Apr 08, 2023
翌日のこと
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昨夜はよく呑んだなあ。
ペンギンでエスプレッソでも飲んで
しゃきっとしよう。
とルビーは思っている。
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あ、ルビーさん。
春っぽい服装に。
ええ。席空いてるかしら。
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その時、ちょうど店から
ジルが出てきた。
あ。ジルさん。
そうだ、ちょうどよかったわ。
ルビーはジルに、
昔の知人が町に戻ってきたんだけど、
住めそうな家を探しているの。
郊外のバービーハウス、空いてないかしら?
と訊いている。
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その頃広場では
今日もそこそこの賑わいだった。
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ボニーは、さっそく
ドルフィンからモトクロス用のバイクを
借りていた。
これ、ほとんど借りる人いないのよ。
キサラくらいかな。
とエトナが言っている。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230408202344.files/a6.jpg)
ヘルメットも保管してあったなんて、
嬉しいなあ。
どこか、出かけるの?
うん。ちょっと郊外を走ってくる。
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ベーカリーのテーブルでは
アイスとジュリアンが話していた。
昨晩はよく呑んだね。
久しぶりに「赤と黒」の頃を思い出しちゃった。
そういえば、あのお店に
変わった絵がかかっていたでしょう。
青年と人面の豹が寄り添っているような。
あの絵、すごく気に入ってたのを、
思い出しちゃった。
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ああ、あれね。
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あれは、クノップフの、
「スフィンクスの愛撫」だね。
残念だけど絵画類は店を閉店する時、
全部処分しちゃったから。
人面の豹と聞いて、メルティが
聞き耳を立てている。
![a91](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230408202344.files/a91.jpg)
その絵だったら、
コピーの縮小版を持ってるわ。
確かドルフィンに預けてあったはず。
と、絵画のコレクターでもある、
マンスフィールドさんが言った。
解説)
今回は前回の翌朝という設定で、
エピソードも続きの内容です。
2007年1月25日「クラブ「赤と黒」 そのいち」
から画像を一枚再掲しています。
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