Jun 18, 2008
ジオラマ劇場 そのよん
ジオラマ劇場「やさしい森のおはなし」のはじまりはじまり。。冬が終わり、森に春の気配が訪れるころ、
遠くから郵便配達の鳥さんがやって来ました。
「ピヨピヨピヨ。。
もしもし、カエルさん。
これはこのあたりに届ける手紙なんですが、
宛先がわからないのです。」
「それではみんなに声をかけてみましょう。」
カエルはケロケロと鳴き始めました。
キャベツ畑のよこの道で、
こぶたがリスをみかけました。
「手紙なんかもってどこにいくんだい。
ぼくが預かってあげようか。」
と、こぶたはリスにいいました。
「これは鳥さんがおとした大切な手紙なんだ。」
リスはそういうと、
手紙を木の実といっしょに隠しておくために、
さっさといってしまいました。
でもリスは隠した場所を忘れてしまうのです。。
森に雨がふってきました。
鳥のなくした手紙をさがしていたアヒルの子供たちは、
いつのまにかお母さんとはぐれてしまいました。
「ガーガー、おかあさんがいないよ。。」
大きなろばにはアヒルのお母さんの姿がみえます。
「すぐそこにいるから大丈夫。
ぼくのお腹の下で雨宿りしていくといいよ。」
ここは雨上がりの草原です。
子ヤギと子牛がなかよく、
むしゃむしゃおいしい草をたべています。
「ヤギさん、鳥さんがなくした手紙のこと知ってる?
むしゃむしゃ。」
「知らないなあ。もし僕が手紙をもらっても、
読む前に食べたくなっちゃうから、
だれも手紙をくれないんだ。。 むしゃむしゃ。。」
池のふちにアヒルの夫婦がいます。
陽射しがつよいのでアヒルのお父さんは、
麦わら帽子をかぶっています。
「子供たちはまだ鳥の郵便屋さんのなくしたお手紙を、
さがしているみたいだわ。」
「はは、あの手紙が気になるんだなあ。」
「鳥さんも、お手紙も、
春になったらまたくるのにねえ。。」
アヒルのお母さんはまぶしそうに空をみあげました。
後半につづく。。
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