Dec 06, 2007
鏡の国のアリスとオリーブ そのはち
第八章「わしの発明だ」
![k37](/~shimirin/blog/kirita/entries//20071206020805.files/k37.jpg)
赤い鎧をまとった騎士が棍棒を振り回しながら、
オリーブにむかって突進してきて、
いったんは落馬したものの、また馬にまたがり、
「やい、わしのととりこだぞう!」と叫んだので、
オリーブは驚きました。
「今度は白の騎士です。
アリスのわきに馬をとめると、これまた赤の騎士同様、
馬から転げ落ちて、それからまた馬にまたがると、
二人の騎士がしばし物もいわずにじっとにらみあっています。
アリスはおろおろして二人をかわるがわるみつめました。」
![k38](/~shimirin/blog/kirita/entries//20071206020805.files/k38.jpg)
オリーブは、一騎打ちの末に赤の騎士を追い払ってくれた、
白の騎士が兜をぬぐのを手伝いました。
「騎士はぼさぼさの髪を両手でうしろになでつけながら、
なごやかな顔をして大きなやさしい目をアリスにむけました。
アリスはアリスで、こんなへんてこなかっこうをした兵隊さんなんて、
生まれてはじめてだと思いました。」
![k381](/~shimirin/blog/kirita/entries//20071206020805.files/k381.jpg)
白い騎士は乗馬が上手とはとても思えませんでした。
「馬がたちどまるたびに、きまって騎士は前におっこちるし、
また馬があるきだせば、こんどはきっと後ろにおっこちます。」
![k39](/~shimirin/blog/kirita/entries//20071206020805.files/k39.jpg)
小川のそばまで送ってくれた白い騎士と別れたオリーブは、
これで、最後の小川だとわくわくしながら、
「とうとう8マス目!」と大声をあげて、
ぴょんと、とびこしました。
「「ああ、ここまでこれてよかった。
あれえ、頭になにかのっかってる?」
アリスはびっくりしたように、
そういいながら両手をあげてさわってみると、
なんだかすごく重たいものが、頭にしっかりとはまっていました。」
「なんと、それは金の王冠でした。」
つづく
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