Sep 05, 2023
微妙なはじまり そのさん
翌日のペンギン前で。
翠さん。
今日はお一人ですか?
みんな事務所に篭ってるのよ。
ミューが徹夜するのはいつものことなんだけど、
昨夜はみんなで作業にかかり切りで、
シェリー博士やレイチェルも手伝っててね。
探偵事務所では。
モニター復旧しないわね。
設定は問題ないはずなんだけど、
やっぱり仮想世界との直接の交信は
負荷がかかりすぎて無理なのかも。
アンが最後に言ってた、
異変っていう言葉が気になるわ。
それが原因っていう可能性はないの?
でもそれも仮想世界でのことなんでしょう。
装置全体を解体して作り直したらどうかしら。
全く別の未来世界に行けるかも。
多分もう時間の線が繋がってるから、
何度作り直しても同じ結果だと思うよ。
レイチェルが言ったように、
交信ができなくなった原因が、
向こうの世界で起きている
異変のせいだという可能性はある。
でもそれを確かめるには。
もう一度行ってみるしかないわね。
と二人が言った。
二人とも危ない目に遭ったのに?
展開上、大丈夫な気がする。
二人は間仕切りされた小部屋の椅子に座って、
仮想現実体験用のヘルメットを装着している。
帰ってくるにはどうすればいいの?
今回は原因を確かめるのが目的だから、
特にこちらでは制限時間は設定しない。
あなたたちが行って話せば、
アンも目的を理解するから、
帰りは未来世界を制御しているアン次第ね。
でも帰りたくなった時や、身の危険を感じたり、
アンのコントロールが効かなくなったりしたら、
それぞれ自分で判断して。
向こうの世界に底なしの井戸があったでしょう。
そのポイントに飛び込めば、システムの介在なしに、
強制的に戻ってこられるように設定したから。
二人はヘルメットを装着して、
仮想世界へと旅立っていった。
見覚えのあるガレージの屋内風景が
広がっている。
解説)
続きます。
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