Sep 27, 2022
コスプレの人々 そのご
ジェニーたちが広場に出かけた部屋では
文学青年が浴衣を畳んでいた。
こんな気持ちのいい秋の日は、
やっぱり読書ね。
たまきは「ちくま文学の森4」を開いて
太宰治の「魚服記」を読んでいる。
僕ちょっと散歩してくる。
と文学青年が言った。
文学青年が休憩スペースに着くと、
ベンチには先客がいて本を読んでいた。
失礼ですが、その本、
「ちくま文学の森11」の「機械のある世界」ですね。
偶然ですが、今僕も読んでいる最中なんです。
文学青年は男と知り合って、
文学談義に花を咲かせている。
やはりロシア文学が一番だね。
はるばる祖国から
気分転換にハロウィーンのお祭りを
見に来たのだと男は言った。
しかしちょっと問題が発生してね。
しばらくここで時間潰しさ。
ドルフィンの二階では
今井舞とニッキーと駒井魔子が
話していた。
あなたの妹の今子さん、コスプレのコンテストに
応募したんだって?
ええ。もともといつも、
コスプレしてるようなもんだから、
それ以上目立つことはしないでって、
言ったんだけど聞かないの。
ベスとペギーと一緒に
屋台で肉まん食べるって言って
さっき出かけたみたいよ。
何の扮装したの?
髪型を昔風に変えただけ。
江戸時代の女将さんだって
自分では言ってた。
変わってるね。
今子は、
人間になってコスプレするのが夢だったの。
と言っている。
解説)
思いつきと時の流れのままに
動いています。
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