Sep 30, 2023

ミラの話

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ペンギン前の空き地では、
いつものように管理局の面々が
コーヒーを飲んでいた。

着席したエリスに、
バグが、こんにちわ、
と声をかけている。


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本日のサービスは、
とれたての葡萄です。
とはるなが言っている。


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エリスさん。
お尋ねの夢食いの件、
ちょっと調べてきましたよ。
とミラが言った。

植物を急に生長させたり、
森林を増やしたりできるのは、
やはりかなり特殊な夢食いです。
さまざまな名前で呼ばれますが、
世界によっては、時に造化の神として、
神話にも登場するような。


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それって神様なの?

何と呼ぶかということは、
その人やその世界固有の宇宙観などに関わります。
異世界から来た夢魔やドラゴンや精霊の類でも、
そんなふうに呼ばれることがありますから。

その夢食いがどの程度の力を持つのかわかりませんが、
その種の夢食いが特定の植物を増殖させた結果、
大気の組成まで変化して
環境が一変してしまったという事例もあります。
神様なのね。


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あれ、エリスさん、
事務所に帰っちゃったよ。
説明の仕方がよくなかったんじゃない?


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どうしたのかしら?
まだ注文聞いてないよ。


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エリスは早速
事務所に戻ってミューに報告していた。
ミューは交信回路の改良に
熱中していて上の空のようだ。


b8

あ、モニターに変化が。
とシェリー博士が言った。


b99

室内で椅子に座っている
レイチェルの姿が映っている。



解説)
続きます。
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