Aug 31, 2021
怪物との遭遇
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怪物があらわれた!
怪物の外見は
モモコの想像に合致したが、
その背丈はモモコの想像よりずっと小さかった。
モモコは知らないうちに、
ジオラマの村のスケールの世界で、
実物大の怪物を思い描いていたのだった。
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ジョー大尉とエルザが、
機銃掃射で立ち向かったが、
怪物のするどい爪が振り回されて
運転していた兵士が怪物にやられてしまった。
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怪物は奇妙な叫び声をあげている。
銃弾ははねかえしていたが、
小石をびしばしぶつけられたような
痛みを感じているようだ。
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怪物がさすがにひるんで
一瞬立ち尽くしたとき、
モモコがたちあがって、
あなた、どこからきたの。
といった。
声は銃声に遮られて、
ほとんど聞き取れなかったが、
怪物にはなぜか理解されたようで、
いてーなー、おまえだれだ。
という思念がモモコの心に届いた。
モモコははっとした。
この感じ、あのときとおんなじだ。
私はモモコよ。
もこもこか。
はなせるやつがいたとはおどろいた。
あーいたいいたい。
それにおまえと、そこのすいか。
ここの住人じゃないな。
光り方がちがう。
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あーいたいいたい
うっとーしいなーもー。
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そのとき
たまきの撃った銃弾が
怪物の左目を射貫いた。
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ように見えたが、
眼にゴミが入った程度の
ダメージのようだった。
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もーじゃまくさいなー。
みんないっぺんにけしてやる。
まずもこもこ、おまえからだ。
そういって怪物は身をのりだした。
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そのとき、
モモコは
どすのきいたこえで、
あんた、こうかいするよ。
といってみた。
怪物はもともと開いていた口を
さらにぽかんとあけて、
モモコから伝わった想念を
味わっているようだった。
そ
そういうことか。
じゃ、きょうはこのへんでかえってやるから。
![b1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20210831214900.files/b1.jpg)
そういいのこすと、
怪物は身をひるがえして
背後の岩肌に飛び移ると、
迷いの森の方角に去って行った。
解説)
ジョーたちの懸命の迎撃と
これからどうするのか
制作者にもわからないような
謎めいた怪物とのやりとりでした。
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