Jun 28, 2023
レイチェルの体験
ここはどこだろう。
モノトーンの世界のようだ。
色彩が蘇り、
視界が次第に鮮明になってきた。
岩壁の前には瓦礫が散乱している。
しばらく歩いていくと、
地面に刺さった支柱の上に
奇妙なオブジェがあるのが見えた。
頭部にツノのある両腕を腰にあてた
人形の直立像のようにも見える。
体には様々な部品が埋め込まれていて、
精密に作られているようだが、
いろんなスクラップを寄せ集めただけの
オブジェのようにも思えた。
この仮想世界って、
どこまであらかじめ設計されているのかしら。
体験者の想念も反映されたりするのかしら。
などと考えながら、
レイチェルはさらに歩いて行った。
やがてレイチェルは、
岩壁にもたれて足を伸ばしている
いかにもロボットらしい外見の物体を見つけた。
レイチェルが近づくと、
その物体はブーンという
低い振動音を発し始めた。
休眠状態から目覚めかけているようだ。
その時別の振動音が
レイチェルの耳に届いてきた。
音の方を振り向くと、
瓦礫に埋もれた広野の中を
一台のサイドカー付きのバイクが
こちらに向かってくるのが見えた。
解説)
続きは次回に。
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