Jun 27, 2023
ドロレスの体験
じゃあいってらっしゃい。
と言って、シェリー博士は装置のスイッチを入れた。
前とちょっと違う感じがする。
しかし到着して目にしたのは、
前と同じスクラップの廃棄場のような
風景だった。
見渡す限りゴミの山。
まるで「日本アパッチ族」の世界ね。
あの蛇まだいるのかしら。
ドロレスが少し歩いていくと、
ピポピポという警報を鳴らしながら、
ソーダに乗ったバンクがやってきた。
こんにちはドロレスさん。
井戸から落ちて大丈夫でしたか。
ええ見ての通りよ。ああ、会えてよかった。
あ、あなたたち、私が再度現れても
驚いていないようね。
底なし井戸の暗闇は地の果ての時空の歪みと
同じだとツナが言っていました。
あなたは多分過去から来た人で、
また現れるだろうって。
ソーダが「そうだ、そーだ」と言った。
ツナって前にも言ってた人ね。
ぜひお会いしてみたいわ。
ツナは今ミトラの修理に出かけていますが、
夕方には戻るはずです。
バーボンハウスに帰って待ちましょう。
「そーだそーだ」。
この辺りのナーガラは、
ヒゾッコが駆除してくれましたので、
道中は凸凹ですが安全です。
ドロレスは、また視界がモノトーンになって、
世界の動きが止まったような気がしたが、
言葉はよく聞き取れたので、
バンクたちの提案にに従うことした。
ドロレスが、バンクたちに案内されて歩いていくと、
途中でリヤカーに大きなスクラップを載せて、
曳いていくドーダに出会った。
ああしてスクラップから、
まだ使えそうな部品や私たちのエネルギー源となる、
燃料を回収しているのです。
ドーダは一行に気がつくと、
「やあドロレス。これはどーだ。大物だろう」
と嬉しそうに言った。
やがて一行は建物のある場所に到着した。
これがバーボンハウスなのね。
そうです。この井戸は飲料水用ですので、
飛び込めませんよ。
とバンクが言った。
飛び込んじゃだめだよ。
とソーダとドーダが言った。
シャレを言わない時もあるのね。
ドロレスはバラックのような建物を眺めた。
ドアの横に立っている柱の上に
機械が設置されていて、
その上の照明が点灯してこちらを向いている。
監視カメラ付きなのかしら。
とドロレスは思った。
解説)
仮想世界の話がまた始まりました。
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