Jan 20, 2007
父親
昨日は父のことを、まったく書かなかったので、書いてみる。父はニット帽を冬になるとかぶる。本人は若い頃ショーケンに似ていたとか、今はカラオケに行くと、渡哲也に似ていると言われるといっているが、どちらもかすっているもののあまり似ていない。そんなシブくない。父はケチなとこがあるので、今回のようにおごってくれるのは、めずらしい。鶴橋の「いっぷく」という店で、彼女も行った。
父は、善良で健康な人である。単純素朴にいいことをする、ちょっとおせっかいなダジャレおじさんである。誉めるとかではなくて、全く素朴な、子どもだってもっとすねているぜと思うような人なのである。自慢話が同じパターンなので、少し疲れるが、まちがいなく、どこにでもいそうで、いない人である。
「いっぷく」は弟がポスターの絵を書いた店で、にしがいのお造りがおいしい、わりかたおじ様が多い店である。店のおねいさんが「ななちゃん」と呼ばれていた。
この話には落ちがないが、私は父のように生きられないと劣等感にさいなまれたことが昔あった。最近はない。うっとうしいともあまり思わなくなった。父は自分の実感に従うので、それがいいなあと思っているところだ。
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