Feb 26, 2023
メルティの世界で そのよん
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安心したまえ。襲われる心配はないよ。
私は百猫の王とも呼ばれる
シュレディンガーというものだ。
と、人面のライオンは挨拶した。
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この世界には、
鏡のついた魔法の扉から来たんだ。
この子猫が扉を見つけてね。
ここは元飼い主の見ている夢の世界に
違いないと言っていたよ。
あなたは夢食いなの?
とマリアが言った。
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分類するとそうなるかな。
私はさまざまな夢の世界を渡り歩いている。
しかし夢を食い荒らすためじゃなくて、
夢の世界に住む者の幸せを願ってのことだ。
じゃあ夢の宝を守る
ドラゴンみたいな夢食いなのね。
だがこれだけの数の猫を従えていると、
なかなか理解してもらえなくてね。
たしかに猫が苦手の人にとっては
悪夢の世界ね。
とマリアが言った。
私は猫好きだから
ずっとここにいてもいいわよ。
とメルティは言った。
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その頃魔術劇場では、
応接間にヴィヴィアンが入ってきた。
どうしたのその猫。
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猫たちはすっかりくつろいでいる。
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この扉から入り込んできたのよ。
でももう鍵をかけといたから大丈夫。
とジャンヌは言った。
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それってメルティの夢の世界専用の扉よ。
今、サラたちも遊びに行っているはず。
扉は開けとかなくちゃ。
そう言ってヴィヴィアンは呪文を唱えた。
![b8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20230226210422.files/b8.jpg)
扉が開いたよと
ヒソコは言ったが、
メルティにしか伝わらなかった。
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あなたたちの通って来た風ばかり吹く世界って、
そこにいる人たちは生きてるの?
それとも死んじゃった人なの?
どちらとも言えるんだよ。
とシュレディンガーは答えている。
解説)
ともあれ一件落着のようです。
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