Nov 19, 2022
デビルの魔法 そのに
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そんなことしちゃって、
大丈夫なんですか。
それと何も変わらないみたいですけど。
とナタリーが言った。
大丈夫よ。デビルに不可能はないの。
それに今の魔法は
みんなに能力を与えただけ。
見えない力ね。
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その時魔法のドアが開いて、
リリスとジョー軍曹がやってきた。
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ヴィヴィアン、
解放しちゃったのね。
このフィギアの精霊。
と言ってリリスは
総統のフィギアを手に取った。
すごく演説が上手なの。
こちらの世界に軍隊引き連れてきたら
大変なことになるわよ。
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それは大丈夫。
彼が暮らしているのは
ヴァンパイアたちの想念が産んだ
別の異世界だから。
ルーマニアにマーリンが扉を作ったのよ。
彼はそこでヴァンパイアを率いている。
だから彼を慕っていくドイツ兵の
行先はそこなのよ。
サービスで、あなたたちの世界の中に、
そうね。リリスの酒場の中にでも、
その世界への入り口も作ってあげるわ。
こちらの世界には、遊びに来たい人だけが、
自由に来られるようになったの。
あなたやジョー軍曹やギルダみたいにね。
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そういうと、
ヴィヴィアンは魔法の扉を開けて、
リリスたちの異世界に行ってしまった。
リリスとジョー軍曹は
慌てて跡を追っていくようだ。
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やがて魔法の扉を開けて、
リリスとジョー軍曹が戻ってくると、
異世界の米軍兵士たちもついてきた。
ここが訪問者の人たちの住む世界ですか。
軍曹がいつもお土産に買ってきてくれる、
肉まんのお店に行きたいです。
などと言っている。
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ヴィヴィアンは魔法の扉を
魔術劇場の中にも作ったので、やがて、
劇場の入り口からも兵士たちが出てきた。
銃は携帯禁止って軍曹に言われたでしょう。
そうだったっけ。
でも安全確認しないとなあ。
私が預かってあげる。
とヘルミーネが言っている。
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デジャには、ギルダと総統が
挨拶に来ていた。
ギルダさんの案内で異世界の村を
見聞させて頂いたのですが、
私の遊説に賛同者が集まり、
その上扉を作っていただいたお陰で、
私の世界に義勇兵を送れるようになりました。
異世界と行き来できるようになったからって、
世界征服なんて企まないでね。
あなたはヴァンパイアの統治者として、
精霊にしてあげたのだから。
それはもう。
これから国に帰るつもりです。
これからも遊びには来ますが。
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ギルダもその義勇軍に加わるの?
とルビーが訊いた。
総統に統治されている異世界も
見てみたいけど、
ジルを置いていけないから。
ギルダはちょっとはにかんで答えた。
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広場にも兵士たちが来ている。
パニックにならないうちに、
何か考えなくちゃ。
とルビーは思案している。
解説)
なんだかどうなるかという
展開に。
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