説)
続きます。
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