Sep 04, 2023
微妙なはじまり そのに
夕暮れ時のサラたちの部屋では、
みんなそれぞれに寛いでいた。
雨が降って秋めいてきたね。
セミの声が止んで、
秋の虫の声が聞こえるよ。
サラはバービーを連れてきていた。
バービーから、郊外の家に行く前に、
持ち主のサラの暮らす部屋を見ておきたいと
頼まれたのだった。
いいお部屋ですね。
あっちの方は?
そっちはぼんやりして
よく見えないでしょう。
驚いたなあ。
君ってバービー人形そっくりだね。
とケイが言っている。
バービー人形と言っても
同じようで、それぞれ個性があるのよ。
私は「はじめてのバービー ピンクハート」
インドネシア生まれなの。
その時部屋の外から
バーバラが呼ぶ声がした。
あ、そろそろ行かなくちゃ。
家の場所覚えたから、
また今度ゆっくり遊びにきますね。
なんだか、せわしなかったね。
座ってお茶でも飲んでいけばよかったのに。
郊外のバービーハウスまで
結構時間かかるからね。
それに、ファッションドールって、
座るの結構苦手なのよ。
その頃、探偵事務所の装置のモニターには、
アンの半身が浮かび上がっていた。
こんにちわミュー。
私とアクセスできるように装置を
改良してくれたのね。
無断で装置の帰還指令の回路を
長時間、機能停止にしてごめんなさい。
どうしても
ドロレスとレイチェルの助けが必要だったの。
話したいことはいろいろあるけど、
実はまたこちらで異変が起きているの。
植物が急成長して。
森が。
あれ、画像の調子がおかしいわよ。
モニター画像から
アンの姿が消えてしまった。
ミューはなんとか通信回路を
復旧させようとしている。
解説)
続きます。
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