Haizara-Cho::Suigara-yama 99[Shinsuke Kirita]

トマソンの新作

朝になって、アイスたちは、
広場にオブジェが置かれているのを見つけた。




これは巨大なペットボトルだね。
キャップに穴が空いてるわ。




ルビーもやってきた。
またトマソンさんの作品ね。
こんなの見たことないなあ。
と言っている。




そこにトマソンが
大きな棒のようなものを持って現れた。
ご想像の通り、
これは新作なんです。
この巨大な鉛筆とセットなんですよ。




これってもしかして
鉛筆削りなの？
と舞が言った。




アイスは、トマソンに言われるままに、
キャップの穴に巨大な鉛筆を差し込んで、
回している。

これ、鉛筆の軸を回転させるのに力がいって、
かなりの重労働よ。




なんとか削り終えたようだ。
この鉛筆抱えて文字を書くのも、
けっこう大変そうだけど。

これは空のペットボトルを
リサイクルできる、
実用性を兼ねたオブジェなんです。




やがて広場に
人通りが増えてきた。
メアリー＝ケイトはアンと話している。

アン。部屋のストーヴを
片付けることになったんだけど、
また運ぶの手伝ってくれない？
オヤスイゴヨウデス。




これ誰も使わないね。
エトナがオブジェを撮影している。

通行の邪魔だから倉庫に片付けるわ。
とリタが言っている。



解説）
空のペットボトルが使える
キャップ型の鉛筆削りは、
最近はあまり使う機会がなく
思わぬ再利用でした。