Dec 04, 2007
鏡の国のアリスとオリーブ そのろく
第六章 ハンプティ・ダンプティ
オリーブはヒツジのお店で買ったタマゴを手にとろうと、
店の奥に進んでいきましたが、いきあたるものは、
みんな木になってしまいました。
これでは卵も木になってしまうのかと思いましたが。。。
「ところが、タマゴはだんだん大きくなるばかり。
おまけにだんだん人間めいてきて、
ほんの二、三ヤードのところまでくると、
目や鼻があるのがわかりました。
そしてもっと近づいてみると、なんと、
それはハンプティ・ダンプティだったのでした。」
オリーブが「ジャバウォッキ」の詩の言葉の意味がわからないというと、
ハンプティ・ダンプティは暗唱してごらんといって、
その一節をオリーブがうたうのを聞いてから教えてくれました。
ゆうまだきらら しなねばトオヴ
まわるかのうち じゃいってきりる
いとかよわれの おんボロゴオヴ
ちでたるラアス ほさめずりつつ
「トオヴってやつは一種、アナグマに似てて----
ちょっとトカゲにも似てるし----ワインの栓抜きにも似てる」
「ボロゴオヴはやせっぽちの見るからにみっともない鳥で、
羽が全身ぼそぼそにつったってる----生きてるモップ、てな感じ。」
「ラアスってのは緑いろのブタみたいなやつ。」
今度はハンプティ・ダンプティが、詩を暗唱しました。
「・・・
ぼくは断然 いいつけた
「もいちどいって起こしてこい」
大声あげてはっきりと
耳に口つけどなったよ
・・・」
「ハンプティ・ダンプティはそういいながら声を高め、
さいごはほとんど絶叫せんばかりでした」
つづく
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