Sep 30, 2021
会場風景
モモコがリリスのフィギアをもって、
絵をみていると、頭の中で、
きれいな人ね。
というリリスの声がした。
人形の精であるリリスは、
テレパシーをつかって、
モモコのような特別の資質をもつ人に
話しかけることができるのだった。
これは、「女の肖像」っていう
タイトルの絵だけれど、
通称、マリー・ローランサン、
って呼ばれているの。
通称なの?
描かれた1917年は第一次大戦中で、
マリーはドイツに疎開していたから、
パリにはいなかった。
でもモデルが本当にマリーだとすると、
記憶に頼って描いたのか、
写真をもとにして描いたのか、
似たモデルをつかったのか、とか、
いろんな説があるみたい。
この「少女の肖像」(ユゲット)
すごく気に入ったのでビストロに飾りたい。
とアルがジルに言っている。
マンスフィールドさんのもちものだよ。
ビストロからもってきた
「黒いドレスの女」と交換してくれないか、
聞いてみよう。
エリスは、ニッキーから
解説を聞いている。
これは、
「肩をあらわにしたジャンヌ・エピュテルヌ」
という1919年に描かれた作品です。
モディリアーニの肖像画では、
モデルの特定が難しい場合が多いのですが、
この作品の場合、後年、
証拠となる家族の写真が発見されたので、
確定した、ということのようです。
エリスは、
モディリアーニがジャンヌを描いたとされる、
もう1枚の肖像画を見に行った。
こちらは、
「赤毛の若い女性」(ジャンヌ・エピュテルヌ)
という作品です。
ジャンヌの目がブルーだったにもかかわらず、
作品の与える魅力的な印象や親密な雰囲気から、
ジャンヌの理想化された肖像画だという
説もありましたが、
近年では、1918年に複数回描かれている
赤毛で鼻の高い別の女性、という
別人説が有力ということのようです。
とベスが説明した。
モデルがジャンヌじゃなくても
絵の魅力には全然かわりないわね。
そうそう。
ねえ、ちょっと横に立ってみて。
とサラがいった。
ちょっと、いい感じ(^_^)。
解説)
フィギアたちの解説のセリフは、
「モディリアーニ展」(2008)のカタログの
マリー=クリスティーヌ・ドクローク
(ウィルデンスタイン研究所・パリ)
さんの作品解説の内容を踏襲しています。
肖像画のモデルの同定などは、
その時点での研究結果なので、
現在とは異なるかもしれません。
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