May 11, 2024

その後の池で

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翌日、メルティとサラを囲んで、
住人や猫たちが集まっている。
散乱していた家具類も集められ、
元の位置に戻されたようだ。

みなさんお疲れ様でした。


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この世界が乗っ取られずに済んだのは
バルという水の精霊のおかげだった。
バルは身を挺して
増え続ける池の水を収めてくれたんだ。
とシュレディンガーが言った。

お礼を言いたいけど、
私会ったことないのよね。
とメルティが言った。


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水の精霊か。
ねえ、池の様子を見に行かない?
随分落ち着いたみたいだし、
その人、戻ってくる頃かもしれないよ。
それに今日はむし暑いし
なんだか水浴びしたくなっちゃった。
とサラが言った。


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池の面は穏やかに凪いでいた。
ピノコたちは舟に乗り、
メルティは桟橋でくつろぎ、
サラは岩の上まで泳いで行った。


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サラ、その水着どうしたの?
泳ぎたいなあと思っていたら、
なぜか服の下に着込んでいたの。
夢だからなんでもありなのね。


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飛び込みまーす。


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池は随分小さくなってるけど、
深さ大丈夫なのかなあ。


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サラは岩の上から
ダイビングした。


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水しぶきとともに
サラの体は水中に。


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その時、
飛び散った水しぶきが集まり、
なんとメルティの横に置いてあった
ピノコの工事用ヘルメットの中に飛び込んだ。


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ヘルメットに溜まった水は
みるみる変形して
人間の姿になった。

初めまして。
私が夢見の水の精霊バルです。

あ、あなたが私たちの恩人なのね。
すごく大きくて背が高い方だって、
みんなが言ってたけど。

これは元のサイズなんです。



解説)
続きます。
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