Jul 03, 2022
ホテルでの取引
やあ、ピエール。
とラッセルは言った。
何か食べる?
仕事を先に済ませてからにしよう。
ここにあんな建物なんてあったっけ。
最近できたらしいホテルなんだよ。
僕が泊まってる。
商談はその部屋で。
ラッセルは代金を用意したことを示して、
まずは現物を確認してから。と言った。
迷いの森は行くたびに地形が変わっている。
僕らはロープを持参して出発点に結びつけておき、
ロープをほどきながら森にわけ入って、
最初に泉が湧いている場所を見つけると、
すぐそこでポリタンクに水を汲んで帰るんだけど、
このまえ泉の淵でこの卵を見つけたんだ。
この大きさからすると、
かなり大きな生き物の卵だね。
恐竜の卵かもしれない。
それに化石じゃないね。
最初見つけた時は、こんなに罅は入ってなかった。
これはしっかり払わないと。
とラッセルは言った。
僕はもともと考古学をやってて、
古代遺跡の発掘調査への興味が高じて
探検家になったんだ。
今じゃトレジャーハンターって呼ばれてるけど。
これは大発見だよ。
出どころが明かせないのが問題だけど。
さあ、冷やし中華でも食べよう。
二人が表の広場に出ると、
シティポリスの姿が見えた。
あ、これは要注意だ。
とピエールが言った。
指名手配されてるの?
そういうわけじゃないけど、
仕事柄、ああいうのは苦手でね。
食事はまた今度。
というとピエールは
足早に去っていった。
解説)
登場した卵は、
セリアで購入した児童向け玩具です。
対象年齢6歳以上(^ ^)
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