May 31, 2022
合同チーム
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220531203616.files/a1.jpg)
さっきの連絡、本部からでしょう?
とルビーがアイスに尋ねている。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220531203616.files/a2.jpg)
ヴィヴィアンの監視と警護の要請だった。
彼女は特別なヴァンパイアで、
さる組織から狙われているらしい。
引き続き英国の諜報機関とも協力するようにって。
アンジーさんも連絡受けてたわね。
ヴィヴィアンがヴァンパイアだっていうのは初耳だけど、
当然ご存じだったんでしょう。
とルビーが言った。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220531203616.files/a3.jpg)
ええ。打ち明けると、彼女は昼間でも行動できる
特殊なヴァンパイアだと聞いてる。
英国で問題を起こしてから、ずっと行方を追ってきたんだけど、
CGも加わって、合同で対処することになったようね。
あなたたちと協力して、彼女の警護にあたるようにって、
上から同じことを言われたわ。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220531203616.files/a4.jpg)
こちらでわかっていることを言うと、
魔術劇場の主催者はハリー原という人物で、
別居中のカーミラの夫、ヴィヴィアンの義理の父親にあたる。
それでちょうど付合するんだけれど、
彼もかってヴァンパイアだった時期があるの。
なるほど。
母子で父親を頼ってきたということか。
とジムが言った。
監視と警護の要請ってことは、彼女をどう処遇すべきか、
まだ上の方で決めかねているんじゃないかな。
対応次第では、ハリーと敵対することにもなりかねない。
そうなるとかなり厄介ね。
とルビーはつぶやくように言った。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220531203616.files/a5.jpg)
あ、レイチェルさん。あなたロボット研究所は休職中なんでしょ。
CGの専属で雇いたいから、お願いできないかしら。
仕事は、アンのメンテナンス。というか、
警護のためにも、これからもアンの記憶画像が
必要になりそうなの。
ドルフィンに常駐してくれても、
今のままペンギンで勤めていてもいいから。
そういう話なら喜んで引受けさせてもらうわ。
今の仕事は暇なんだけど、あのエプロン姿はどうも苦手で。
それにアンにさわれるなら、開発者の一人としても大歓迎。
とレイチェルは言った。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220531203616.files/a6.jpg)
とりあえず、上からの指示待ちっていうことのようね。
CGのネットワークから、今後新しい情報も期待できそう。
私たちは屋台のテーブルから広場の周辺を監視するから、
何かあれば呼んでね。
その前に、このカメロンパン食べてから。
とアンジーは言った。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220531203616.files/a7.jpg)
その夜、喫茶ペンギンでは。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220531203616.files/a8.jpg)
すごく短い間だったけど、よく働いてくれたわね。
店内でのスナップ撮影もないくらいでしたけど。
などと会話している。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220531203616.files/a9.jpg)
レイチェルは、アンのメンテナンスを任されたので
また密かに人工知能にKSシステムを組み込んで
研究を再開できれば、と考えているのだった。
解説)
果てのない
思いつきの中で
エピソードが進行していきます。
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