Haizara-Cho::Suigara-yama 99[Shinsuke Kirita]

お祭りの日々

広場にはロボットがやってきている。
しかしみんな刺激に慣れてきて、
あまり注目を惹かなくなっているようだ。




エトナが撮影している。
あ、私たち、見物に来ただけですので、
コンテストには応募しませんから。
そーなんですか。よくできてるのに。




これはこれは見逃せませんな。
と言いながら、
ストームトルーパーがやってきた。
オタクもスターウォーズのファンですか。
C-3PO、すごい作り込みですなあ。
と言っている。




アイスも来て、R2-D2を撫でている。
中には、カリビアンたちの仲間が入っているのかな。
随分精巧にできてますね。




ルビーがハリーと話している。

広場がこれほど賑やかになるとは
思いませんでしたよ。
ふむ。ハロウィンがすむまで、
魔術劇場を引き払おうと思うんだ。
いいんですか？
このところ、ジャンさんの別荘で
みんな暮らしているからね。
人が多すぎて魔術劇場も当分休業中だし。
お祭りが終わったらまた
戻ってくることにするよ。




ハリーは決定したことを
ヴィヴィアンたちに伝えに言った。
確かにこの広場狭いからね。
劇場を消すなら、私にやらせて。
とヴィヴィアンは言った。
お前、あの魔法が使えるのかい？
ええ、なんか最近閃くことが多くて。




ヴィヴィアンが呪文を唱えると、
魔術劇場の輪郭が薄れ始め、
やがてゆっくりと消えていった。




みんな驚いている。




あの子、いつの間にあの呪文を覚えたのかな。
まだ教えたことはなかったはずだが。
彼女、デビルだからね。
それより、みんな町に来るのちょっと大変になるね。
私は猫に変身してどこでも暮らせるけど。
またジェニーの家でたまきのお世話になるかな。
とマリアが言った。




その頃、探偵事務所に帰った鷲尾翠は、広場で、
本物のレプティリアンに会ったことを報告していた。
口の中が奥まで見えたから、
あれは被り物じゃなかった。
それで、話し終えたら忽然と消えたの。




その時、レプティリアンが、忽然と現れた。
やあ、先ほどはどうも。
みなさん驚かせてすみません。
実は私たちのコスプレをするのは
どんな物好きな人間なのかと興味が湧いて、
こっそり後をつけさせてもらったのです。

姿を消したのは、光学迷彩の技術ですか？
とミューが聞いた。


解説）
何やかやと収拾がつかないまま、
ハロウィーンのお祭りの日々が続いています。

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