Sep 12, 2021
あたらしい助っ人
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モモコはジョー大尉に隣村のことをきいてみた。
ジェーンの話によると、
隣村では、最初昆虫の被害にあって
大半の住民が動けなくなったところを
怪物に襲われたらしい。
ジャンがいった。
モモコさんが怪物を退散させたのは、
もう何日もまえのことだから、
あの怪物は、また懲りずに再来して
隣村を襲ったことになるね。
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モモコは巨大化した昆虫や小動物が、
森林公園に出現したときのことを
思い出していた。
あれは迷いの森と公園との境界の柵が
土砂崩れで壊れたせいだったけれど、
虫たちは、エリコのテレパシーに
反応して帰って行った。
あの怪物、夢喰いも、エリコと同じように、
テレパシーが使える。
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私、あの怪物が、虫たちを操ってるんだと思う。
きっと機銃で撃たれて痛いのが嫌で、みんなを
先に動けなくしようって思いついたのよ。
とモモコはいった。
この村も大勢が動けなくなったら、
きっとまた襲われるよ。
エリコは脅かしてくれたけど、
結局怪物はいうことを聞かなかった。
こうなったら、たまきがいってたみたいに、
CGのアイスに頼んでみる。
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うーん。
闘争本能旺盛なアイスがこの世界に参入すると、
彼女の無意識の想念の影響をうけて、
この世界の設定がまた変化しちゃうかもしれない。
とジャンが言った。
でも他に方法思いつかないよ。
最悪、この世界が夢喰いに食い尽くされて、
「怪物に襲われる夢」の世界しか
残らないかもしれないし。
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ベーカリーで、モモコに呼ばれたアイスは、
モモコの話をじっくり聞いていた。
やっぱりどこか怪しいって思ってたけど、
エトナの夢の話は本当だったんだね。
あの米軍の軍服、ビンテージものだったし。
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CGの装備品の調達は私だけじゃ難しいけど、
ルビーに言えばなんとかなる。
それはいいよね。
それにね。ちょっと似たようなことが
起きているのよ。
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アイスは隣のドルフィンにいたルビーを
呼んできてくれて、
ルビーも話をじっくりきいてくれた。
タイミングよかったね。
とルビーは言った。
迷いの森で行方不明者がでるので、
軍が立ち入り禁止にしてるのはご存じの通り。
でも夢見の水を汲みに行く
密猟者がいて手を焼いているのが現状ね。
それで、行方不明者っていうのが、
実際に森の中では風景が変貌してしまうので、
方角が判らなくなって戻れないのか、
なにかに襲われて殺された結果なのか、
本当のところは確かめようがない。
それが最近、怪物を目撃したっていう報告があって、
例によって軍からCGに調査依頼があったの。
つまり、そういう状況だから、
装備品を調達する名目がたつっていうわけ。
また規約違反だけど、
モモコのたのみだし、やるっきゃないね。
とアイスは嬉しそうにいった。
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ドルフィンの2階の住人たちは
みんな顔見知りということもあり、
サラは2階を訪ねてみた。
マンスフィールドさんは、
再会を喜んでくれて、
今日はここにぬいぐるみを預かってもらいに
きたんだけど、気に入ったのがあれば、
さしあげるわよ。といってくれた。
サラはこのこがいいです。
といっている。
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この部屋にはテレビ置いてないよ。
誰もわたしたちのこと知らないみたい。
といっている。
解説)
あいかわらず
ゆきつもどりつです。
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