Aug 22, 2021
その後のあれこれとリリスの鍵
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モモコは、
たまきにリアルな夢の体験を話し終えた。
それはさあ。
とたまきはいった。
きっと、モモコは郊外で道に迷って、
知らないうちに迷いの森の領域に入り込んで、
小川に流れてた水を飲んだせいで、
夢を見て、あっちの世界に入り込んだんだね。
モモコは、そういう体質みたいだし。
夢見る乙女ってこと?
とナオミがいった。
ジェーンって女性が住んでる別の世界があるって、
前にもいってたじゃない。
わたしも体験からいって、それ信じるわ。
うーん。
戦争が停戦したらしいのはよかったけど、
今度は怪物って、
物騒な世界には変わりないわね。
また行ってみたいけど。
と、たまきは言った。
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ドルフィンのマスターが、
電動スクーターにヘッドライトを
とりつけている。
初めて見るサラは興味深そうに眺めている。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20210822214522.files/a9.jpg)
ヘッドライトが点灯した。
このスクーター、借りられるんですか?
とサラは聞いている。
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ジオラマ写真展が終わり、
ジャンは遊びに来たエトナと二人で、
リリスの家の一階の内装作業をしていた。
![b5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20210822214522.files/b5.jpg)
これでずいぶん酒場らしくなったね。
リリス、なにかいいたそうにしてる。
とエトナが言った。
![b6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20210822214522.files/b6.jpg)
倉庫で二人で休憩して、
夢見の水を飲んでいると、
ふっと、リリスが姿をあらわした。
今日はこれまでのお礼をかねて、
ちょっとしたサプライズを。
とリリスは言った。
![b7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20210822214522.files/b7.jpg)
リリスがさっと左手を差し上げると、
壁際に黒いドアが出現した。
ドアは微妙に壁から浮き立ってみえる。
これはさっき作ってくれた
私の家の酒場に通じてるドアよ。
![b8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20210822214522.files/b8.jpg)
リリスが右手を振ると、
金色の鎖のついた鍵が、
リリスの手に握られていた。
これはドアの鍵。
これからは、
いつでも好きなときに使ってね。
そう言って微笑むと、
リリスは鍵をジャンに手渡して、
ドアをあけて出ていった。
![b9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20210822214522.files/b9.jpg)
二人はしばらく
あっけにとられていたが、
気をとりなおしたジャンがいった。
なんかすごいことになったね。
とりあえず行ってみよう。
ひとりで大丈夫ですか。
え。君も一緒に。
ええ、もちろん。
と、エトナは嬉しそうに言った。
解説)
別世界の準備が、
ようやく整いつつあるようです。
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