Jun 27, 2023
ドロレスの体験
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じゃあいってらっしゃい。
と言って、シェリー博士は装置のスイッチを入れた。
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前とちょっと違う感じがする。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230627202541.files/a3.jpg)
しかし到着して目にしたのは、
前と同じスクラップの廃棄場のような
風景だった。
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見渡す限りゴミの山。
まるで「日本アパッチ族」の世界ね。
あの蛇まだいるのかしら。
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ドロレスが少し歩いていくと、
ピポピポという警報を鳴らしながら、
ソーダに乗ったバンクがやってきた。
こんにちはドロレスさん。
井戸から落ちて大丈夫でしたか。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230627202541.files/a6.jpg)
ええ見ての通りよ。ああ、会えてよかった。
あ、あなたたち、私が再度現れても
驚いていないようね。
底なし井戸の暗闇は地の果ての時空の歪みと
同じだとツナが言っていました。
あなたは多分過去から来た人で、
また現れるだろうって。
ソーダが「そうだ、そーだ」と言った。
ツナって前にも言ってた人ね。
ぜひお会いしてみたいわ。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230627202541.files/a7.jpg)
ツナは今ミトラの修理に出かけていますが、
夕方には戻るはずです。
バーボンハウスに帰って待ちましょう。
「そーだそーだ」。
この辺りのナーガラは、
ヒゾッコが駆除してくれましたので、
道中は凸凹ですが安全です。
ドロレスは、また視界がモノトーンになって、
世界の動きが止まったような気がしたが、
言葉はよく聞き取れたので、
バンクたちの提案にに従うことした。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230627202541.files/a8.jpg)
ドロレスが、バンクたちに案内されて歩いていくと、
途中でリヤカーに大きなスクラップを載せて、
曳いていくドーダに出会った。
ああしてスクラップから、
まだ使えそうな部品や私たちのエネルギー源となる、
燃料を回収しているのです。
ドーダは一行に気がつくと、
「やあドロレス。これはどーだ。大物だろう」
と嬉しそうに言った。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230627202541.files/a9.jpg)
やがて一行は建物のある場所に到着した。
これがバーボンハウスなのね。
そうです。この井戸は飲料水用ですので、
飛び込めませんよ。
とバンクが言った。
飛び込んじゃだめだよ。
とソーダとドーダが言った。
シャレを言わない時もあるのね。
![a91](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230627202541.files/a91.jpg)
ドロレスはバラックのような建物を眺めた。
ドアの横に立っている柱の上に
機械が設置されていて、
その上の照明が点灯してこちらを向いている。
監視カメラ付きなのかしら。
とドロレスは思った。
解説)
仮想世界の話がまた始まりました。
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